終戦記念日に思う | 経済あらかると

経済あらかると

生活を豊かにする経済情報を提供します。

 本日8月15日は終戦記念日。岸田総理は全国戦没者追悼式典に出席し、式辞の中で「歴史の教訓を深く胸に刻み、世界の平和と繁栄に力を尽くしてきた」と述べました。

 

 米国の強い要請もあり、防衛費を5兆円増額してGDPの2%を目指す方針のようですが、歴史の教訓を胸に、積極的平和主義というわかったようなわからない言葉で軍備拡張を正当化するのでしょうか。

 

 歴史に学ぶ際、「話せばわかる」と諭した犬養首相が5.15に軍部に暗殺され、2.26事件を経て、軍部独走を許して中国への侵略を進め、挙句には食料もバックアップ体制もないまま、インパールなど南方に進出して、結果として戦う前に餓死と病死とで戦力を使い果たした戦略を、だれがどう総括し、後世に伝えたのでしょうか。

 

 歴史教育では近現代史を教えず、戦前の戦争に傾斜してゆく日本の状況を、多くの国民が知らないまま、軍備増強、核配備が検討されてゆく状況を、終戦記念日には是非歴史の中でとらえ、考えてみる機会にしたいものです。メディアも独自の考え、主張を持ち、政府に疑問をぶつける勇気を持ち、歪んだ歴史認識を少しずつでも修正し、ただしてゆく必要があります。

 

 80年前に日本の10倍の経済力を持つ米国になぜ宣戦布告のようなことをしてしまったのか、これに反対する声をだれがどう打ち消したのか、「ハルノート」に騙される過程を示して、今日の防衛体制、軍事予算の考え方の一助にしたいものです。