高めの米CPIで12月利上げ確率上昇 | 経済あらかると

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 低すぎるインフレ率は、各国中銀の頭を悩ませています。その中で、8月の米国の消費者物価(CPI)が予想を上回る上昇となり、FRBの利上げを支援する形となりました。

 

 8月の米国CPIは前月比0.4%の上昇と、前月の0.1%、市場予想の0.3%を上回りました。前年比は1.9%と、前月の1.7%から加速する形となりました。これを受けて、10年国債利回りが2.225%まで高まり、ドル円は一瞬111円台を付けました。

 

 しかし、食品、エネルギーを除いた「コア」が前月比0.2%、前年比1.7%の上昇と、このところの動きと変わらず、結局ガソリンなどエネルギーが押し上げただけ、ということが分かり、ドル円はすぐに110円台半ばまで反落し、長期金利もまた2.2%を割り込みました。

 

 また9月9日までの週の新規失業保険申請件数が28万4千件と、前週の29万8千件に続いて高水準となり、雇用に不安材料となりましたが、これもハリケーン「ハービー」と「イルマ」の影響で、しかも雇用統計の調査は今週で、先週までのデータは参考になりません。

 

 このため、短期金利先物が示す12月の利上げ確率は50%と、前日の41%から上昇しました。来週のFOMCでは資産圧縮の決定のみ、利上げは12月に、といったところでしょうか。