お盆明けに投機筋は円売りを拡大 | 経済あらかると

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 お盆前に投機筋は円売りをいったん縮小、それに伴ってドル円は一時130円台まで戻しました。しかし、お盆明けには再び円売りを拡大しています。

 

 シカゴIMMの通貨先物非商業取引では、円の対ドルの売り越しがお盆前に一旦2万5千枚まで縮小しましたが、23日までの週には再び3万8千枚の売り越しになりました。その過程でドル円はまた円安に動いています。

 

 対ドルポジションで動いたのは円とメキシコペソの売りが増えたくらいで、その他の主要通貨のポジションはあまり動いていません。ユーロの売りも増えていません。ユーロ圏のインフレが進み、ECBの利上げ幅が大きくなるとの観測が出ていたこともあり、実際オランダ中銀総裁は次の理事会で75bpの利上げに出る可能性を示唆しました。これでユーロは強くなっています。

 

 また同様に英国、カナダも大幅利上げが見込まれています。その中で日本の緩和姿勢が目立ち、円だけが売られやすくなっています。政府が特に統一教会問題で右往左往しているだけに、金融政策に口を出す余裕がないことも円売りを促しています。