子どもの学びをどう支える? 水1:めいっぱい遊ぶ感じる | 心と体と学びをはぐくむ園庭を

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幼稚園 保育所 認定こども園の園庭を、子どもが伸びやかに豊かな育つ場所にしませんか?

‘水’から、子どもは何を感じ、学ぶのでしょう? そして、そのための環境とは?


こんにちは。子どもをはぐくむ庭づくり、の石田です。


今や避けては通れない、地球環境や自然に配慮した暮らしや考え方。

これを、一人ひとりが身につけるための、環境教育。

そして、その根っこの部分を育てるために欠かすことが出来ないのが、幼児期~学童初期の体験です。

この幼児期~学童初期の体験において、鍵となるのが次の5つです。




今日は、水について「めいっぱい遊んで・感じられる」環境と活動について考えてみたいと思います。^^

あなたのお庭や園庭に、水をめいっぱい楽しめる場所はありますか?

水道からのお水でも、雨でも。

雨ならば、雨が降っている最中、雨上がり、地面に残る水たまり、いろんな水の状態を楽しめますよね。^^

それから、雪も。



「水でめいっぱい遊ぶ」って、どんな遊びが思い浮かびますか?

あなたは小さな頃、どんな遊びをされましたか?


バシャバシャ触ったり踏んだり、
物を流したり、
土や砂と混ぜてドロドロにしたり固めたり、
草花と混ぜて色水を作ったり、
雨の中を走り回ったり、ア~ンと口を開けて雨を口に入れたり…。^^


ではでは、「水をめいっぱい感じる」って、どんなことを思い浮かべますか?

あなたは小さな頃、水に、どんな時どんな事を感じましたか?


水たまりやバケツの水面のゆらめく様、
水に陽が当たって、きらめく様、
夏の温かな雨、春や秋の冷たい雨、
手でバシャバシャ水を触る時の、はじけたあの感覚、
色水の透き通る美しさ、
雨上がりに葉っぱに残る雫の輝き…。


自然をいかして子どもの屋外環境をつくる時、私たちの子どもの頃の思い出の中に答えがある、と私は思います。

あの頃、あなたが心に残っている遊びや感じたことを、ぜひもう一度思い出してみて下さい。

そして、「では、そんな風に遊び感じられるための環境って、どんなだろう?」と考えてみて下さい。
^^



環境としては…

1)水場と、自由に掘ったり触れる土や砂の場所、子どもが葉っぱや花を採って遊べる植物を、近くに

もし、土や砂の遊び場がと水場が離れているなら、水を張った大きめの桶を置いてあげると良いかなと思います。

植物は、
・露草(つゆくさ)やマリーゴールドなど色が鮮やかな(色水にして色が出やすい)植物や、
・水と相性の良い(水を多く求める植物や、雨と似合う植物など)を植えると良いです。^^

雨と似合う植物は、まさにあなたの心に残る、水と植物の光景を思い出して頂くと良いかと思います。

私は、紫陽花と雨の光景や里芋の葉っぱでプルプル震える雫が心に残っています。


草花に残る朝露もとっても綺麗。

色の出やすい植物を植えて、子どもが摘んで遊べるようにしよう。(採りすぎないルールを子どもと話合っておくと良いですね。^^)



2)水を流して遊べる場所

土を自由に掘っていい場所を設けてあげれば、子どもは自分で地面を細長く掘って、水路を作るでしょう。

そして、色んな物を拾ってきて、流してみることでしょう。(子どもの頃、よくやりましたよね。^^)

もし、自由に地面を掘れる場所がないなら、雨樋や半分に割った竹など筒状のものを水場に置いてあげると、流し遊びができます。

写真のように、ゆるやかに勾配をつけた筒を庭に置いておけば、子どもたちは色々工夫して水で遊び始めることと思います。



3)地面の凸凹を残す

地面に凹凸があると困る場所でなければ、水たまりが出来る場所を残してあげて欲しいなと思います。

雨が降って水がたまることや、水がゆっくり地面に染込んでいくこと、お日さまが当たって水が空気に上がっていくことを、子どもたちが感じ学べるように、して頂きたいなと思います。

こうした水たまりの体験は、雨が ‘お水’を与えてくれることや、土が雨水を蓄えてくれること、雨の水が空に還って行ってまた降るという循環を学ぶ上で、とても大切なことなんですね。


4)雨を楽しむ場所

雨の日には、室内に閉じこもっていては勿体ないです。^^

ぜひ、雨具を着て散歩に行ったり、屋根のあるデッキや外廊下などを設けて、雨の中の時間を楽しんで欲しいなと思います。

「どんな音がするかな?いつもと見え方が違うね。肌はどんな風に感じているかな?」なんていう風に。

雨の日には、こんな本を読むと雨の中の散歩がぐっと楽しくなります。→ 雨の日に出かけたくなる絵本



最後に。

子どもが水でめいっぱい遊んで感じられる環境整えるとともに、

ぜひ、子どもたちの気持ちに寄り添って共感の言葉がけをしたり、五感で感じることを引き出すような言葉がけをしてあげて下さいね。^^



次は、「2.自然への共感や愛情を育てる」水環境について書きたいと思います。^^

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