マウント用語集(上・あ→と) | 裸電球の街燈

裸電球の街燈

はだかでんきゅうのがいとう・裸電球の街灯

「マウント」をはじめとする、当ブログ独自用語等の解説。

上・あ→と(五十音順)

(下・な→ん はこちら)

 

『マウント用語集』は、1記事あたりの容量文字数をオーバーし、編集が出来なくなってしまいましたので2記事に分割させていただきました。

 

※注意※以下の用語・内容はあくまで当ブログ及び一部研球者間のみで通用するもので一部内容はフィクションです。

 

 

これらを用いた場合に発生する諸問題・損害について当ブログ管理人はその責を一切負いません。

 

五十音順。原則旧サイトの用語集からの転載ですが、一部修正または削除しています。

 

 

随時、修正・追加・削除を行います。

最終更新日2020.4.26

一部微修正。


掲載は50音順ですが、

「そもそも、マウントって何?」

という方のために冒頭にまず「マウント」の解説を掲載しておきます。

 

 

まうんと【マウント】

白熱電球・傘・柄からなる街燈・外灯器具《裸電球の街燈》の通称。

本来、マウント(英mount)とは、取り付ける、載せる、据え付けるなどの意味である。

研球活動黎明期において分類の際、

例えば、裸電球の街燈が電柱や街燈ポールではなく民家の壁についていれば

「民家マウントの街燈」

バス停小屋についていれば

「バス停マウントの街燈」

1本の柱に2基ついていれば

「ダブルマウントの街燈」

などと呼んでいたが、肝心の「裸電球の街燈」の正式名称が判明していなかったため、いつの間にかごっちゃになって?器具自体を「マウント」と呼んでいたのが始まりだが、言いやすいので正式名判明後もそのまま定着し現在に至り、最大手メーカー笠松電機さんでもサイトのページ名等にこの名を使っていただいている。

 

他の愛好家様のサイトでは「かさでん」の別名もあり、そのスマートで的を得たネーミングセンスに「これはやられた!」と心底感服した。(用語集(下)、裸電球の街燈も参照)

 

メーカー内名称には

「○型ブラケット器具(複数社:○にはA,B,D,L,鉄道等が入る)」

「白熱防犯灯器具またはフォトスイッチ付き街路灯(東芝電材)」

「白熱灯オーレット(松下電器)」

「柱上灯(笠松電機)」

などがある。

 

当ブログ名:A型

メーカー呼称:A型

最もポピュラーなマウント。
大町

 

 

 

 

取り付け部などの構造からして基本的にはA型といえるが、曲げが浅い。

このように曲げが微妙に異なるA型が多数存在し、その形状が現時点で判明しているどの製造事業者のものとも異なる事から、他にもまだ製造事業者がある(又は過去に存在した)ものと思われる。

 

 

 

 

 

当ブログ名:鉄道型 

メーカー呼称:鉄道型(一部では沖縄型)

A型の下部に補強ステーを付け足したような形態だが、柄はA型とは別部品。

鉄道施設や海沿いなど、振動や強風の多い環境に向いている。

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当ブログ名:S型または街道曲げ

メーカー呼称:S型

S字状の柄を持つ。

旧街道や保存町並みの古い日本家屋の長い庇に特化した形。

垂木にネジ留めが基本の取り付け方。

 

 

 

当ブログ名:空中マウント 

メーカー呼称:ハンガー(懸垂)器具

ブラケット(柄)がなく吊り下げるタイプ。

 

 

 

当ブログ名:センサー帽

メーカー呼称

(写真左)松下電器産業:白熱灯オーレット

(写真右)東芝電材:フォトスイッチ付街路灯または白熱防犯灯器具

【一見よく似ているが、自動点滅器周辺構造や柄の形状が両社で異なる】

東芝電材は加賀通信工業からのOEMと思われる。

加賀通信工業でも自社販売していたが呼称は不明。

現在では両型とも生産されていない。

 

 

当ブログ名:両手

メーカー呼称:柱上燈

現行品だが数は少ない。

【絶滅危惧種】

 

 

 

当ブログ名:夕張曲げ

メーカー呼称:B型

第一発見の地が夕張というだけで安易に命名したが四国(土佐久礼)などにも存在した。

数は少ない。

 

当ブログ名:九州型

メーカー呼称:白熱用電柱ブラケット

2019年、生産中止

このほかのメーカー呼称としてL型、D型、可変型が確認されているが、それらは公共の街灯として用いられている事例は少ない。

 

 

当ブログ名未設定

メーカー呼称不明

強いて言うなら「謎マウント」

(数が大変少なく、メーカー等も不祥)

傘の直上部がプラ製のカバー?で覆われているのが特徴、カバー?の表面はギザギザのモールドが施されている。

柄の曲げ角もA型とは異なる。

 

 

謎マウントその2

上掲のものと似ているが、こちらは傘直上のカバー?部が少し短くモールドが平滑で、柄の曲げ方はA型に近いので上掲とは別物、

 

上記謎マウント(1)(2)は、傘の構造や色に何となくではあるが松下のセンサー帽に似た雰囲気を感じる。

 

 

当ブログ名未設定

メーカー呼称不明

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超ロング(オーナーによる魔改造かも)

同じようなものを保存町並みなどでたまに見かけるが、この個体より長いものはまだ見た事がない。

 

 

柄が真っ直ぐで、電柱取り付け部の構造はA型ではなくB形に類似。

 

 

 

 

 

 

《↓ここから五十音順で用語解説↓》

 

あ行

 

 

【柄】

→まうんと【マウント】項目も参照

『傘とソケット部』と『電柱への結合部』の間を接続している棒状の部品。

メーカーではこの部分を「 ブラケット」、傘を「セード」と呼ぶ事が多い。

 

中空のパイプで中に点燈電源の配線が通っており、ほとんどが金属製だが一部プラスチック製のものも製造されている。

マウントの取り付け環境によって様々な曲げ方があり、熟練した職人の手によって作られる。

余談ではあるがバイクのアフターパーツの「手曲げマフラー」の曲げ工程には、マウントの柄の曲げの技術が応用されている??

 

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 えいこうでんきこうぎょうしょ 【栄興電器工業所】

愛知県瀬戸市の (元)マウント製造事業者。

ブラケットと傘がプラスチック製であるのが特徴だった。

2019年にブラケット(柄)製造からは撤退したが傘は同社のペンダント器具等用に生産継続している。

栄興電器工業所ホームページ 

 

栄興電器工業所製のプラスチック製マウント。

 
 

 

おまつりそけっと【お祭りソケット】

お祭りの時に提灯の電源を取るためにマウントに装着されているソケット(国民ソケットや二股ソケット、およびそれらとセパラボディ の組み合わせ)
当ブログ「お祭りソケット」記事 http://ameblo.jp/hadakadenkyunogaitou/entry-12166267846.html お祭り9 お祭り6

お祭り8 お祭り3
 

 

 

か行

 

がいとう【害灯・害燈】

青白く冷たい光を放ったり、町の美観を損ねる過度の装飾を有する屋外用灯器具。

LED灯・水銀灯・蛍光灯・商店街や観光地の装飾害灯など。

 

 

がいとうかんりせきにんしゃ【街橙管理責任者】

自治会や町内会によって維持管理されているマウントは、会内を更にいくつかのブロックに分け、ブロックごとに「街燈管理責任者」を定めている。

マウントの横や柱の下のほうに、街燈管理責任者(又は略して「責任者」)○○○○(個人名)などと書かれているのを見た者も多いだろう。

「街燈管理責任者」になるには『裸電球の街燈(マウント)管理士』という国家資格が必要で、取得難易度は司法試験並みといわれているがマウント激減と少子高齢化により新規資格取得者がほとんどおらず各地で後継者が不足し、それが原因で他の器具に置き換えられてしまうという悪循環が深刻化している。

 

 

がいとうようでんきゅう【街燈用電球】

街燈専用に設計された電球。100Vでの使用に対し定格は110Vで、耐久・耐震動・耐候性が強化されており、球体は通常、透明ガラスでありマウント独特のあの味のある光を発する。

これとは別に「耐震用電球」というものもあり、耐震動性は耐震球>街橙球である。

実際の運用では街灯用電球や耐震用電球の代わりに一般型のクリア(透明)電球やシリカ(曇りガラス)電球を用いている場合も多い。

近年では電球型LEDや電球型蛍光灯が使われている。




 

 

かさ【傘/笠】

マウントの電球やソケットを水濡れから守る部品。

メーカーでは「セード」と呼ぶ

形状・寸法・塗色には様々なバリエーションが存在し、傘の内側に管理自治会名や広告が記載されている珍しい例もある。

近隣住民による「光害」防止?の魔改造なども見受けられ、ちょっと曲げるだけで近隣トラブルを回避できる柔軟性もマウントならではのもの。

昔の灰皿のようなアルミ製で少し小ぶりのものが装着されているのをかなり多く見かけるが、現在判明しているマウント製造メーカーの製品でこれを標準又はオプションで用意している例はなく、出所が不明である。

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6

 

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笠松電機【かさまつでんき】

わが国最大、世界に誇るマウント製造メーカー。

2022年秋、惜しまれつつ事業撤退。

笠松電機ホームページ 

復活希望!

 

がっきゅういいん【学球委員】

①『宿題やテスト勉強をやる間も惜しんで町内を練り歩き、マウントのスイッチを入れまくる』 感心な児童・生徒。管理人もかつてはそうであった。

手動スイッチが主流だった頃の小学校には1クラスに1人ずつ、このような学球委員がいたものである。

戦前までは「球長」と呼んでいたが戦中の灯火管制によりいったん消滅、戦後「学球委員」として復活した。
同音異義語の学『級』委員は当時、「多数決」「選挙」とは表向きだけで、成績優秀で教師(時にはPTAも)にとって都合のよい生徒を出来レース選挙で選任するという、今思えばとんでもなく胡散臭く子供だましで教育上まったくもってよろしくないシステムだったが、学『球』委員は成績も教師やPTAの意向も関係なく、あくまで本人の意思による『自主的且つ純粋な奉仕の精神』で活動していた『指一本で出来るボランティア』である。

②上記に由来し、スイッチそのものを「学級委員」と表現する場合もある。

 

 

きゅうえん【球宴】

たくさんのマウントが光っている状態。まさにオールスター!夢の球宴!

 

 

 

きゅうきゅうしゃ【球急車】

研球に使う車両。

白熱球時代には点灯時ならかなり遠くからでもマウントと他の燈具の識別(※選球眼 参照)が出来、発見すると一目散に現場に急行した事からこの名がついた。

もちろん緊急走行は出来ないし、電気の資格も知識もないので故障したマウントに応急処置をするわけでもない。

 

きゅうじ【球児】

甲子園を目指し毎日日が暮れるまでグランドで白球を追う…のではなく、学球委員を目指し毎日日が暮れるまで路地裏でマウントを追う ヒネたクソガキ ・お坊ちゃま・お嬢様・子供時代の管理人。

 

 

きゅうしゅ【球種】

マウントに使われている電球の種類。

白熱球、電球型蛍光灯、電球型LED

さらに各々の中で光色や形状などで細分される。

 

 

きゅうしゅう【球州】

マウントであふれている地域。

九州にはマウントが多いため、「九州」の語源は「球州」という説がある。

 

 

きゅうしゅうがた(たいぷ)【九州型(タイプ)】

画像のような灯器具。

ソケットは一般のマウントと同じE26規格で、白熱電球が使用されている。

類似の水銀灯器具もあるがソケットの規格などが異なる。

九州地方に非常に多く、また現在のところ他地域での目撃例がないためこの名で呼んでいる。
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きゅうせいぐん【球世軍】(※注・架空の団体です)

絶滅の危機に瀕しているマウントを保護するために補修や清掃、募金などの活動を行う団体。

世軍とは無関係。

街頭(街橙)募金を行う際は両手マウントをさかさまに吊るし、募金者はその中へお金を投げ入れる。


 

 

きゅうせいしゅ【球世主】

マウントの救い主

 

 

 

きゅうどうしゃ【球道者】

マウントを研究・愛好する者。自らマウントを所有する者もいる。

 

 

 

きゅうちょう【球長】

戦前の時代の学『球』委員の旧称。

戦中の灯火管制で消滅するも、戦後、学球委員として復活。

 

 

 

きゅうゆう【球友】

研球仲間。

球知の仲ともいう。

 

 

くりあきゅうがたえるいーでぃー【クリア球型LED】

クリア白熱球を意識した外見を持つ白熱球型LEDで、パナソニック ほか数社が製造販売。

一部観光地では保存町並みにも採用され、球世主となっている。

※当用語集内・ぱなそにっくくりあでんきゅうがたえるいーでぃー【panasonicクリア電球型LED】の項も参照


 

 

けんきゅう【研球】

マウントについて研究すること。裸電「球」の街燈の「研」究からその名が付いた。

 

 

 

ごきぶりのほうそく【ゴキブリの法則】

『1基の裸電球の街燈の存在は、そのすぐ近くに別の裸電球の街燈が存在する事を意味する。裸電球の街燈は、単体では存在しない』

「ゴキブリは1匹見つけたら周囲に必ず10匹はいる」と言われるのはご存知であろうが、裸電球の街燈も同様に単体では存在しない場合が多い。

マウントを発見したら、必ず周囲にも目を向けるよう心がけたい。
 

 

 

さ行

 

ざんねんそけっと【残念ソケット】

マウントの電球を外し、照明以外の用途だけに使うために装着されたソケット類(国民ソケット類やセパラボディ

※お祭りソケットも参照
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しきゅう【死球】

マウントは設置されているが使用されていない状態。

ごくまれにではあるが近所のクソガキ野球少年からのデッドボールにより球が割れたのが原因の場合もあり、その場合当該選手・監督等には1ヵ月以上の出場停止などの厳罰が課せられる。

遠い昔、下町の某野球場でプロ野球の試合が行われていた頃、場外ホームランがマウントを直撃し電球が破損、危険球として当該選手が1ヶ月の出場停止処分になった。

 

 

 

しきゅうしき【始球式】

スイッチ付き新設マウントを初点燈させる際の記念式典。

スイッチを入れると点燈と同時にくす球が割れ花火が打ちあがるなど盛大に行われていた。

戦前~昭和40年代までは各地で普通に見られた光景であったが自動点滅器の普及により過去のものになってしまった。

 

 

 

じどうてんめつき【自動点滅器】

ブログ内では「センサー」とも呼んでいる。

周囲の明暗を検知し、マウントを自動で点燈・消灯させる光センサースイッチで、現在ではほとんどの街燈や害灯に装着されている。

多くは高さ5cm直径3cm程度の白色の円筒または錐台型で電柱等への取付金具付近に設置されている。

 

自動点滅器交換の際、故障した旧自動点滅器を撤去せずに存置した事例。

円筒型2個、錐台型1個計3個のうち、錐台型が現役と思われる

 

センサー帽のセンサー

 

 

 

せーど【セード】

→かさ【傘/笠】参照

傘(笠)

 

 

 

 

せんきゅうがん【選球眼】

多数の光源の中から一瞬にしてマウントだけを識別したり、走行中の車内から脇道の奥にあるマウントを見つけ出す特殊能力。基本的にマウントが点灯しているときにだけ発揮される。

特に「レフ球使用の投光器」とマウントの識別時に発揮された。

白熱電球でのみ発揮される能力であり、電球型蛍光灯や電球型LEDでは識別はほぼ不可能。

レフ球(白熱球の一種)使用の投光器、現在ではこちらもLED化が進んでいる。

 

 

せんさーぼう【センサー帽】

傘の上に自動点滅器(白い筒状の光センサー)が載っているタイプのマウントで、名称は傘の上に帽子のように白い筒状のセンサー(自動点滅器)が載っている形状に由来する。

自動点滅器が故障している個体がやたらと多く、外部に後付けの自動点滅器をつけていたり、常時点灯のまま放置されている事例も多い。

イマイチ格好がよろしくないのでじっくり観察したり細部を撮影することが少なかったので、最近になって柄などの形状が異なる2タイプがあることに気付いた。

また、読者様からの情報などにより製造販売販売メーカーが3社あることと、メーカー別の形状の違いが確認された。

写真

左が松下電器産業

右が加賀通信工業/東芝電材

いずれも現在は生産されていない。 

 

赤線で囲った部分が識別ポイント

 

 

た行

 

 

たいしんようでんきゅう【耐震用電球】

振動・動揺の多い場所専用に耐久性を大幅に高めた白熱電球。

ガラス部は透明で、街燈用電球にも似ているがフィラメント周辺が更に頑丈そうな造りになっている。

地方の水産物系土産店や魚屋に群生していた。

 


たんきゅうしん【探球心】

マウントを探求・探究すること。

 

 

てつどうがた【鉄道形】

設置安定性・対振動性向上のため、柄の下部に別にもう一本支えを持つタイプのマウントで、

鉄道施設や海辺や豪雪地帯の町などにに多く見られる。

普通曲げ(A型)に下部支柱を付け足したような形で、下部支柱はねじで本体の柄に固定する。

 

kaimon09

 

 

でんきゅうがたえるいーでぃー【電球型LED】

→くりあきゅうがたえるいーでぃー【クリア球型LED】

→ぶすいきゅう【不粋球】

マウントなど白熱電球E26口金使用器具対応のLED電球、当初は形状と価格に大いに難があったが、普及にともない価格が下がり、白熱電球を意識した光の色、大きさ、形状のものも製造されている。

 

 

 

 

でんきゅうがたけいこうとう【電球型蛍光灯】

→とうしばねおぼーるりあるぜっと【東芝ネオボールリアルZ】 参照

→ぶすいきゅう【不粋球】 参照

マウントなど白熱電球E26口金使用器具対応のLED電球、多くは形状に難あり。

白熱電球とともに生産中止の方向。

 

 

 

 

とうしばねおぼーるりあるぜっと【東芝ネオボールリアルZ】

かつて東芝から発売されていた電球型蛍光灯。

形状・光色ともに白熱(フロスト)電球を強く意識したなかなかの意欲作だったが電球型LEDの登場により短命に終わってしまった。


値札の「さくらや」も過去のものとなってしまった。