中国共産党大会序盤にみる | 経済あらかると

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 5年に一度の中国共産党大会が始まりました。最後の人事が大きな関心事ですが、序盤での注目点を見てみましょう。

 

・3時間半のマラソン演説 ~地方からの出席者は説得的で感激したと、記念に人民大会堂内の郵便局で記念切手シートを買っていくひとも。反面、91歳の江沢民氏は隣の席で疲労からか、あくびをしている姿が映し出され、居眠りする出席者もいました。

 

・中華民族が世界をリード ~習主席の演説は中国の長期戦略について述べ、中華民族がかつてと同じように、再び世界をリードすると力説。30年後、50年後を熱く語りました。一方で、今年来年の対米、対北朝鮮危機を習主席は乗り越えられるのか、との懸念の声も聞かれます。

 

・台湾独立は許さない ~かなり時間を割いて台湾問題に言及、独立は断固認めないと言う強い意志を示しました。一方で日本はますます眼中になく、中国は米国と世界の覇権を争う2大国との認識が強まっています。

 

・北朝鮮ここまで動かず ~日本総研の寺島会長は中国が自ら北に軍事行動を起こす可能性も含めて、強くけん制しているから北は大人しくしている、と説明していましたが、事前に指摘されていた「22日の衆院選までは安倍総理を支援するために北は動かない」との見方も結果としてはそうなりました。米ネオコン、北、安倍政権のつながりが確認されたとも言われます。まだ共産党大会は続きます。またトランプ・習会談も予定されています。そうした時期にミサイルが飛べば、中国の牽制説は怪しくなります。

 

・監視強化 ~中国社会での監視体制が一層強化され、ネットも監視が強まっています。言論統制が強化され、主席の絶対権力強化、長期政権路線は、どこか近くの国とよく似ています。