シカゴIMMの通貨先物取引で、投機筋の動きを反映する「非商業取引」をみると、12日までの週で、円ショートが大きく縮小していて、その分その後の円売り余地が大きくなったことが分かりました。
12日までの週で、円は57,297枚のショートと、前週の72,945枚のショートから大きく縮小していました。9月6日の北朝鮮による核実験を受けて、ドル円がその後107円台まで円高となった時期で、そこで円売りポジションが大きく縮小しました。
その後ドル円は速いピッチで111円まで円安に戻しましたが、円のショート・カバーが進んでいたことも、新たな円売り、従ってドル円の急反発につながった模様です。もっとも、岩盤とみられた108円の壁が破られただけに、次の円高材料時には、また大きく円高に振れる余地もできました。
その他の通貨では、ユーロの買い越しが前週の96,309枚から86,058枚に縮小、カナダ・ドルも前週の53,644枚の買い越しから50,499枚の買い越しに縮小、ポンドは前週の52,927枚の売り越しから、46,085枚に売り越し幅が縮小しました。
この他、スイスフラン、豪ドルのポジションはあまり動いていません。北朝鮮の核実験でリスクが生じたため、総じてポジションを圧縮していたようです。