安倍総理、消費税引き上げへ | 経済あらかると

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 複数の政府筋によると、安倍総理は消費税を予定通り19年10月に8%から10%に引き上げ、その使途を変更、教育や子育てにもあてられるようにする方針と言います。この25日の経済財政諮問会議で、首相自ら説明する意向と言います。

 

 これにはいくつかの「サプライズ」があります。まず、安倍総理は消費税増税には強い反発があり、次も見送りで、実質廃案に持ち込む、との声が優勢でした。リフレ派もその予定です。それが消費税引き上げとなれば、周囲のリフレ派は、椅子から転げ落ちるほど驚くと思います。

 

 次に、消費税増税の使途は、8割りを財政再建に、2割りを社会保障関連に回す「約束」でした。これを今回は修正して、若年教育、高等教育の無償化、子育て支援に回したい意向と言います。これまでは、教育国債の発行などで賄われると見られていましたが、消費税をあてよう、ということのようです。

 

 そして第3に、これを選挙の争点にする可能性がある、ということです。従来、自民党は付加価値税導入で痛い目にあったことから、選挙では消費税は上げない、と言ってきました。それを今回は教育や子育てに回すとは言え、消費税増税を争点にして選挙するとなると、極めて異例のことです。これに憲法第9条の修正まで掲げて選挙するとなると、よほど自信があるか、一気に勝負に出るのか、大きな賭けとなります。