6月16日(日)に府中市郷土の森総合体育館で夏季東京城西国分寺支部型試合が行われました。
全体的に出場者のレベルが高く、幼年や低学年の子も明らかにしっかり練習してきている印象でした。
ただ、ここ数年、試合に出る人は出続けていて出ない人はずっと出ないという傾向が強く、“いつものメンバー”の力が良くも悪くも抜けているところがあります。
個人的には、現時点で上手くなくてもいいから気楽に出場する、という人が増えてほしいと思います。
型は技を綺麗に行う要点が集約されているため、空手の動き全般を習得する上でも非常に効率の良い練習になります。痛い思いをすることもありません。
試合に向けて頑張って練習する分、勝ち負けは気になってしまいますが、それはそれとして自分のための発表会として臨んでほしいです。
八王子みなみ野道場の入賞者です。
【幼年の部】
準優勝 西川伊織
【小学一年生の部】
優 勝 印南賢人
【小学二年生の部】
優 勝 髙坂愛
【小学三年生の部】
優 勝 印南直哉
準優勝 西川千尋
【小学四年生の部】
優 勝 篠田大輝
準優勝 脇戸祥太郎
【小学高学年の部】
優 勝 髙坂凜
第三位 佐藤未莉
伊織君は、審査会に向けてみんなで型を練習しているときよりも、試合に向けて個人で練習しているときの方が集中力が圧倒的に高いですね。
「こうするといいんだ!」という要点が掴めるとそれを全力でやってくれます。
全力でスピード出す感覚や体を使い切る意識は今回身に付いたので、これから色んな技に活きてくると思います!
賢人君は気がそれてしまっているときと集中しているときの差が大きかったのですが、最終的にはきっちりとした型に仕上げてくれました。
握りのゆるみ、引き手の甘さ、前傾グセなど、一つ一つの修正点を着実に直していきました。
一年生としてはかなり根気のいる練習だったと思いますが、めげずによく頑張りました!
愛さんは動作の理解が早く動きのキレもあるため、最初からかなり見栄えのする型ができていました。
練習中にはうっかりミスも多かったのですが、ちゃんと全力での練習を繰り返し、本番では堂々とノーミスでやり切っていました。
これからは難しい型にも積極的に挑戦していってほしいです!
千尋君は組手練習で身に付けたスピードと技の伸びがあり、非常にキレのある演武を見せてくれました。
まだ一部の動作にクセがあるのでやや粗い印象ではありますが、現時点でできることは頑張ってやりきっていました。
なんでも迷わず努力できるところが何よりの強みです。
直哉君は、もう型試合の常連なので、入退場も演武もとても堂々としていました!
現時点でかなりレベルは高くできています。今後外の大会を考えたときに、力みによる歪みや揺れなどを削り、細部にまでこだわれるようにしていってほしいです。
勉強も頑張っているそうです。目指せミラクル3年生。
慈晏さんはまだ初級ながらによく頑張っていました。4年生になると上級者や試合経験豊富な子も多くなってきますが、遜色ない型を披露してくれました。
試合に出ると決めた当初は、目付やキレの意識が希薄でしたが、試合まで日を追うごとに良くなっていきました。
試合本番の演武が今まで見た中で一番良かったです。
祥太郎君は、前回の型試合で全く思うような点数がつかず落ち込んでいましたが、めげずに今回再チャレンジ。
前回でキレは身に付けたので、今回は正確性と制動性を徹底的に意識して練習しました。成果がちゃんと出て本当に良かったです。
試合に向けて誰よりも成長したと思います!
大輝君は予選型で痛恨のミスをして最下位だったものの、決勝型を見事に決めて最終的に首位となりました。
真面目な分、プレッシャーが上手く働くときとそうでないときで極端な気がしますが、場数を踏んでいくうちに下振れは減っていくと思います。
決勝の突きの型、格好良かったです!
未莉さんも初級ながらに動作の理解がスムーズで、とても上達が早いです。
今回、前屈立ちでの二度踏みが減ったのと後屈立ち手刀回し受けが上手くなったのは大収穫です。今後色んな型に同様の動きは出てきます。
日頃、ニコニコ朗らかに練習しているのがとてもいいですね。
智紀君は僅差の中で入賞を逃してしまいましたが、動き全般は力強くてとても良かったです。
ただ、力みありきでスピードを出そうとしてしまうので、持ち前の力強さと落ち着いた美しさの両立ができることを目指してやっていってほしいです。
型も意欲的ですし、組手も気持ちで負けませんし、本当にいい上級者になってくれています!
透真君は日頃2クラス連続で出席してくれることも多く、非常に向上心があります。
技の際に伸ばし切るべき関節が曲がってしまうクセがありましたが、試合に向けて大分改善されました。無意識にやっていることを修正するのはかなり根気が必要だったと思います。
私自身も同じクセがあるので難儀する気持ちはわかります。今回認識する良い切っ掛けになったので普段の稽古に活かしていきましょう!
凜さんは現在の高学年の中ではかなり上手いです。相変わらず試合本番での集中力の高さに驚かされます。
外の大会を見たときに、まだ立ち方の正確性などに難があるので、キレと力強さに任せた型にならないようにしていきましょう。
試合の前日はリラックスモードだったのですが、それはそれで気持ちのメリハリとして良いと思います。
支部全体で見ると国分寺道場の吉原蒼将君や、聖蹟桜ヶ丘道場の小島蘭渚さんもとても上手でした。
また南大沢道場の組手選手たちは型試合にも継続的に出場している人が多く、こちらも全員着実に上達しています。
そして国際大会二連覇の梶原安稀さんは圧巻の演武を披露してくれました。
支部みんなでフィードバックし合いながらレベルアップしていきたいですね。
選手の皆さんはおつかれさまでした!
…今回、試合に出るのにあまりにも自主練習をしない子たちに大人げなく怒り散らかしましたが、終始「何言ってんだこのおっさん…」といった具合で全く堪えていませんでした。