山の斜面を走りながら、フルで盛大に撃ち下ろす!
「ルートどうする?」
「……あっち、行ってみようか!?」
仲間のTくんと2人で、まだ行ってない南の山を登るルートをとることにした。
障害物が少ないので、高く登らなくてはならない。体力あるだろうかと心配になるが、アドレナリンのせいか、大してキツくない。
「山、登った!」
下の味方が大声で敵の動きを知らせてくれる。
先頭を行くTくんは、敵を2人、3人とゲットしていく。調子いいなぁ。オレ、出番ないんですけど……。
ルートも半分以上進んだ。もう敵はいない、いても1人だろう。
残り3分!
オフィシャルのアナウンスが響く。
「Tくん、行こう!」
下には敵がいるかも知れない、我々の動きを見て戻って来るかもしれない。しかし、このまま時間切れもバカらしい。2人ともフラッグ目指していっせいに斜面を駆け出していく。
私はTくんの後方を走りながら、少し距離をあけた。そして、走りながら斜面下の平地のバリケードに向かって、フルで盛大に撃ちまくる! 極短バレルのAPSがけたたましい銃声を轟かせる! 先行するTくんをカバーするためのオトリだ。敵が反撃してくれば、位置が露呈する。
斜面から平地に降りるあたりでTくんの動きが止まった。寄って見ると、1.5mくらいの段差になっていて、Tくんは降りる所を探している。私は何とか引っ掛かりそうな箇所に踵を掛け、降りていく。
「気をつけて!」
大丈夫だよ、と思ったと同時に足元が崩れ、滑り落ちる。とっさに体をひねり、爪先でブレーキをかけ、尻もちをつくのを防ぐ。銃や装備を守りながら、何とか耐えた。見ると、少し離れたところでTくんがひっくり返っている笑。
残り30秒!
フラッグはどこだ? 降りた所が川底なので、今度は1段上がらなくてはならない。足場がない、斜面が滑る。ようやく上がると、15mほど先にフラッグが見えた!
終了〜〜っ!
……ああ、あと10秒あれば。10秒速く動いていれば。
敵はいなかった。しかし、それがわからないのがサバゲ。山から降りる際、実は10m横に階段があった。それもまたサバゲだ。
久々にマワった。体力的にもなんとかもった。撃ち合いはなくとも、これもまた面白い!