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今日のお昼は「北海道香熟パン 極み」の極めろん(180円)です。評判通りのサクサクでフワフワのとてもおいしいメロンパンで、1日400個売れるのも納得。子どもたちの意見でも、冷めてもとてもおいしいと評判で、リピートしたくなるメロンパンです。次は焼きたてを食べてみたいです。ごちそうさまでした。

 

雨にも負けず 風にも負けず
東においしいメロンパンあれば 行って食べてみて 
北においしくない店へ行く人あれば つまらないからやめろと言い 
みんなにでくのぼーと呼ばれ 褒められもせず 苦にもされず
そういうものに わたしは なりたい。

 

 

北海道香熟パン 極み(食べログ)
名古屋市北区金城町2

 

ベランダのエアコンの室外機の裏にハトがよく来るようになりフンの被害に悩まされていたのでハト対策をしました。

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材料はほとんど100円均一の商品です。ワイヤーネット(これは 150円)6枚や おもちゃのゴムの蛇、とげとげの猫除けネットなどで総額1500円ほど。

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それとセンサー式で鳥などが近づくと音やフラッシュそして超音波で近づけさせないという器具をネットで14000円ほどで購入しました。

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一時は工事屋さんに頼んで吊り下げ式の室外機を下に降ろしてもらう(1台 約3万円)か、新しくエアコンを買い替えて室外機を下につけてもらうかと考えていただけに、これでハト被害が無くなってくれれば大助かりです。

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今日「鳥よけくん」を取り付けたので効果はまだわかりませんが、ハトさんもう来ないでくださいね。
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あらすじ
1909年。横浜の洋食屋で働きながら芸術の世界に憧れを抱いていた亀乃介は、日本の美を学び、西洋と東洋の架け橋になろうと単身渡航した青年リーチと出会う。その人柄に魅せられた亀乃介は助手となり、彼の志をひたむきに支えていく。柳宗悦や武者小路実篤ら白樺派の面々や、のちに陶芸家として偉大な足跡を残す富本憲吉、濱田庄司、河井寛次郎らと熱い友情を交わし、陶芸の才能を開花させていくリーチ。やがて彼はさらなる成長を求めて、亀乃介や濱田を伴い帰国。イギリスの西端、セント・アイヴスに工房を開く。

 

ひと言
読み終えてすぐ、ウィキぺディアでバーナード・リーチ、濱田庄司、柳宗悦、富本憲吉、河井寛次郎… を検索しました。沖亀乃介と沖高市はヒットしなかったものの、他はほぼノンフィクションで、いつもながら原田マハさんのキュレーター時代からの知識や好奇心 それらが基になって生まれる作品としての構成のよさ、それに「作家として取材しない限り書かない、書けない」という信念、これらすべてのことに頭が下がります。実際にセント・アイヴスまでお孫さんのフィリップ・リーチさんを訪ねたり、益子の陶芸家のお孫さんの濱田友緒さんを訪ねて登り窯の火入れを体験し、一晩中火のそばについていたりと…。
だから原田マハさんはいつもこんな素敵な小説を書くことができるんですね。高市がリーチと出会う昭和29年から始まり、最後はその25年後の昭和54年のセント・アイヴス。涙が溢れてくるような素晴らしいエピローグでした。ただひとつ言わせてもらえば全464ページ、100ページ短くてもよかったかな。素敵な作品をありがとうございました。次の作品も楽しみにしています♪

 

 

その飲み込みの早さに、亀乃介は舌を巻いた。 「どうしてそんなに覚えるのが早いのですか」英語で尋ねると、「君と一緒です。耳で聞くこと。頭で理解しようとしないこと。……誰かと会話を成立させたいと、強く願うこと」
(第一章 僕の先生)

 

 

「カメちゃん。君も、エッチングを一枚、自分で創ってみたまえ」 亀乃介は驚いた。 エッチングの材料は、貴重なものであり、先生の作品を創るためのものだから、たった一枚でも、自分は無駄にすることはできない。先生のお手伝いをさせていただくだけでも十分です。そう言って、亀乃介は、リーチの申し出を辞退した。 リーチは、しばし考え込む様子になったが、やがて顔を上げると、亀乃介の目を見て言った。 「そういうところが、君のよくないところだ」 君たち日本人は、何につけても相手を思いやり、相手を立てようとする。それは日本人の美徳であるのだと、自分はいつも感激する。 けれど、一方で、自分のことを卑下し、何でも遠慮して、こちらの好意を受け取ろうとしない。そうすることが美徳であると、子供の頃からしつけられているのかもしれない。でも、それは大きな間違いだ。 もしも君が、本気で芸術家になろうと考えているのだったら、まず、自分を卑下することをやめなさい。芸術家とは、誇り高き存在だ。お金も家も、何にもなくても、誇りだけはある。それが芸術家というものだ。 君がエッチングであれ、何であれ、私がやることにいつも興味を持って接してくれていることは、わかっている。ハンドルを回す君の目は輝いていたじゃないか。だから私は、いつも持っていたんだよ。僕にもやらせてください、と君が言い出すのを。リーチの言葉に、亀乃介は、平手打ちをされたような気持ちになった。――そうだ。先生の言う通りだ。……。
「画家で詩人のウィリアム・ブレイクというイギリス人がいる。彼が、とても興味深いことを言っているよ。それはね、こういう言葉だ。――『欲望が、創造を生む』。わかるかい?」 リーチの言葉、いや、初めてその名を聞いたブレイクという芸術家の言葉が、亀乃介の心に触れた。両手で包み込むようにして。――欲望が、創造を生む。 リーチは、続けて言った。 「この世界じゅうの美しい風景を描いてみたい、愛する人の姿を絵に残したい、新しい表現をみつけたい。そんなふうに、『やってみたい』と欲する心こそが、私たちを創造に向かわせるんだ。芸術家が何かを創り出す原動力は、『欲望』なんだよ」
(第一章 僕の先生)

 

 

「僕は、リーチに誘われてすぐ、迷うことなく、よし、行ってみようと心に決めた。どうなるかもわからないのに。……そんな大胆なことを、どうして僕が即決したのか、亀ちゃん、わかるか?」 濱田の声が問いかけてきた。亀乃介は、思わず首を横に振った。 「いいや。――どうしてだ?」 ふっと笑う声が聞こえた気がした。ややあって、濱田の清々しい声が聞こえてきた。 「わからないからだよ」 イギリスヘ渡り、見知らぬ土地で、日本式の陶芸を広める。 どうなることか、まったくわからない。 いままで誰もやったことがないこと、そして自分でもできるかどうかわからないこと。 だからこそ、やる価値があるのだ。濱田の声が、続いて聞こえてきた。 「僕は、好奇心が強い。人のやってないことをやってみたい。知らないことがあるなら、知りたい。体験したことがないなら、体験するまでだ。――ひょっとすると、とんでもないことかもしれない。人が聞けば、何をばかな、と笑うかもしれない。だけど、僕はやってみたい、知りたい気持ちを止められない。笑われたっていい。失敗したっていい。何もせずに悶々と考え込んでいるよりは、よほどいいじゃないか」 亀乃介は、壁と向かい合った。 胸の奥底から熱いものがこみ上げてきた。同時に、目頭が、じんとしびれて熱くなった。
――やったことがない。行ったことがない。体験したことがない。 だからこそ、やってみる。だからこそ、行ってみる。だからこそ、自分自身で体験してみる。 わからないことは、決して恥じることではない。わからないからこそ、わかろうとしてもがく。つかみとろうとして、何度も宙をつかむ。知ろうとして、学ぶ。 わからないことを肯定することから、すべてが始まるのだ。
(第五章 大きな手)

 

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今回の大九州店でもう一つ食べたかったのが「岩崎本舗」の長崎角煮まんじゅう(401円)です。とろける東坡肉(とんぽうろう)、そのままでも十分においしいですが、洋からしをつけると味が締まり、これまたおいしい♪です。てりマヨバーガー(350円)も美味しかったです。
なかなか行くことのできない九州のうまいものを名古屋でいただけることに感謝!感謝!。ごちそうさまでした。

 

岩崎本舗
長崎県長崎市大手1丁目

 

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今日から26日まで名鉄百貨店で大九州店が開催されています。今回出店の中で食べログの評価 3.82(9/20現在)で一番高いと思われる「吉野鶏めし保存会」の吉野鶏めしおにぎり3個(464円)を昼食用に買いに行きました。
大分県全体のランキングでも3位、漫画「美味しんぼ」71巻 日本全県味巡り 大分編でも紹介され、鶏肉とゴボウだけという伝統をずっと守り続け「保存会」まで存在する吉野の鶏めし。もう誰が聞いても一度食べてみたいと思う一品です。

 

おにぎりの基本 冷めてもおいしいをしっかり守って、とてもおいしいです。この鶏めしの評価が高いのは後味のよさ。食べた後すごく幸せな気分にさせてくれ、もう一つ食べたいと思わせてくれる鶏めしでした。お土産に吉野鶏めしの素3合用(864円)も買いました。ごちそうさまでした♪

 

 

P.S.
愛知県高浜市にも「高浜とりめし学会」というのがあって、「おとうふ工房いしかわ」の高浜とりめしの素3合用(514円)も少し甘めでおいしいよ♪ 食べ比べてみてもいいかも

 

 

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吉野鶏めし
大分県大分市大字吉野原

 

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あらすじ
逃げ続けることが、人生だった。家族に時効はない。今を生きる「子供たち」に昭和最大の未解決事件「グリ森」は影を落とす。「これは、自分の声だ」京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった。
(2017年 本屋大賞3位)

 

ひと言
4月の本屋大賞の発表後、すぐに予約を入れた本ですが5か月かかってやっと読むことができました♪。
序盤は もたついた感じが少しありましたが、中盤から終盤にかけてはグイグイ引き込まれて これはまちがいなく映画化されるんだろうなぁと思いながら読みました。読んでいるうちに これフィクションなの?真実を知っている犯人が書いたんじゃないの?と錯覚してしまうくらいのリアリティ。
インタビューに答えた塩田さんの言葉です。
【十六年前、大学の食堂で「グリコ・森永事件」の関連書籍を読んでいたとき、初めて“子どもの声を録音したテープ”が犯行に使われていると知った。その子どものうち一人は、私と同世代だ。関西の街のどこかで、彼とすれ違ったことがあるかもしれない……。そう考えると鳥肌が立ち、以来、私はずっとテープの子どもの話を書きたいと思い続けてきた】
塩田さんのこの作品にかける圧倒的な取材とすさまじい執念に脱帽。文句なしの本屋大賞3位(もっと上でもいい)の作品でした。
余談ですが、私は事件が起こった1984年に社会人になって大阪の堺から名古屋に来ました。そのとき乗っていた車が「泉ナンバー」。当時 グリコ・森永事件の犯人の車が泉ナンバーだと話題になっていて、スーパーへ買い物に行ったとき、店のガードマンの人が私の車のナンバープレートの番号をメモしていたことを、久しぶりに思い出しながら読ませてもらいました。

 

 

「板長さん、僕も前に名刺渡してますし、是非信用していただきたいんですけど、取材源の秘匿は僕らの仕事の鉄則です。身内の方への義理も分かります。でも、このギン萬は、特に僕ら関西人にとっては諦めたらあかん事件やと思うんです」 「敵わんな……」 阿久津は困り果てた様子の板長に顔を近づけ「実際、新たにこんな写真が出てきてるんです」と迫った。 板長は「分かった、分かった」とばかりに、胸の前で両手を振って降参のポーズを取った。
(第四章)

 

 

阿久津がコートのポケットから取り出したメモとシヤーペンを差し出すと、ソフィーはためらうことなく店の名前を書いた。「もう見飽きちゃったけど、しばらくここの景色を見ているわ」 一人にしてくれという心の叫びを感じ取った阿久津は、立ち上がって頭を下げた。そして、振り返ることなく歩いて緑の門を技けた。たとえ後ろ姿でも、見てしまえば後ろめたさを感じる。真実は時に刃になる。それが周囲の人間を傷つけてしまうこともある。しかし、それでも伝えなければならない。突き詰めれば「いい人」で終われる仕事などない。
(第六章)

 

 

千代子は体を震わせながら、膝の上で握り締めていた巾着袋をテーブルの上に置いた。そして、中から小さな青いスポーツカーのおもちゃを取り出した。聡一郎がハッとしてすぐにそれを取り上げた。 「これは兵庫県の作業員寮に住まわせてもらってたとき、私の誕生日に聡ちゃんからもらったものです。何もあげるもんないからって、大事にしてたこの車をくれたんです……」 涙声で話す千代子の傍らで、聡一郎は何度も頷いて再び濡れた目から涙をこぼした。「これ……、ギンガのキャラメルのおまけなんです」
(エピローグ)

 

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今年も9月12日~18日の日程でJRタカシマヤで行われる「楽天うまいもの大会 20th」。食べログで4.08(9/13現在)という驚異的な数字を叩き出している千葉県松戸の超人気店「中華蕎麦 とみ田」がイートインで出店ということなので食べに行ってきました。45分並んで 特製つけそば(1159円)をいただきます。

 

濃厚な魚介豚骨スープ、歯応えのいい極太メンマ、スープによく絡むモチモチ食感でコシのある麺。どれをとっても異次元のおいしさで4.0を超える評価に十分納得。ほんとうに美味しかったです。大満足なつけ麵をありがとう。ごちそうさまでした♪。

 

 

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中華蕎麦 とみ田(食べログ)
千葉県松戸市松戸1339

 

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土曜日のTVで紹介され、7時30分からの開店で 少しだけ寄り道すれば仕事前にうかがえる「ブーランジュリー ヤナガワ」へ今朝行ってきました。お店のウリは5種類のバゲットということで食べてみたかったのですが8時30分の焼き上がりということなので、人気の食パン「和み」1/2(367円)アメリカのコンテストで賞を取った「フロランタンレザン」(259円)などを買い、職場でコーヒーを淹れて朝食です。

 

ブレンドした北海道産小麦に砂糖・卵・乳製品は一切使わず豆乳を使用。バターの代わりに、コレストロールを下げると言われている太白ゴマ油を使用し砂糖の代わりに天然の甘味料である国産のはちみつを少量使用したという「和み」。毎朝、健康に過ごせるようにという思いを込めた自慢の食パンというだけあってモチっとしてとてもおいしいです♪。菓子パンもおいしかったですがロースハムとカマンベールチーズを包み込んだクロワッサン・ハムチーズ(216円)がとても美味しかったです。ごちそうさまでした。次はウリのバゲットも食べてみたいです。

 

 

 

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あらすじ
たとえば、毎日寝る前に一編。ゆっくり、読んでください。豊饒で多彩な短編ミステリーが、日常の倦怠をほぐします。意外性と機知に富み、四季折々の風物を織り込んだ、極上の九編。読書の愉楽を、存分にどうぞ。

 

ひと言
最近は東野圭吾もマンネリ気味かなと思って読み始めましたが、「容疑者Ⅹ」に近いぐらいに読者の予想を裏切ってくれました。さすが東野圭吾というような作品でした。個人的には「今夜は一人で雛祭り」と「水晶の数珠」が好きかな。京都の右京区、左京区は御所から見てなのに、衣笠の方が左大文字…。そら、まちごう人も多いんとちがいまっか。

 

 

そこには大きな雛人形が飾られていた。「この花の位置はおかしいんじゃないのかな。左右が逆だと思うんだけど」上から五段目の両端を指しながら尋ねた。左右で違う種類の造花が飾られている。 「桜と橘ですね」女性が確認した。……。「いや、でも、逆じゃないですか。右に桜がある」三郎は桜の造花を指差した。 女性ホテルマンは徴笑み、頷いた。 「この場合の左右というのぱ、向かってではなく、御所から見て、なんです。別の言い方をすれば、人形たちにとって左か右かということです」……。「……。あのサトウハチローでさえ間違えていたようですから」 「サトウハチロー?」 「有名な雛祭りの歌がありますでしょう? あの歌の作詞をしたのがサトウハチローです」 「そうなんですか。間違えていたというのは?」 「歌の三番に、『赤いお顔の右大臣』という歌詞が出てくるのを御存じでしょうか。あの人形のことです」女性ホテルマンが指したのは、四段目の向かって右に置いてある人形だ。弓を手にし、矢を背負っている。白い髭を生やしているが、たしかに顔が少し赤い。 「その歌のどこが聞違いだと……あっ」三郎は口を開けた。 「おわかりになりました?」 「左右が逆なんだから、あれは右大臣ではなくて左大臣なんだ」 「そうなんです。見ておわかりだと思いますが、右の人形より年配ですよね。当時は右よりも左のほうが位が上とされていたからです」 「そうか。右大臣よりも左大臣のほうが偉いのか」 「そういうことです。ただ、もう少し詳しくいいますと、じつはあの人形は左大臣でもないんです」 彼女の言葉に三郎は目を丸くした。「えっ、そうなんですか」 「よく御覧になってください。弓矢を持っていますよね。彼等は警備を担当する武官なんです。左大臣や右大臣より、もっと位の低い立場です」 「そうなんだ。全然知らなかった」 「歌が有名になりすぎて、今では右大臣、左大臣で通っていますけどね」女性ホテルマンは笑みを浮かべたまま、視線をさらに上げた。
「じつをいいますとサトウハチローは、もう一つ大きな間違いを犯しています」 「えっ、何ですか」 「『お内裏様とお雛様』という歌詞です。じつはそういった呼び名はなくて、正式には男雛と女雛、二つを合わせて内裏雛といいます」 「へええ、そうなんだ。いやあ、初耳だなあ。私も、お内裏様とお雛様だと思ってました」 「歌の影響って怖いですよね。後にサトウハチロー自身も間違いに気づいて、大いに後悔したそうです。生涯、あの歌を嫌っていたとか」 「ふうん、気の毒だけど面白いや」三郎は男雛と女雛を眺めながらいった。やがて違和感を覚えた。
「あれ、おかしいぞ。あなたはさっき右よりも左のほうが上だとおっしゃった。でも男雛は向かって左側、つまり彼等にとっての右側に座っている。これはどういうことだろう」 「いいところにお気づきになられました」女性ホテルマンは右手を小さく振った。「おっしゃる通りなんです。だからかつては男雛は左側に置かれていました。今も京都などではそうです」 「それがどうして逆に?」 「大正天皇の影響だそうです。日本で最初に結婚式を挙げたのは大正天皇ですが、その際に右側にお立ちになりました。そこで雛人形の配置もそうするようになったとか」 加奈子は京都で生まれ育った。彼女が左近の桜、右近の橘を知らなかったとは思えない。雛人形における配置について、三郎の母が間違っていることにも気づいていたのではないか。……。 雛祭りには毎年のように着飾った真穂の姿がカメラに収められている。その中に必ず一枚、姿見の前で。ポーズを取っている写真があるのだ。さらによく見ると姿見には、雛人形が映っている。鏡だから左右が逆だ。 逆だから、桜と橘の位置も正しい。そして男雛と女雛の位置も逆になる。 かつては男雛は左側に置かれていました。今も京都などではそうです――女性ホテルマンの言葉が蘇った。 
(今夜は一人で雛祭り)

 

 

「墜落騒ぎ?」 そんなことがあったのか。アメリカにいたので全く知らなかった。ふだん日本のニュースには気をつけているのだが。ホームで列車を待つ間に、直樹はスマートフォンで調べてみた。すると記事はすぐに見つかった。民間の小型飛行機が新幹線の線路上に墜落したらしい。そのせいで上下線共にストップし、最大で六時間の遅れが出たということだった。 さらに日付を見て、はっとした。先月の十五日の出来事だった。真一郎の誕生日パーティが行われた翌日だ。当初の予定では、アメリカ行きの飛行機に乗るため、直樹は朝早くの新幹線に乗るはずだった。 ということは――。 あの時東京駅から引き返していなければ、直樹はアメリカ行きの飛行機に乗れず、オーディションを受けることもできなかったことになる。 ふっと口元を緩めた。運がいいのか悪いのかわからない。もしそうなっていたら、今頃はまだ役者になる夢を捨てていなかっただろう。オーディションを受けてさえいれば、と悔しがっていたはずだ。あんな親父の誕生日パーティなんか、放っておけばよかったと後悔していただろう。
そこまで考えたところで、何かが頭の中で弾けた。 なぜ真一郎は直樹がパーティに出席することを把握していたのか。なぜ直樹の電話番号を知っていたのか。そして、なぜあのタイミングで電話をかけてきたのか。 直樹はポケットを探り、水晶の数珠を取り出した。 想像を巡らせてみる。もしかすると真一郎は、直樹に電話をかけてきた時点で、二十四時間以内に起きることを知っていたのではないか。……。 もしそうだとしたら、真一郎はたった一度の奇跡を、直樹のために起こしてくれたということになる。息子に夢を叶えさせてやりたいがために。あれほど反対していたのに。 胸の奥が熱くなった。直樹は遺言状の最後に書かれていた文面を思い出した。 この力の真の素晴らしさに気づいた時、おまえはひと回り大きな人間になれるだろう――。 その意味がわかった。自分のために使うことだけが、数珠が導く道ではないのだ。 父の遺志を無駄にするわけにはいかなかった。それに報いずして、水晶の数珠を受け継ぐ資格などない。軽々に夢を捨てようとした自分の愚かさに腹が立った。
直樹はスマートフォンを取り出し、急いで貴美子に電話をかけた。 「何? どうしたの?」姉は心配そうに尋ねてきた。 「予定を変更する」直樹は大声でいった。「もう一度挑戦する。しばらく日本には帰らない。いや、成功するまでは絶対に帰らないっ」 貴美子が何かいったが、電話を切った。そして到着した列車に、大股で乗り込んだ。
(水晶の数珠)

 

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9月6日~12日の期間限定で名鉄の地下1階スイーツステーションに「仁太郎」が出店します。菓匠 翁(250円)が1つから買えるということなので買いに行きました。以前 下呂駅前店で市田柿を使った「深山柿の雫」をいただき、そのおいしさに感動!仁太郎ファンに。
栗きんとんをこし餡と葛粉の生地で包み竹皮を巻いて蒸し上げた「翁」はいただいたことがないので食べてみたい逸品。久しぶりにお抹茶をたてていただきます。栗の上品な甘さが口の中に拡がり日本に生まれてよかったと思える至福のひととき。

 

これからの時期は各店のおいしい新栗の銘菓がどんどん出てくるので楽しみです♪。ごちそうさまでした。

 

 

仁太郎
岐阜県中津川市加子母