第14回 マルイを越えた№1電動ガン【icsライトウェイ-プレアドール2.0】 | イナギFIVE-0 エアガンライフ

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icsライトウェイ-プレアドール2.0
・電子トリガー
・プリコック
・樹脂ボディ
・7.4V
(スコープ、ストック、サプレッサー、前後サイトはノンオリジナル)

 これはもう、マルイを越えた! そう感じた電動ガンがコレ。

 まず基本動作がマルイ並み。メカボの静かさ、スムーズさ。普通の中華だったら、ガチャガチャ感のある作動だが、マルイだったらタラララ~、トゥトトト~、って感じでしょ。icsもまさしくそんな感じ。余分なクリアランスなどなく、しっかり組み上げられているメカが回っている感じ。しかもこれ、驚くことに2分割メカボックスだ! そんなリスクある構造にすれば、作動のスムーズさや確実性に影響があるだろうと思うわけだが、それが一切ない。マルイ並みの作動を確保しつつ、2分割でメンテナンス性が大幅向上、いやいやこのギミック感が何よりの魅力。テイクダウンしてパックリ2つに分かれるメカボを見ると、思わずニヤリとしてしまう。

 話が前後したが、このモデルは新品で3万2000円で買った。樹脂ボディの電動ガンにしては少々お高い。これがメタルボディになると、icsの場合5万~6万はする。高級メーカーだ。だが、台湾製だから許す。このicsとG&Gのモデルに触れて以降、私の中での台湾製品に対する評価はグンと上がった。彼らの物造りには魂があるように感じられる。

 で、なぜ買ったかと言えば、プリコックの電動ガンを試したかったから。プレアドールS2はSSS2という電子トリガー搭載モデルで、プリコックが標準装備されている。しかも、デコッキングスイッチもちゃんと備わっている。これが面倒なメーカーもあるし、後付けの場合、私の知人のものはいちいちバッテリーを外さなければならないそうだ。icsでもセフティレバーがデコッキングのタイプもあるが、このモデルの場合はフォワードアシストノブがデコッキングになっている。これは断然いい。小さいことだが、これも購入の大きな決め手だ。

 プリコックは、以前にもマルイのPSG-1で体験済み。当時はあまり意識しなかったが、トリガーを引くと反応よくポンとピストンが落ちる感じは、確かにいい感じだった。最近になって、M4タイプ電動ガンでセミを使うことが多く、トリガーレスポンスが気になることが増えていた。そんな中で、アレスで電子トリガーの異次元のレスポンスを体験したことがそもそもだと思う(アレスも今となってはキレッキレというほどでもないが……)。ウィンポンしか知らなかった私は、これで電子トリガーのリニア感のとりこになってしまった。もっと速いのは、もっとキレッキレなのは、と追い求めていくと、究極はプリコックになる。そう考えて、とにかくプリコックの銃が欲しくなっていたのだ。

 さてプレアドールのプリコックだが、セミの初弾は通常作動となるが、これでピストンがプリコックされる。次にトリガーを絞れば、ポンとピストンが落ちる。うん、プリコックならではの感覚だ。レスポンスがいいということよりも、実銃やガスガンのようにトリガーを絞ってハンマーが落ちチャンバーを叩く、という感じが心地いい(ただ、後に触れるが、実はトリガーレスポンスという点では、このプリコック、思ったほどのキレッキレ感は感じない。理屈の上では究極のレスポンスのはずなのにね。なぜだろう?)。

(マガジン、ストック、ダットサイトはノンオリジナル)

 では、実射性能はどうか。結論からいえば、ノーマルでマルイと同等、ちょっと手を入れればマルイ以上になる。これには驚いた。

 ノーマル状態で、初速は0.2開放で81くらい。これで撃ってもある程度の性能は発揮していた。マルイのスタンダードガン並みといえる。ただまあ、せっかくの2分割メカボだし、QDだしで、早速手を入れることにした。まずスプリングをM95タイプに変更。ノーマルのスプリングは、中華の例にもれず全長の短いものだった。icsのようなメーカーでこれはちょっと考えにくい。ただ、海外モデルは初速調整をスプリングを換えるという簡単な方法でやっているのだろう。まあ、変なところをいじられるよりもむしろこれはこちらにもありがたいが。

 ついでにチャンバーも見てみると、樹脂製でシンプルな構成。気になるようなところはなく、むしろシンプルながらしっかりできているなという好印象だ。ゴムパッキンと押しゴムも見てみるが、触感はマルイと変わらない。これなら換える必要はない。後に、性能的にも遜色ないことがわかる。

 さらに、これはもう感動的なのだが、チャンバーの横に小さな穴があいていて、これが何かというと、押しゴムを横から入れる穴なのだ。

 押しゴムって、ホップアームに載せて、慎重にチャンバーの中に入れていくでしょ、それでも歪みがちだし、「あれ、歪んじゃってないかな? ちゃんとセットできたかな?」と不安になる。それが、この穴から押しゴムを入れれば歪む心配は皆無で、しっかりセットされる。この細かな気配り、気の効きよう、日本製の上をいっているじゃないか。

 このようにスプリングだけ交換して撃ってみる。0.2開放で94、実戦弾速で81くらい。初速のドロップが13くらいあるが、インナーバレル長が約30cmなので、私的にはまあしかたないと考える。いつも通り、35mくらいの距離で撃ってみる。低進弾道ではないが、スーと伸びていくいい弾道だ。集弾性もいい。いや、本当にいい。マルイの416よりも伸びがある印象だし、集弾性も上なのではないかと感じた。プリコックで手のブレの影響が軽減されているとは思えないが、ピストンが毎回同じ位置から落ちているということが初速の安定となり、集弾性の向上になっているのだと思う。

 撃ち終わってフォワードアシストノブを押すと、ピシュルシュル、といってピストンが前進する。バネが解放されたという安心感があっていい。いや、この銃はいいわ。マルイの次世代416と比べてもネガの部分がない。唯一、樹脂製ボディというのが物足りなくもあるが、裏を返せばメタルより1kgくらい軽いわけで、この点はゲームにおいてはメリットとなる。Mロックのハンドガードすら樹脂製だが、ガタつきなどはなく、普通に使っていると何の不便も違和感もない。私は結局、この軽さとプリコックのトリガーフィールを生かし、1~4倍のスコープを載せ、電動スナイパーライフルとして使うことにした。重たいスコープを載せても、全体としては軽く仕上がるでしょ。ただ、トップヘビー気味でバランスはイマイチだけど。もちろん、スナイパーライフルになるだけの集弾性能、素直な弾道のコントロール性能があるということも大きな要素だ。

 実をいうと、icsはもう一丁ほしい。次はメタルボディのタイプがいいな。もったいなくてゲームには使えないだろうけど。ただ、新品だと6万ナンボするのがね。までも、マルイの次世代でも定価では6万円を超えるものもあるし。バイク趣味だったらタイヤ交換でそのくらいいく。クルマ趣味だったら下手したらタイヤ1本分だ。それを思えば、エアガン趣味は安いよなぁ(いやいや、安くはないだろ!)。う~ん、今年のクリスマスは自分へのご褒美かな!?

結論
実射性能もいい、作動もいい、外観の質感も標準以上。もうこれはマルイクォリティを越えた! さらに2分割メカボ、QD、電子トリガーによるプリコック、といったマニア心をくすぐるギミック満載。それが全然ネガになっていない! 私的に現段階の№1電動ガンメーカーだ!