こんにちは。園庭研究所の石田です。
松井剛太 氏は、ご研究『保育本来の遊びが障害のある子どもにもたらす意義 -「障害特性論に基づく遊び」の批判的検討から -』で、以下のようにまとめられています。
<以下、松井氏の論文より抜粋(文章の流れを考慮し、一部調整して書いています。)>
遊びの素材となるモノが持っている本質的な魅力を探り、その配置を工夫することで、すべての子どもが遊びやすい環境を追求できる。
また園全体のスケジュールを子どもの遊び込むことを前提に時間的環境の点から見直す。
さらに、ノリを生むために設定遊びですべての子どもが楽しめる歌や手遊びを一定期間繰り返し行うことで、クラス経営がやりやすくなるだろう。
それらを生かすのは保育者である。
こうした実践は、教師が有する障害の知識で可能になるものではなく、子どもを見る洞察力と子どもを引き付ける魅力によるものだろう。
<石田より>
私も、現場の先生から「園庭をもっと楽しい場所にしたいが、障害のある子のこと心配」といったご意見を聞くこともあります。
心配の主な内容は、
・全体での集団行動の際にも、楽しい場所にすぐに行ってしまう
・多様な環境になると、子どもの行く手を見きれなくなる
などです。
けれど、松井氏のご研究からも示されているように、その子が夢中になって楽しめる活動こそが、その子の心身を育んでくれるのだと思います。
そして、障害のあるなしに関わらず、自分が「したい!」と思えることをできることは、その子の自己肯定感にもつながってくるのではないかと思います。
松井氏のおっしゃる’構造化’を見直しながら、子ども一人一人が心も体も頭もめいっぱい使うことのできる環境を整えたいものですね。^^
’構造化’についてはこちらでご紹介しています。→ 子どもが遊び込めるための、構造化を
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