「区間列車ワンマンショー」関東から身近な温泉地を目指す!東武鬼怒川線 下今市発鬼怒川温泉行き | 世界バス轉運站 -アジアの交通総合ブログ-

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今回は新コーナー「区間列車ワンマンショー」をお届けします。前回の記事もたくさんの方にご覧いただきありがとうございます。

 

このコーナーでは、その路線の途中で始発終点となってしまう「区間列車」に着目し、区間列車に実際に乗車して、車内の様子や車窓などを楽しみつつ、その列車がどのように利用されているかを実際に見ていこうと思います。

コーナーの更新は不定期となりますが、取材を適時行いながら記事を増やしてまいります。

多少マニアックな着眼点ではありますが、最後までお付き合いいただければ幸いです。

 

今回は北関東から、こんな列車を紹介します。

 

東武鬼怒川線 下今市発鬼怒川温泉行き普通列車
 

今回紹介するのは東武鉄道の鬼怒川線を運行する下今市発鬼怒川温泉行き普通列車です。

東武鬼怒川線は下今市と新藤原の間を運行している路線で、新藤原から先、野岩鉄道、会津鉄道ともつながっています。鬼怒川温泉から先、新藤原、さらには会津高原尾瀬口、会津田島方面へ直通する列車もありますが、この列車は東武鬼怒川線内の一部のみを運行する区間列車です。

首都圏側の鬼怒川線の起点である下今市駅から、有名な温泉地である鬼怒川温泉までを結ぶことから需要もそれなりにある列車となっていました。実際に乗車をした際の様子などを紹介したいと思います。

 

 

日光方面の東武日光線と、鬼怒川温泉方面の鬼怒川線が分岐する下今市駅に、会津田島からの普通列車が入ってきました。

この列車が折り返し、鬼怒川温泉行きの普通列車になります。

車両は東武鉄道所有の6050系2両編成で、2両でも車掌さんが乗務するツーマン運転による運行でした。

 

 

6050系の車内は4人がけのボックスシートが主体で、ドア付近の一部のみ中向きの2人がけシートが並んでいます。

フカフカのゆったりとしたボックスシートとお弁当も余裕で広げられる折り畳みのテーブルは何か懐かしい雰囲気を感じます。

 

 

車内にはトイレやゴミ箱も完備され、長時間の乗車にも適した仕様になっています。

また、運転台後部の客室内には行き先表示が掲出されています。これはかつて途中の駅で切り離して異なる方向へ運行する列車に充当されていたため、乗り間違いを防止するために車内からいつでも行き先を確認できるようにしたものです。

このように初めて乗車する方でも安心して利用できる配慮がなされた車両というのはとてもよいと思いました。

 

なお、6050系は新藤原~鬼怒川温泉間を除く東武鉄道線内での運行を2022年3月のダイヤ改正にて終了しており、今回乗車した区間については現在は20400型車両(写真右側)が普通列車として運行されています。現在も6050系には野岩鉄道と東武鬼怒川線新藤原~鬼怒川温泉間の一部の普通列車で乗車することができますので、興味のある方はこれらの列車に乗車してみてください。

20400型は車内が全席中向きのロングシートとなり、トイレの設備もなくなりましたのでサービスダウンが否めないと感じます。両数は全ての列車で4両編成となりましたが、現在は車掌さんが乗務しないワンマン運転を行っているようです。

 

 

ここからは鬼怒川温泉までの乗車の様子を紹介します。

下今市からは都心方向や日光方面から乗り換えてきたと思われる観光客が多く乗車し、半数以上のボックスシートが埋まりました。さらに学生さんの乗車もいくらかあり、地域の足としても大切に利用されています。

下今市を出た列車はすぐに日光方面の線路と分かれて大きくカーブ、2月頃の乗車でしたので車窓の山々は美しく雪化粧をしていました。冬型の安定しない天気でしたが、雲の合間に見える山々を探しては楽しむのもまた悪くないです。

 

 

鬼怒川線は単線ですが運行している列車が多く、ほとんどの駅で行き違いができるようになっています。

次に停車した大谷向ではすぐに発車しましたが、その次に停車した大桑では普通列車同士の行き違いがありました。

 

 

下今市を出てすぐに鬼怒川の支流である大谷川を渡りましたが、大桑を出た先では本流の鬼怒川と、さらに支流の小百川の2つを一気に渡ります。

 

 

ここからはそこそこ交通量のある道路とも並行し、さらに少しずつ上り坂を登っているようにも感じられます。

続いて停車するのは新高徳で、この駅は特急列車も停車する駅です。新高徳は鬼怒川のすぐそばにあり、ここから列車はしばらく鬼怒川に沿って走ります。

 

 

小駅ながらコンクリート造りの新しめの駅舎が整備されているのは小佐越駅です。この駅でも少しの時間停車しました。この駅はレトロな駅名標が復元されているのが見えました。SLの運行開始にあわせてこのような取り組みをしているのでしょう。

 

 

小佐越の次は鬼怒川線で一番新しい駅である東武ワールドスクエア駅に停車。東武ワールドスクエアの最寄り駅ということもあり、この駅ではそれなりの数の乗客が降りていきました。

東武ワールドスクエア駅は下今市~鬼怒川温泉間では唯一行き違いができない駅で、乗降が終わるとすぐに出発します。

 

 

東武ワールドスクエアの次は終点の鬼怒川温泉ですが、その間に「鬼怒立岩信号場」という信号場を通過します。

鬼怒立岩信号場では交換列車はなくそのまま通過し、列車はあっという間に終点の鬼怒川温泉駅に到着しました。下今市からは約20分ほどの所要時間での到着で比較的短い区間の区間列車であることがわかりますが、下今市から鬼怒川温泉まで乗り通す乗客が大半で、やはり鬼怒川温泉への観光アクセスに大切に使われている列車であると感じました。

 

 

鬼怒川温泉では行き止まり式のホームに到着し、折り返し下今市行きとなって数分後に発車していきました。

折り返しの列車は乗客は少なかったですが、やはり温泉帰りの観光客の方が目立つ印象でした。

都心を目指す方、さらに日光を目指す方、そして短い区間での地域利用、いずれにとっても欠かすことができない足であるのだなと思いながら、列車を見送りました。

 

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