300円で手軽に新幹線を楽しもう!GWの親子旅行にも最適! JR西日本 博多南線(博多~博多南) | 世界バス轉運站 -アジアの交通総合ブログ-

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今回はニュースなどでも取り上げられることが多い300円で新幹線の車両に乗れる路線を紹介します。

 

今回紹介するのはJR西日本の運行する「JR博多南線」です。

博多南線は博多駅と博多南駅の間の8.5kmの区間、僅か1駅のみの路線となっています。博多南駅周辺には山陽新幹線の車両などを管理修繕する「博多総合車両所」があります。この車両基地は福岡のベッドタウンである那珂川市に位置しており、博多方面へのアクセス向上のため、住民の嘆願などによって1990年に車両基地と博多駅の間の回送線を旅客線化する形で開業したのがこの博多南線です。

このような経緯もあり、博多南線は全ての列車が新幹線の車両で運行しています。タイトルでは300円で新幹線に乗れるという形で紹介していますが、博多南線は実際の所は新幹線の車両が走る在来線という、やや特殊な形態になっています。

博多南線を走る列車は全て特急列車という扱いで、青春18きっぷ等では利用できない在来線でもあります。

今回は実際に博多南線に乗車してきましたので、乗車方法や車窓など、博多南線についてたっぷりと紹介したいと思います。

 

 

まず博多駅から博多南線に乗車する際ですが、博多南線は博多駅の新幹線ホームから発車します。

鹿児島線などの発着するJR九州の在来線ホームからは発車しませんので、必ず山陽新幹線などの発着する新幹線乗り場へ向かってください。

博多南線ではSUGOCA、ICOCAなどのICカードで乗車することはできません。必ず紙の切符を購入する必要があります。

博多南線の切符はJR博多駅の新幹線改札前にあるみどりの窓口内にある自由席用の自動券売機、もしくはみどりの券売機で購入できます。

自由席用の自動券売機は現金専用ですので、クレジットカードにて購入される方はみどりの券売機で購入してください。

自動券売機には博多南の項目があり、こちらをタッチすると乗車券と特急券の総額が表示され、お金を入れると2枚同時に発券されます。

博多駅から博多南駅までは大人1名で乗車券は200円、特急券は100円、合計で300円となります。

なお、博多駅以外からJRを利用して博多南駅へ行かれる場合、各駅から通算の乗車券(例:小倉→博多南、岡山→博多南等)を購入できますので、各駅の窓口、自動券売機等で乗車前に購入してください。

 

 

博多南行きは便によって発車するホームが変わります。コンコースには次の博多南行きの発車ホームがモニターで掲示されていますので、そちらを確認の上でホームへ上がって下さい。

ホームへ上がるとホーム上の新幹線の発車案内にも博多南行きの表示があります。博多南行きは九州新幹線と同じ方向へ発車するため、熊本方面へは行かない旨の案内が繰り返し流されています。

 

 

発車時間の数分前に博多南行きの列車が入線してきました。博多南行きは博多駅始発の列車も多いですが、博多駅行きのこだま号がそのまま博多南行きになって出発するというパターンも多く、この列車もこだま号として到着した車両がそのまま博多南行きになりました。

こだま号から博多南行きへと変わる列車は博多駅での停車時間も短めとなっていますので、写真を撮ってすぐに乗車します。

乗車した博多南行きの車両は700系レールスター型車両の8両編成です。

 

 

博多南線はこだま号で使用される8両編成の車両が充当されます。今回乗車した700系レールスター型車両のほか、500系車両、N700系車両(さくら・みずほ向け車両)も博多南線で運行されています。

N700系8両編成で運行される2往復にはグリーン車も連結されており、博多駅、博多南駅窓口及び車内にてグリーン券を購入することでグリーン車を利用できます。グリーン料金は1300円となっており、乗車券と特急券に加えてこの1300円を支払う必要があります。距離にしては割高ですので、あまり乗車する方はいらっしゃらないと思います。

 

 

グリーン車以外の車両は全列車全車自由席となっており、指定席区画の2列+2列のシートも利用することができます。また、700系レールスター型車両で運行される一部の列車では8号車にあるコンパートメント(4人用個室)も追加料金なしで利用することができます。

コンパートメントが利用できる列車は各駅の案内表示やJR西日本のホームページで確認することができます。

但し、博多南駅は改札口が後方(7~8号車付近)にあるため、車両の中程~後方が混雑しやすい傾向があります。前方のこだま号で自由席として扱われている区画(1~3号車)の方が空いていてゆったりと利用できます。

 

 

列車は博多駅を発車。一駅だけの運行であるため、車内放送は車掌さんによる簡単なマイク案内のみとなっています。

博多駅からしばらくの間は九州新幹線との併用区間を運行します。

博多南線の列車は全区間で最高速度が120km/hに制限されているため、通常の新幹線よりはゆっくりとした速度で走行していきます。

 

 

数分走ると列車は九州新幹線の線路から分岐し、速度を落としながら高架を下りていきます。

 

 

地平へと下り、左側の車窓に博多総合車両所が見えると、列車はまもなく博多南駅に到着となります。

 

 

博多駅から博多南駅までの所要時間は8~10分程度で、あっという間の到着となりました。

 

 

博多南駅は1面1線の小さなホームを持つ駅で、長さも8両分しかないため、列車はホーム一杯に停車します。

車両の先頭部からは博多総合車両所に停車する新幹線を眺めることができますので、お子様と訪問するのも楽しい場所だと思います。

JR西日本では回数券、定期券、手書きの切符等を除く乗車券、特急券などは記念に持ち帰ることができますので、博多南線に乗車した記念に切符を持ち帰りたい方は係員のいる改札口へ申し出て、使用済みのハンコをもらってください。

 

 

駅舎には改札口、近距離用の自動券売機、みどりの窓口、待合室などがあります。

 

 

近距離用の自動券売機は定期券が購入できるものもあり、定期券購入時に限りクレジットカード決済が可能です。

普通乗車券、特急券はクレジットカード決済はできませんので、この場合はみどりの窓口での発売となります。

自動券売機での乗車券、特急券の購入には現金、オレンジカードが使用できます。

自動券売機では博多駅までの乗車券、特急券のほか、100km以内のJR各駅までの乗車券(博多駅から在来線乗り換え)、小倉駅まで新幹線、小倉駅から在来線を利用する形の乗車券、博多南駅から新幹線各駅までの自由席利用の乗車券、特急券、博多南~博多間の回数券も発売しています。

博多駅から在来線へ乗り換える形の乗車券は「博多南線」の項目をタッチし、券売機上部に掲示されている金額を参照し、目的地の金額のボタンをタッチして乗車券を購入します。

小倉駅まで新幹線、小倉駅から在来線を利用する形の乗車券は「小倉駅→在来線」の項目をタッチし、目的地の駅を選択して購入してください。この形の乗車券でこちらに表示のない駅まで購入したい場合はみどりの窓口での対応となります。

なお、博多南線は全ての列車で特急券が必要となるため、表示される金額には博多南→博多間の特急料金(100円)が含まれています。

 

 

自動改札機は山陽新幹線と同様のものが設置されていますが、先にも述べたように博多南線ではICカードは利用できませんので、ICカードのタッチ部は塞がれています。

 

 

駅、ホームには次の列車の案内を表示する発車標はありませんが、改札口付近に次の列車の時刻を表示するボードが掲示されているほか、壁に掲示されている時刻表で博多南線の発着時刻を確認することもできます。

博多駅からこだま号として運行される列車についてはその旨の案内があわせて掲示されていますので、これはとても親切と言えます。

 

博多南駅はJR九州ではなく、JR西日本の管轄する駅となっていますので、駅のみどりの窓口はJR西日本に準じたものとなっています。

このため、JR西日本のインターネット予約サービス「e5489」で予約決済をした切符を受け取ることも可能となっています。e5489で予約したきっぷを九州内で受け取ることができる貴重な場所としてチェックしておくのもよいと思います。

みどりの窓口の営業時間は朝8時~20時まで(2021年4月現在)となっていますので、営業時間にご注意ください。

 

 

博多南駅周辺についても簡単に紹介します。博多南駅の構内自体は実は春日市に所在しており、駅を出た先の連絡通路上に春日市と那珂川市の境界があり、駅を出るとすぐに那珂川市に入ります。

連絡通路を渡って階段を下りた先、那珂川市側にある駅前ロータリーには西鉄バスの発着するバスターミナルがあります。

西鉄バスは主に西鉄大橋駅へ運行する便が多く、この他にJR春日駅経由西鉄春日原駅のバスも運行されています。

 

 

バスターミナル前には小さな商業施設があり、こちらの中でバスを待つことができます。

商業施設内にはバスを待つためのベンチ、トイレなどの他に次のバスの発車時刻や接近案内を表示するバスロケーションモニターがあります。

 

 

待合スペースの一角にはなんと新幹線の座席も置かれており、自由に座ることができます。

座席はJR西日本の700系車両の廃車から持ってきた普通車とグリーン車の座席のようです。

この他、商業施設内には博多うどんを食べることができるお店もあり、バスや列車までの時間に食事を摂ることもできます。

 

博多南線は300円という安価な値段で手軽に新幹線の車両を楽しめるだけでなく、博多南駅のホームから新幹線の車両基地を眺めることもできますので、小さなお子様との思い出作りにも最適な路線であると思います。

まだ遠出はちょっと…という方、特に九州にお住まいの方などはゴールデンウィークの息抜きや思い出作りにぜひ博多南線での旅行を楽しまれてみてはいかがでしょうか。

JR西日本では博多南線を走る車両を含めた新幹線車両において、車内での換気、抗ウイルス抗菌加工を実施しているほか、乗客にはマスクの着用、座席を回転させて向かい合わせての利用を控えるよう呼び掛けています。

あわせて上記で紹介した空いている号車を利用するなども感染症対策に有効であると思います。ぜひ対策を整えて旅を楽しみましょう。

 

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