今回は香港のバスに関する最新情報をお届けします。
香港のバス事業者各社が相次いで運賃値上げを申請
香港で路線バスを運行する城巴・新巴、九巴、龍運巴士などのバス事業者各社は先日、相次いで運賃の値上げを申請しました。
↑城巴・新巴の発表した運賃値上げに関するニュースリリースへリンクしています。↑
↑有線新聞によるバス運賃値上げのニュース記事へリンクしています。↑
今回の運賃値上げはバス事業者の支出増加、燃料代の高騰に加え、長らく続いたCOVID-19(新型コロナウイルス)の影響による損失を反映したものにもなっており、これまでの運賃値上げと比べて値上げ幅が非常に大きくなっている路線があります。
今回は事業者や路線別に今回申請された運賃の値上げ幅について詳しく紹介していきますので、今後香港旅行を計画されている方や出張などで香港などへお出かけ予定の方はご注意ください。

城巴・新巴 市區線、過海線(市内線、トンネルバス)→一律2香港ドル値上げ
城巴、新巴の香港島、新界エリアなどを走る市内バス(高速経由を含む)や九龍半島とを結ぶトンネルバスは一律で2香港ドル値上げされます。
全ての路線で2香港ドルの値上げになるため、短距離路線は値上げ幅が大きく、長距離路線は逆に値上げ幅が小さくなります。
九巴 市區線→9.5%値上げ
九巴の九龍半島、新界地区などを運行する路線は9.5%の値上げが行われます。
こちらは値上げ幅は一律ですが、全路線で9.5%の値上げと幅が大きくなっています。
城巴 空港バス(A線-城巴機場快線)→50%値上げ
香港国際空港と九龍半島各地や香港島を結ぶ城巴の空港バス「城巴機場快線」(Aから始まる路線番号の路線)は50%という大幅な運賃の値上げが実施されます。
今回の値上げする事業者、路線の中では最大の値上げ幅となっており、空港バスが割高に感じられる所も出てきそうです。
なお、龍運巴士の運行する空港バスについてはこちらの値上げ幅を適用していません。詳しくは後述します。
城巴・新巴 E・S線(大嶼山路線など)、ナイトバス(N線)→23%値上げ
城巴の運行するEから始まる大嶼山方面の路線や城巴・新巴の両社が深夜帯に運行するナイトバス(Nから始まる路線)は23%の値上げとこちらも値上げ幅が非常に大きくなっています。
龍運巴士→全路線8.5%値上げ
龍運巴士は全ての区分の路線で8.5%の値上げが行われます。香港国際空港と新界エリアを結ぶ龍運巴士の空港バス(A線)や大嶼山方面の路線(E線、S線)など、全ての路線が8.5%の値上げ幅となります。
新大嶼山巴士→全路線9.8%値上げ
主に大嶼山内で路線バスを運行する新大嶼山巴士は全路線で9.8%の値上げを実施します。
新大嶼山巴士は大嶼山内の路線が中心ですが、一部に大橋香港口岸や深圳湾口岸へ向かう路線があり、そちらの路線も同じく9.8%の値上げが行われます。

今回の値上げで目立つのはやはり城巴の運行する空港バスA線「城巴機場快線」の値上げかと思います。50%の値上げというのはこれまでのバス運賃値上げでも類を見ないものです。
こちらの空港バスは香港国際空港から九龍半島の旺角や尖沙咀、香港島の中環、銅鑼湾、北角などの観光客が多く訪れるエリアへ直行する路線もありますので、香港へ訪れる外国人観光客にも大きな影響が出てくると思います。
観光客の利用が多い路線の値上げ前後の運賃を比較してみますので、参考にご覧ください。
・A11線(空港~中環・灣仔・銅鑼湾・北角) 40香港ドル→60香港ドル
・A21線(空港~旺角・尖沙咀・紅磡) 33香港ドル→49.5香港ドル
なお、今回の運賃値上げはバス事業者各社が運輸署へ申請したものであり、この運賃が認可されるかどうかは香港政府での審議が行われた後になります。
既に立法會では今回の運賃値上げについて議論が行われており、特に城巴・新巴の値上げについては公平性に欠けるものであると問題視する意見も出ているようです。政府は今回の申請内容について慎重に検討するとしており、申請の値上げ幅が高すぎると判断された場合、値上げ率を下がるか、申請を却下する可能性があることも示唆しています。
今後、今回申請された運賃が適用になるのか、それがいつ頃になるのかといった情報はまだなく、今後の動向が注目される所です。
当ブログでも今回の運賃値上げについては動向を注視しており、値上げ幅について変更が生じた際などには再び情報をお届けできるように努めていきたいと思います。
香港旅行・香港を楽しめる商品のご紹介
↓香港旅行でのスマートフォン利用時必見!香港用のSIMカードはこちらから↓
↓香港での旅行をもっと楽しく!香港のガイドブック、関連書籍はこちら↓