デモクラティック教育と園庭 | 心と体と学びをはぐくむ園庭を

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こんにちは。園庭研究所の石田です。

前回に続き、世界のデモクラティックスクールについてです。

イスラエルでデモクラティック教育に取り組まれてきたヤコブ・ヘクトさん(Mr. Yaacov Hecht)のお話です。(2017年8月開催 アジア・太平洋フリースクール大会講演)

ヤコブさんのお話はとても広く深かったため、ここで書ききれないのですが、私が汲み取れた要点を書かせていただければと思います。


まず人の大前提として、体の特性も考え方も一人一人異なり、多様である。
ところが、産業革命により、大量生産する時代に入り、管理しやすさが重視されるようになった。その結果、近代の社会や教育は、一人一人ををある小さな箱(枠組み)の中に入れようとしてきた。
人は実に多様であり、この小さな箱では捉えきれないはずなのに…。
この小さな箱の中にはプラミッドがあり、例えば収入や学歴による階層が存在し、その階層に基づいて強者がいて弱者がいる。
しかし、この強者・弱者は、小さな箱の中でそうであるに過ぎない。
世界は非常に多様であるのに、箱の中の教育は極めて部分的なことを学ぶ状況になっている。


こうした現状に対して、デモクラティックスクールでは、箱のない社会、箱のない教育を作ろうとしている。
箱の中のピラミッド型の生活から、全ての人が横と横の関係で繋がる、ネットワーク的な世界へ移行していく。
コミュニティ(クラス、学校、地域、世界を含め)の誰もが共に学び合う(得意なところを教え合う)。
そして、自分自身に対しても、周りの人に対しても、一人の人間として見れるように。他者と違っていることを美しいと思えるように。

 



*** 石田より ***
このデモクラティック教育の考え方は、幼児期から大学まであらゆる学びの場で、とても大切な視点のように思います。
そして、乳幼児施設において、園庭はこうした学び・育ちの場として大きな可能性を持っていると感じています。
乳幼児施設が、一人一人が自分を大切に感じ自分を伸ばせ、大人も子どもお互いに尊重し合える場でありますように。

 

園庭研究所 代表 石田佳織

お問い合わせ: 電話:080-2381-8611  /  メールを送る

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