市場は議事要旨をハト派傾斜と理解 | 経済あらかると

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 昨日は7月開催のFOMC議事要旨が公開されました。市場はこれをハト派傾斜と受け止め、金利は一時小幅低下、株は下げ幅を縮小しました。

 

 市場がハト派傾斜と受け止めたのは、景気が減速していることを随所で指摘していたこと、また利上げペースをどこかの時点で75bpから50bp、そして最終的には25bpに移行することがある時点で適切になる、と述べたこと、そして「多くのメンバー」が物価安定を回復するために、FRBは必要以上に引き締め的にしてしまうリスクがある、との認識を示したことによります。

 

 もっとも、景気については物価抑制のために消費や成長を抑えなければならないと言い、雇用は依然として堅調と言っています。そしてこの会合後に発表された7月の雇用統計は予想以上に強いものでした。

 

 市場は9月の利上げ幅を50bpとする人が6割、75bpとする人が4割となっています。

 

 議事要旨以前に、市場にはインフレの根強い懸念があり、この前に長期金利が大きく上昇していて、また中国不安もあって株は下げていました。議事要旨はこれらの売りをやや緩和した程度となりました。