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娘の成人式の前撮りの帰り、イオンモール熱田店に立ち寄り、4/19にオープンした「いきなりステーキ」で少し早めの夕食。前から行きたいと思っていましたが、昔は行列ができていたので敬遠、初いきなりステーキです。普段は 1g 8.2円のサーロインが 6.0円のセール♪。サーロイン 323g レアー(2093円)をいただきます。2000円の肉でこの量、この味なら満足。ごちそうさまでした。

 

 
いきなり!ステーキ
名古屋市熱田区六野 イオンモール熱田 2F

 

2019年4月21日 下の娘の成人式の前撮りに行ってきました。

 

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名古屋市昭和区の昭和美術館で、スタジオ撮影とは違った庭園と茶室「有合庵」での野外撮影です。

 

 

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上の娘夫婦も駆けつけてくれて5人で記念写真も撮りました。お天気にも恵まれワイワイと楽しい前撮りでした♪

 

 

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あらすじ
ゴッホもこんなふうにパンをかじりながら、サン=レミからパリへと戻ったのかもしれない。小説、アートと同じくらい「おいしいもの」が大好き!『楽園のカンヴァス』『暗幕のゲルニカ』『たゆたえども沈まず』などの取材先で食べた「思い出の一品」をつづる満腹エッセー集。

 

ひと言
「フーテンのマハ」を読んでマハさんのグルメな一面を見せてもらい、どれどれ、マハさんのお勧めのお店は?と楽しく読まさせてもらいました。
さすが外国が似合うマハさんだけあって 海外の食べ物やお店も多数紹介されていましたが、まず余生で行くことがないだろうからパス。(教えたくない店)で紹介された京都の「天ぷら 松」や、他にも紹介されたお店にも、もし機会があれば行ってみたいです。たくさんのお店を教えていただきありがとうございました♪

 

 

長野県の上高地へ行ってきた。目指すは歴史と伝統を誇る老舗ホテル、上高地帝国ホテル。
……。ここでの名物はなんといっても朝食のパンケーキ。「食べなきや来た意味ない」と千鈴のイチオシもあって、注文してみた。三層になった熱々のパンケーキに、バターを塗り、メープルシロップをとろりとかけて……ふわっふわの口あたり、上品な甘さは、まさに天上的。この地の空気、水、光、すべてがこの一品を引き立てている。
(上高地のパンケーキ)

 

 

実は私、人生で二度ほどプラットそば(いま命名)を体験したことがある。三十代、某商社に勤務していたときのことで、出張先の富山県富山駅の立ち食いそばと、同じく佐賀県鳥栖駅の立ち食いそばの暖簾を続けざまに突破した。その頃、そのどちらも日本プラットそば界の最高峰との噂があり、「なんとしても食べてみたい……」という好奇心のほうが勝った。
(プラットそば)

 

 

たとえば、私が「生まれ変わり」告白をした牡蠣なんかも、そのひとつである。岡山県備前市日生(ひなせ)町は、牡蠣の養殖が盛んで、冬期にはぷりっぷりの大粒牡蠣がとれっとれである。これは、そのまま食べてもおいしいに違いないのだが、私の場合、日生の牡蠣は、もっぱら「カキオコ」で食べたいのである。 「カキオコ」という不思議な名前の食べ物は、「牡蠣入りお好み焼き」の略称。誰がいつどうやって始めたのかは知らないが、日生に行くと、「カキオコ」を看板にしているお好み焼き店がずらりと通り沿いに並んでいる。
(カキオコとえびめし)

 

 

私は祇園祭の「屏風祭」をしている町家にお邪魔した。そのときにご当主に和菓子でもてなしていただいたのだが、これが忘れられない味だった。笹に包んであるつるんとしたゼリーのようなもの。ほんのり甘く、ひんやりとした食感。見た目にも食べても涼やかで、品がいい。「西湖」(紫野和久傳)という名の美しいお菓子は、京都の夏の化身のごとし。町家のほの暗いお座敷でのひと口は、最高の贅沢だった。
(京都の夏の和菓子)

 

 

広島のえびす通り商店街にある割烹「たこつぼ」が、そのひとつである。名前からして覚えやすくてユニークなこの店は、十年ほどまえに、広島へ取材に行ったときに紹介されて立ち寄った。
……。それ以来、広島へ行くたびに立ち寄っている。先週も訪ねて、穴子のひつ蒸しを注文した。四角い「ひつ」で、ひとつひとつ、注文が入ってから蒸すのだそうだ。ふたをあけると刻み海苔の香りが立ち上る。海苔の下には、炊きたてのご飯にのせられた、ふわふわでほんのり甘い穴子。取材旅の喜びと、旅グルメの楽しさを教えてくれた名店である。
(穴子のひつ蒸し)

 

 

「人には教えたくない店」は、私の場合、京都に集中している。……。その店は、嵐山から少し南に下った地域、松尾大社の近くにある。川のほとりに建つ、ぱっと見はなんということのない店構えだ。この店がとんでもない店なのである。……。 天ぷら屋だと聞いていたので、まずなんの天ぷらが出てくるのかと待ち構えていたら、全然違う。とうもろこしのポタージュ、カラスミと蒸しあわびの前菜、のどぐろの炭火焼き、美山の鮎の塩焼きなどなど、旬の食材が次々と登場。しかも、それぞれに北大路魯山人作の碗やら、尾形乾山作の皿やら、チェコスロバキアの人間国宝的職人のガラスの食器やら、ええっ!?と驚くような器に盛られ、季節の草花を添えられて出てくるのだ。鮎で出汁をとり一年間寝かせたつゆでいただく「鮎そうめん」のおいしさたるや。そしてすっかり忘れたころに真打ち登場、天ぷらとなる。熱々、さくさくの衣の旬の野菜と魚の天ぷらを、少しだけ。これがなんともすばらしい。で、肝心の店の名前だが……いや、やっぱり言わずにおこう。ぜひ、探してみてください。
(教えたくない店)

 

 

卒業後に実家のある東京へ帰ってからも、折々に舞い戻った。そしてその都度、必ず立ち寄ったレストランがある。その名を「もん」という。 三宮の繁華街にあるこの店には「欧風料理」と肩書が付いている。つまり、洋食屋である。昭和十一年創業、「鉈で切ったビフテキ」が食べられるハイカラな店だったらしい。その頃のイメージを今に伝えるノスタルジックなインテリアは神戸らしさ満載。私は学生時代から、この店のなんともいえぬ雰囲気が大好きで、月に二回は出かけて行った。特に名物のとんかつ定食は、さくさく衣の柔らかいヒレカツを特製ソースにつけていただく。カレー風味のゆでキャベツの付け合わせ、赤だしの味噌汁も絶妙なコンビネーション。……。「もん」で食べるとんかつ定食。なんの変哲もない、けれどほかにはない。唯一無二の「作品」と呼びたい。
(神戸のとんかつ)

 

 

「うまかもん」があれこれあって迷ってしまうグルメな港町・長崎を取材で再訪した。……。
ガイドブックのご当地グルメのページに「長崎名物・トルコライス」とみつけたときに「この名前、どういう由来だろうか」と不思議に思った。が、謎だからこそ食べに行く価値がある。さっそく地元で評判の「トルコライスが食べられる店」に乗り込んだ。……。待つこと数分、「おまちどおさま~」と運ばれてきたのは、どどーんと盛りつけられたワンプレートランチ。ピラフにカレー、スパゲティナポリターナ、デミグラソースがかかったとんかつ、ポテトサラダが、いっせいにわっしょいわっしょい!とのっかっている。「まさか」と思わず二度見した。だって夢みたいなんだもの。私が子供の頃から大好きだった食べ物がほぼ全部(ラーメン以外)いっぺんに出てくるなんて! 仏は夢中でトルコライスを食べた。
(長崎のトルコライス)

 

 

「カレーの聖地」(と一部のカレー好きのあいだで呼ばれているらしい)神保町にある超老舗・共栄堂へやって来た。大正十三(一九二四)年創業、なんと今年(二〇一七)開業九十三年! カレーライスー筋に九十三年間営業を続けているなんて、世界的にみても珍しいんじゃないだろうか。いや、ほんとに。 そして、共栄堂の名物は「スマトラカレー」。ただのカレーじゃなくて、「スマトラ」が枕に付いている。ここがポイントである。……。ランチタイムに共栄堂に行くと、ずらりと行列ができている。しかし、憂うことなかれ。この店、ものっすごく回転が早いことでも有名なのである。その秘訣は「相席」。問答無用で相席なのである。大テーブルなどではなく、普通の四人席での相席なので、見知らぬ人の顔が目の前にある。そりゃ気まずい……と憂う事なかれ。注文したカレーはまたたくまに出てくる。しかし食べるのに時間がかかるのでは? いやいや、これまた憂うことなかれ。辛過ぎず、熱過ぎず、そしてうま過ぎるカレーは、あっと言う間に食べ終わってしまう。 秘伝のソースには二十数種類のスパイスと、形がなくなるまで煮込んだ野菜、肉のうまみが凝縮されて……なるほど、九十余年も愛され続けるのには様々な理由かあるのだ。
(スマトラカレー)

 

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あらすじ
1本売りロールケーキのブームを生んだエスコヤマ。なおかつ、初出場したショコラの世界コンクールでは最高位を獲得! 初出展、海外修行なしのパティシエのこの快挙に、世界は驚きの声をあげた。「足りている時代」の今、生き残るために大切にすべきこととは? 常識を超えた経営手法、人材育成、仕事哲学が各界・各マスコミで話題の著者、小山進の初めての一般書。

 

ひと言
先日、前から食べてみたかった「小山ロール」をいただく機会があり、あまりのおいしさに感動。HPで小山 進さんがこの本を出されていることを知り、すぐ図書館に予約を入れました。
神戸から車で来ていただいたとき、その道程も家族で野山に遊びに行くような、ワクワクするドライブの時間を味わえるのが魅力。ゆりのき台のお店に、人が集まってくださっている映像のイメージが浮かび、ここしかないと確信した。(本書 P110より)
名古屋アムールデュショコラ2019の通算売り上げランキングでも1位 クラブハリエ 2位 オードリー に続いて堂々の3位 パティシエ エス コヤマ。おいしいからというのはもちろんですが、多くの人に、エス コヤマが自信を持って送り出してきたショコラを食べてみたい、大切な人に贈りたいと思わせるカリスマ パティシエ 小山 進。この本を読んで納得です。また今度 ドライブがてらに 三田市の ゆりのき台のお店に是非とも伺いたいなぁと思いました。

 

 

ふっくらと炊き上がったご飯を頬張ったときのような、幸せな気持ち。それはほんの一瞬の感覚かもしれないが、体が忘れない感動となる。エスコヤマのエス(es)とは、無意識の欲求を意味する。小山ロールには、無性に食べたくなる、まさに人が無意識に求める一品であり続けたいという僕の決意があるのだ。
(1章 「伝えたい」想いはあるか? ―― 「伝える力」で獲得した世界のショコラ)

 

 

僕は小山ロールの一番のファンでありたい。 一番のファンであり、一番厳しい客でありたいので、本店だけで売るという姿勢を貫き続けるのだ。 中には、「買った次の日に食べても、しっとりしていておいしい」というお客様もいらっしやる。僕は巻き立てが一番好きなので、カフェでも作り立てを食べていただいている。本音を言うと、翌日にはあまり食べてほしくない。それはもう小山ロールではなくなっている気がするのだ。フォークの使い方一つにしても、フォークの横で押し切るのではなく、縦に剌して食べていただきたい。むしろよく切れる包丁で切ったのち、手で持ってかぶりついてほしい。
(1章 「伝えたい」想いはあるか? ―― 「伝える力」で獲得した世界のショコラ)

 

 

人通りの多い場所で成功したのは「足りていない時代」の話であり、今のように「足りている時代」は人と同じことをしていたらむしろ成功はしない。 僕は、今まで誰もやっていなかったことに、いや自分しかできない「小山ならでは」のことを表現したいだけなのだ。交通の便がいいといった利便性を追求するのではなく、心の利便性を求めたかった。心の利便性とは、これからの時代、人の心に足りないことや欲しがっているものを満たすという意味だ。日本人が忘れかけているような味や、時代のメッセージ、懐かしい体験や風景。そんな、ニュース満載の、それを思い出してもらえるような店を作りたかったのだ。
(3章 リサーチやマーケティングより大切なこと ―― 「足りている時代」に生き残るには)

 

 

ある日、先に独立されていた業界の先輩の紹介で、但馬銀行月見山支店に融資の相談に行くことになった。……。……。 月見山支店の井上支店長が、直々に話を聴いてくれることになった。そのときは、効き目があるかどうかわからないが、小山ロールの他に、ハイジにいた頃に受賞した兵庫県優秀技術者賞などの県知事や神戸市長からいただいた賞状をあるだけ持っていった。 井上支店長は、それまでの銀行担当者とはまったく違った。小山ロールを一口食べると、「これ、うまいですなあ」と目を輝かせたのだ。ペロリと食べ終えると、身を乗り出して、何度も頷きながら僕の話を聴いてくれた。 そして、話を一通り聴き終わると、井上支店長はこう言ってくれたのだ。
「あなたのその想いはよくわかりました。今までうちの銀行との取引はないけれど、たぶんちゃんとやりはる人だろうとは思います。でも、そういうことより何より、このロールケーキはすごい。あなたに貸すというか、このロールケーキにお金を貸しましょう。これをメイン商品にして商売をされるのなら、間違いないでしょう」 僕は思わず、「ホンマですか!?」と声が裏返ってしまった。 「確かに、場所はいいのか悪いのかは、わかりません。でも、あなたがやろうとしている想いと、このロールケーキをそこで作りたいという想いもわかる。味が何よりも、納得の味ですわ。だから、融資しましょう」 僕は天にも昇る気持ちで、何度も何度もお礼を言った。
(3章 リサーチやマーケティングより大切なこと ―― 「足りている時代」に生き残るには)

 

 

「いい仕事さえしていればお客様は来てくださる」と思っているのなら、それは誤りだ。「いい仕事」は自分の評価で決まるものではない。まわりの人に評価されて、はじめていい仕事となるのだ。人が集まってきていないのなら、今の自分はいい仕事をしていないのだと自覚するべきだ。
(4章 人が集まる人になる ―― 自分発信、自分ブランドはこうして作る)

 

 

「カンブリア宮殿」(テレビ東京)に出演したとき、作家の村上龍さんが「みんな、自分の伝えたいことは自分で知っていると思っているけど、案外知らないものなんですよ。僕は文章を書いている最中に、パッと浮かんだりする。伝えたいから書くのではなく、書くから伝えたいことが自分で把握できるんだと思う」とおっしやっていた。 その通りだと、僕も思う。
(4章 人が集まる人になる ―― 自分発信、自分ブランドはこうして作る)

 

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いただいたチケットで御園座の歌舞伎を鑑賞した後、「世界のやむちゃん 名古屋栄店」まで2人でぶらぶらと歩き、食べてみたかった推薦點心9方格(1477円)をいただきます。この9つには含まれない人気の薄皮小籠湯包(138円)と大根餅(203円)も単品で追加。これだけあるとどれか1つぐらいは「うーん…」というのがあるものですが、どれもおいしいです♪ 次は幻の名古屋餃子も食べてみたいし、40種以上ある点心を制覇してみるのもいいかも。ごちそうさまでした。

 

 

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今までも時々JR高島屋のウイークリーグルメに来ていただいている「パティシエ エス コヤマ」。その中でも 兵庫の三田市で作って直送するため 午後3時30分からの販売、限定200本で 今まで食べることのできなかった超人気の小山ロール(1404円)。今日はどうにか時間を作ることができたので頑張って1時間前から並びました。それでももう40人ほどの列ができています。「モンシェール」の堂島ロールも衝撃的でしたが、小山ロールの衝撃はそれ以上かも。

 

これだけの人気のロールケーキなので生・カスタードクリームの濃厚で絶妙なバランスとおいしさは十分予想していたのですが、その予想を軽々と超えてくる感動のおいしさです。それにもっちりふわふわのスポンジ生地も「なに、これ~」と感動ものです。
全国のどこにも支店を作らず、兵庫県の三田市という車を運転しない人にとっては なかなか行きたくてもいけない場所にある「パティシエ エス コヤマ」。そんな人にも小山ロールを食べてもらえるようにと時々名古屋にも出店しにきてくれる「パティシエ エス コヤマ」。おいしいロールケーキを食べてもらいたいからと その日、兵庫の三田で作ったできたてを直送して、私たちを「おいしいね」という笑顔にしてくれる「パティシエ エス コヤマ」。
「心を込めて作りました。明日でもおいしいけれど、今日のうちに食べてもらえるとうれしいです」というパティシエ 小山 進のロールケーキに込めた様々な想いを感じる感動のロールケーキでした。
ありがとう 美味しくいただきました。ごちそうさまでした♪

 

 

パティシエ エス コヤマ(食べログ)
兵庫県三田市ゆりのき台 三田ウッディタウン

 

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あらすじ
とある住宅街、柴田治と息子の祥太は、スーパーや駄菓子店で日々万引きをして生計をたてていた。ある日、治はじゅりという少女が家から閉め出されているのを見かねて連れて帰ってくる。驚く妻の信代だったが、少女の家庭事情を案じ、 一緒に「家族」として暮らすことに。年金で細々と生きる祖母の初枝、JK見学店で働く信代の妹・亜紀。6人家族として幸せに暮らしていた。しかし、ある出来事を境に、彼らの抱える 「秘密」が明らかになっていく。

 

ひと言
カンヌ国際映画祭でパルムドール賞を受賞した『万引き家族』。話題の映画でしたが、映画館で観られなくて…。第42回 日本アカデミー賞も最優秀の作品賞、主演女優賞(安藤サクラ)、助演女優賞(樹木 希林)その他にも監督賞、脚本賞なども受賞。レンタルDVDで観る前に本を借りることができてラッキーでした。DVDも楽しみです♪。

 

 

「寒いっしょ。そんなとこいたら」 信代は、ゆりの隣にしやがんだ。「帰ってくる?」 ゆりは手の中のタコのルアーを握りしめていた。 「心配してんの? 祥太のこと」 ついこの間まで親から虐待を受けていた5歳の女の子が、他人の身の上を案じている。そのことに信代は驚いた。いったいどうしたら、そんな優しさが持てるのだろう。 信代は異星人を見るような目でゆりの横顔を見つめた。 「ゆりのせいじゃないよ」そう言って髪をくしゃくしゃっと触り、信代は逃げるように台所へ戻っていった。 ……。……。 「あんな目にあってるのに……親に」 信代は玄関のゆりの背中を見た。治も信代が何を言おうとしているのかすぐに理解した。 「そうだよなぁ。他人の心配なんかしてる場合じやねえよなぁ」 治は素直にゆりの優しさに感心している。 「産まなきゃよかったって言われて育つとさ、ああはならないよね」 ふたりは顔を見合わせた。信代は小さい頃から、ずっと母親にそう言われていたのだ。 治は、両親からも友だちからも、その存在自体をずっと否定されてきた。 「うん……、普通はなぁ……」 「人に優しくなんてなれないんだよ」 「そうだ……。そうだな」治もたしかにそうやって育った。「……そうしないと生きていけないんだから……」 もし、ゆりがすごく性格のゆがんだ子でいてくれたら、自分の性格や意地の悪さをあきらめられたのに。信代はそう思った。 ゆりみたいな子がいたら、自分の欠点は自分の責任だと認めざるをえなくなる。私の不幸は母のせいだったと思いたい。 そんな甘えさえも、私には許されないのだろうか。ゆりを目の前にして、信代は自分がもっと不幸な存在に思えてならなかった。 そんな気持ちになるために、拾ってきたわけではない。信代はそう思った。
(第2章 おふ)

 

 

大好きな黄色のスーパーボールをとると、りんはそれを両手で握りしめて店の表へ出て、(できた)と祥太に見せた。(よし)という感じに頷いて祥太が店を出ようとした時「おい」と店主に声を掛けられた。その声に、祥太は身動きが出来なくなった。 山戸のじいさんは部屋からゆっくりと出てくると、階段を下りてサンダルをはき、ガラスケースの中からゼリー棒を2本わしづかみにして祥太の前に差し出した。 「これやる」 祥太は黙って受け取った。「そのかわり……、妹にはさせるなよ」 そう言うと祥太が盗む前にいつもするおまじないをしてみせた。じいさんはすべてわかっていたのだ。 息をするのも忘れて、祥太は表に出た。 手の中のゼリーは冷たかった。 自分の後ろからりんがついてくるのがわかった。
(第4章 手品)

 

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昨日から介護で西尾市の実家に泊まっていた女房が、夕食として「うなみ」の鰻丼 特 弁当(2400円)を買ってきてくれました。前から無茶苦茶食べたかった西尾市(一色町) No.1の鰻屋で、いつも大行列なので行ってなかったお店です。持ち帰りなので、数時間経っているのに、温め直していただくと、中はふわっと、表面のパリっと感が少し落ちているかなという程度でめちゃくちゃおいしいです♪。そしてびっくりするぐらい鰻が多く載っていてコスパ抜群!。女房も義父と店内で食べたということですが、9組1時間弱 並んだとのこと。久しぶりの感動ものの鰻でした。ごちそうさまでした♪

 

うなみ(食べログ)
西尾市下矢田町円入庵

 

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あらすじ
パリ、NY、東京。世界のどこかに、あなたが出会うべき絵がきっとある。その絵は、いつでもあなたを待っている。人生の岐路に立つ人たちが辿り着いた世界各地の美術館。巡り会う、運命を変える一枚とは――。故郷から遠く離れたNYで憧れの職に就いた美青は、ピカソの画集に夢中になる弱視の少女と出会うが……(「群青 The Color of Life」)ほか。アート小説の第一人者が描く、極上の6篇。

 

ひと言
今年の本屋大賞の10作品にはノミネートされずとても寂しく思っていましたが、この本はこれこそ原田 マハと言える作品でした。6編全てよかったのですが、やっぱり最後の「道」がよかったです。周りに人がいる所で読んでいて、「これ読み続けるとやばいかも」と思いましたが、途中でやめることができなくて…。案の定 周りに人がいるのに号泣でした。2018年11月発行だから来年の本屋大賞のノミネート作品になるのかな。原田マハさんに本屋大賞を取ってもらって、もっと多くの人に多くの素敵な作品を読んでもらいたいというのが私の願い。原田 マハさん いつも素敵な作品をありがとう♪

 

 

ホテルヘ帰って、ひとりになるのが怖かった。余計なことを考えてしまいそうで。橋の上にずらりと軒を並べる宝飾店のショウウィンドウを見るともなしに眺めながら、あおいの足は、いつしかどこかへ ―― ウフィツィ美術館へと向かっていた。 学生時代、胸をときめかせながら訪れた美術館。一度は見たいと思っていたボッティチェリの〈ヴィーナスの誕生〉を目にした瞬間に感じた、あのまばゆさ。 ―― もう一度見にいってみよう。が、入り口には長蛇の列ができていた。入場までに一時間以上はかかるとわかって、あきらめた。会いたかった友につれなくされたような、しょっぱい気持ちが広がった。 だったら、とあおいは気を取り直した。行ったことのない美術館へ行ってみよう。フィレンツェは美の宝庫なのだ。いくらでも見るべきものはある。 そうして、あおいが訪れたのはパラティーナ美術館だった。……。……。そして――。 見覚えのある一枚の絵の前で、あおいの足がぴたりと止まった。 漆黒の中に浮かび上がる、光り輝く聖なる母と子。微笑をうっすらと口もとに点して、慈愛に満ちたまなざしを我が子に注ぐ、そのうつくしい姿。あ。これは ―― 。 ラファエロの〈大公の聖母〉だ。あおいは、光のヴェールに包まれた聖母と幼子イエスの像を前にして、記憶の川をさかのぼる小舟に乗った。
遠い日、母の仕事机の前に貼られていた一枚の切り抜き。古雑誌の一ページに載せられていた写真の切り抜きである。 捨てればいい、けれど捨てるのが借しくて、マドンナを壁に貼り出した母。娘にみつけられて、なんだか照れくさそうだった。―― お母さん。 あおいは、胸のうちで呼びかけた。 ―― 思い出したよ、約束。 今度、帰ったら …… ハーモニカ、直しに出すからね。あおいの目に、ふいに涙が込み上げた。同時に、うふふ、としょっぱい笑いも込み上げた。
(マドンナ)

 

 

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ふたりが最後に行き当たったのは、東山魁夷の作品〈道〉だった。 さわやかな夏の草原に、一本の道が通っている。まっすぐに、手前から奥へとやがて消えゆく道。どこまでも続く長い道。吹き渡るさわやかな風とあふれんばかりの草いきれまでが感じられる画面に、ふたりは長いこと見人っていた。 「この作品を描くことで、画家は多くのものを得たんでしょうね」 沈黙のあとに、翠はそう言った。 「あざやかな色彩、無駄のない構図、落ち着いたタッチ。理想的なスタイルを得て、次の段階に移行することができたんだわ」 鈴木はやはり黙って聞いていたが、やがておだやかな声でひと言、言った。 「多くのものを捨てたんだと、僕は思います」 翠は、鈴木のほうへ顔を向けた。絵に向き合ったままで、鈴木は続けた。 「全部捨てた。そうしたら、道が見えてきた。この絵を見ていると、そんなふうに感じます」 独り言のような、何気ないつぶやき。それなのに、静かな真理があった。 鈴木の言葉は、まぎれもなく画家の言葉だった。それは、池に投げ込まれた小石のように、ぽちゃりと小さなしぶきを上げて、翠の心の底に沈んでいった。
(道)

 

 

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三ケ月ほどまえ、病院に見舞った西川教諭に、お願いがあります、と明人は言った。 描きかけの大作があるんです。けれど、どうやら完成させるだけの気力も時間も、私には残されていないようです。 その作品を、ある賞に出そうと思っていました。応募の締め切りは来月ですが、先生、その絵を出していただけませんでしょうか。 ええ、描きかけです、わかっています。けれど、審査員のうち、ひとりだけ、きっと気づいてくれる人がいます ―― 誰がそれを描いたのかを。「あなたのことでしょうか?」 西川教諭が訊いた。翠は黙ってうなずいた。
(道)