日銀は本日の決定会合で「現状維持」を決めました。展望リポートでは、今年度の成長率見通しを上方修正する一方、物価見通しは下方修正しました。
日銀は景気判断を上方修正しました。これまでの「下振れリスクが大きい」の文言を削除し、緩やかな回復が続くとしました。
実際、展望リポートでも17年度の成長見通しを、従来の1.8%から1.9%に上方修正しました。しかし、その一方で物価見通しでは、17年度を従来の1.1%から0.8%に下方修正しました。
日銀はモメンタム(勢い)を維持するために必要な調整を行う、としていますが、成長率を引き上げ、勢いはあるにもかかわらず、物価見通しを引き下げています。これはモメンタムを維持してもダメなのか、まだモメンタムが不十分ということになります。
また今回も片岡委員が反対票を投じましたが、対案として15年国債の利回りを0.2%未満で推移するよう国債を買い上げる」としていますが、ほとんど意味をなさないと考えます。