「Go To」停止で物価0.5%上昇 | 経済あらかると

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 総務省は本日、今年1月の東京都区部の消費者物価の結果を公表しました。政府が年末に「Go To」キャンペーンを停止した影響で、1月の物価は前月から0.5%ないし0.6%上昇、前年比でもマイナス幅が縮小しました。

 

 まず季節調整後の前月比でみると、宿泊費の大幅割引がなくなったことを主因に、「コアコア」が0.6%上昇、エネルギーを含んだ「コア」も0.6%上昇、生鮮食品も含めた全体では0.5%の上昇となりました。

 

 前年比でみると、全体がマイナス0.5%(12月はマイナス1.2%)、コアがマイナス0.4%(12月は同0.9%)、コアコアは0.2%上昇(12月はマイナス0.4%)となり、コアコアはプラスに転じました。「Go To」の停止で宿泊費の大幅下落がなくなったことで、全体が0.5%押し上げられたためです。

 

 この他では生鮮食品が前年比2.2%下落と、前月の6.6%下落からマイナス幅が縮小した一方、エネルギー関連では電気代が10.6%下落、ガス代が12.2%下落、ガソリンが9.8%下落となり、エネルギー関連が全体を0.58%押し下げています。

 一方で、生鮮野菜は2.5%上昇(ネギが18.2%上昇)、火災保険地震保険が8.9%上昇、民間家賃が0.3%上昇しています。

 

 帰属家賃を除いた実体的な物価上昇率は前年比0.7%下落で、前月の1.5%下落からマイナス幅を大きく縮小しました。

 

 また限界的な動きを3か月前比年率でみると、全体が0.4%上昇、コアが2.0%上昇、コアコアは2.8%上昇となり、キャンペーン停止の影響がここにも大きく表れています。