生鮮野菜の高騰も一服気味 | 経済あらかると

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 悪天候が重なって生鮮野菜が高騰していましたが、ここへきてやや落ち着いてきました。総務省が発表した12月の全国消費者物価は、前年比0.3%の上昇と、野菜の高騰があった11月の0.5%上昇からやや落ち着いてきました。生鮮食品の価格は11月の21.6%から12月は13.8%の上昇に、やや落ち着きを取り戻してきました。
 
 生鮮食品を除いたコアでは前年比0.2%の下落で、前月の0.4%下落からマイナス幅が縮小しました。ガソリン価格が上昇に転じるなど、エネルギー価格の下落の影響が弱まったためです。食品とエネルギーを除いた「コアコア」は前年比0.0%で、前月の0.1%の上昇からまた逆戻りとなりました。
 
 生鮮食品の上昇寄与度が前月の0.84%から0.54%に低下した半面、エネルギーの下落寄与が、前月の0.51%から0.32%に低下したことが、相殺する形になりました。エネルギーでは電気代が6.5%下落しましたが、ガソリンは1.6%の上昇となりました。
 
 なお、実質賃金の計算に使われる「帰属家賃を除く総合」は前年比0.4%の上昇で、前月の0.6%上昇からやや減速しました。
 
 なお、先行指標でもある東京都区部の1月の物価は、全体で0.1%上昇(前月はゼロ)、コアは0.3%下落(前月は0.6%下落)、コアコアは0.0%(前月は0.2%下落)となっています。生鮮食品の価格上昇は1桁に減速しましたが、エネルギーの下押し圧力もさらに弱まりました。11月以降、円安、原油高となっていますが、企業も価格転嫁が難しいようです。