恐怖指数低下とフラット化 | 経済あらかると

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 株式市場では日米欧ともに恐怖指数(VIXなど)が低下、ナスダックはまた高値を更新しました。米国のVIXは昨日9.73と、再び10を割り込みました。欧州、日本でも恐怖指数は低下し、株などリスク投資に積極的になっています。

 

 その中でやや違和感を感じるのが、為替市場での円高と米国債券市場でのイールドカーブのフラット化です。最近では米国のVIXが低下する中ではドル高円安が進む傾向にありましたが、足元のVIX定価ではむしろ円高気味です。サンクスギビングを前に、大きく膨らんだ円売りポジションを落としている可能性もあります。いずれにせよ、円高と株高が併行するように、足元では為替と株のリンクが切れた形になっています。

 

 また米国国債市場では、2年国債の利回りが1.78%台まで上昇する一方、10年国債が買われ、金利は2.36%に低下しています。この結果、10年-2年の金利格差は57.4bpまで縮小しています。これはサブプライム危機が始まった07年終盤以来の低水準です。安心の国債からリスク資産としての株にシフトしているわけではなく、低インフレに頭を悩ますFRBを見て、積極的にカーブのフラット化にかける投資家が増えているようです。