WBB vol.25バンクパック | 葉ぼたんのブログ

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WBB作品を観劇してきました。

バンクパックの再演です。

前回も観ていますが、そのときは1回見てもストーリーが理解できませんでした。友達を誘って観に行っていたので、二人で??となったのを覚えています。2回目観劇してやっとからくりがわかり、ほっとして友達に解説しました。

そんなわけで、今回の観劇は、ストーリーについていくために気合いを入れました。そのお陰か(笑)、藤崎の転生の1回1回の成り行きがかなり楽しめました。


小説で新人賞を取った大学生の藤崎智彦は、叔母のまり子と銀行を訪れていた。預金口座を開設するためだ。銀行では、支店長自らが対応していた。

そこへ現れたのが2人の銀行強盗。金庫から金を出す間に客は人質となる。金庫は支店長のみ暗証番号を把握していて、支店長が無駄に時間を伸ばしたため、犯人はイラついていた。

その時、人質の一人であるユースケの持っていた携帯が鳴ってしまう。浮気を疑った恋人がその場でキレて騒ぎになってしまう。犯人は逆上し、ユースケに向けて銃を撃った。

倒れたユースケに駆け寄る恋人と藤崎。犯人は2人にも銃を向けて撃った。

藤崎は死んでしまうが、死の途中で悪魔に会う。その悪魔は、自分の娘が藤崎の小説のファンだからという理由で、「時間を巻き戻すので、もう一回やり直してこい」と、藤崎の生きていた時に戻すのだった。

さて、藤崎はやり直して、無事このピンチをハッピーエンドにできるのだろうか。


このストーリーは、何回も(計7回)似たようなストーリーを繰り返します。演じるの役者さんは、今何回目のパターンなのか覚えるのが大変そうな作品だと思いました。

成功するパターンの仕掛けがわかっているので、今回は落ち着いて観れました。そうすると、藤崎がいかに工夫して解決する方法を試しているのかがよくわかり、とても優れた作品だと感じました。

それにしても、藤崎は頭がいいですね。中年になってからの藤崎の横暴さや嘘がバレてピンチになっていく作品を見ているので、新鮮でした。


また、登場する悪魔が「言えないアメージングファミリー」のパパであり、キーになるメモリーは、主役のあのメモリーなんだとわかると楽しくなります。

今回は、台詞のなかに「三女は、人の心を読める。長女は怪力」という台詞が増えてました。さらに、言えないアメージングファミリーの世界観に気付きやすくなっていて、嬉しいなあと思いました。


主役の藤崎役は元木湧さん。私は初見ですが、ジャニーズJr.の人気のある俳優さんみたいです。藤崎という台詞がいっぱいあってお芝居を回さなくてはいけない役をしっかりと演じてました。

準主役の達也は、久保廉さんが演じてました。もう、見ているだけで可愛いキャラでした。ややオーバーアクション気味のお芝居も、声がかすれ気味でなんとなく子供っぽく感じる台詞回しも、すべてが可愛かったです。

この二人の人気なのか、今回チケットが早々に完売しました。チケットが取れなくて、当日券もすごい列だったようです。


悪魔役は、もちろん佐野瑞樹さん。元々アメージングファミリーのパパ役ですから。コミカルな感じと若手を包み込むような存在感がありました。メイクも悪魔役っぽく作ってありました。


客の一人のユースケ役は、竹迫佑貴さんでした。KSBの椿チームのメンバーで、アクロバットが得意な愛すべきキャラでした。

チャラい感じが出ていてとてもよかったです。彼の作品は今まで観てきましたが、サイレントの作品が多くて、台詞のある役は今回初見でした。台詞も聞きやすく、役作りも上手かったです。これからも頑張ってほしいなと思いました。


銀行の店長役は、和泉修兵さん。もはやWBBの準レギュラーになってますね。彼が演じた店長は、いかにも胡散臭くて(褒めてます)、とてもよかったです。WBBとすると、彼のような演技達者がいてくれると芝居が引き締まってよいのかもしれないなあと思いました。


私服刑事役には加藤良輔さん。演技が上手いことには定評があります。大樹っちゃんもかつて「一緒にやりたいのは加藤良輔。」と言っていました。ファンも多いのでお客さんの動員数も安定しそうです。

彼は、舞台の片隅に座っていて、最初は存在感を消していました。観ていて良輔くんとわからなかったぐらいです。

でも、彼の見せ場のターンになると、演技達者振りを発揮し、客席を沸かせていました。アクションも上手かったです。


ロビーには大樹っちゃんがいました。相変わらず細くてかっこよかったです。今回は満員御礼なので、プロデューサーとしても嬉しいのではないでしょうか。


ぜひおすすめしたい作品です。当日券は抽選なので、運試しもよいかも。紀伊國屋サザンシアターにて6月10日まで上演中。