一般人も利用可能な職員向け食堂!鉄道員も大満足のボリューム! 香川県多度津町 構内食堂 | 世界バス轉運站 -アジアの交通総合ブログ-

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今回は四国の香川県にある鉄道職員さん方に長年愛されてきた職員向けの食堂を紹介します。

 

今回紹介するのは香川県多度津町にある「構内食堂」です。

香川県の多度津駅は高松から松山方面を結ぶ予讃線と、多度津を起点に高知方面を目指す土讃線の分岐駅として、古くから交通の要衝として栄えてきました。現在も乗務員交代が行われ、町内には鉄道車両の検査を行う多度津工場があることから鉄道の街として発展し続けています。

そんな多度津駅のすぐそばにあるこちらの構内食堂は鉄道の運行に従事する乗務員や駅員さんの胃袋を長年に渡って満たしてきた鉄道職員向けの食堂となっています。その外観から職員以外は利用できないものと思われがちですが、実は一般客の利用も可能で、知る人ぞ知る穴場になっています。お昼時などは鉄道職員さんで賑わい、落ち着いた頃には地元の家族連れや鉄道ファンたちがのんびりと食事を楽しむ憩いの場所として、多くの人に愛されています。

今回はそんな多度津駅の構内食堂について詳しく紹介したいと思います。

 

 

前述した通り、構内食堂はJR予讃線、土讃線の多度津駅を出てすぐの場所にあります。駅舎を出て左手に進むと食堂と書かれた建物があり、矢印のそばにある入り口から店内に入ります。建物自体は90年ほど前から使われていて、かつては国鉄の倉庫であったそうです。

鉄道職員さんの食事の需要に応えるため、こちらの食堂では朝食、昼食、夕食の三部に分けて営業が行われています。

朝食は朝7時~10時まで、昼食は11時~14時まで、夕食は17時~19時までの営業で、これ以外の時間は閉まっています。また、材料がなくなった際はこれより早い時間で店じまいをすることがありますのでくれぐれもご注意ください。

 

料理の提供スタイルも少し特殊ですのであわせて紹介します。

メニューは朝食、昼食、夕食、それぞれ1種類の日替わり定食のみです。朝定食は380円、昼、夜の定食は500円です。

店内に入ると、まずはカウンターに置かれているおかずをトレイに乗せてもっていき、レジへ向かいます。レジではご主人がご飯と味噌汁を盛ってくれます。その際にあわせて代金を支払い、テーブルへ持っていき食事をします。

うどん定食の日は天ぷらが3種類選択できるほか、朝定食はおかずが洋食、和食の2種類から選べます。いずれもカウンターに置いてあるものを自分で選んでレジへと持っていく形になります。

 

今回は構内食堂の朝食、昼食、夕食をそれぞれ詳しく紹介したいと思います。

 

 

まず朝食からです。前述の通り、朝定食はおかずが洋食と和食の2種類から選択できますが、7時30分頃に訪問した時点で洋食の方は品切れとなっており、この時は選択肢は和食のみでした。日によっては後から補充されることもあります。

和食のおかずは焼き魚、お豆腐、ちくわのきゅうり巻、ミニハンバーグ、スパゲティ、野菜といった内容で、これに加えて和食、洋食共通でお味噌汁とご飯がつきます。お味噌汁は少し甘めの味付けで、香川県などではよく食される味です。

焼き魚は骨も取り除かれているなど、乗務の合間の短時間に食べに来られる乗務員さんも食べやすいように考えられています。

朝食としては少しボリューミーで、一日のスタートにとても元気を与えてくれる定食でした。

 

 

続いては昼食です。昼食は日によってメニューが大きく異なり、火曜日はオムライス、水曜日はカレーライス、木曜日は唐揚げ定食、金曜日は魚料理の定食、土曜日はうどん定食などとおおむね固定されているようです。

この日は木曜日でしたので唐揚げ定食でした。大きなおかず皿にはジューシーな唐揚げとスパゲティ、キャベツやコーンなどの野菜が盛りつけられ、バランスも考えられた定食となっています。この日もとても美味しくいただき大満足でした。

 

 

続いて夕食です。夕食も日替わりで様々な定食が提供されています。

この日の定食はアジ、エビ、イカのフライがメインの3種の海鮮フライ定食でした。夕食は予約を受けた乗務員さんや宿直の駅員さん向けのお弁当の用意が中心で、その場での食事は注文を受けてから調理することも多く、10分ほど待ち時間がかかることもあります。

この日も10分ほど待って提供されましたが、大きなアジフライが1枚、そしてしっかりとしたエビフライ、イカフライが2つずつのったボリューム満点の定食となっており、普段の作り置きとは異なる揚げたての用意でしたのでサクサクジューシーでとても美味しくいただきました。

付け合わせはキャベツやレタスとマカロニサラダ、定番のスパゲティで、揚げ物にかけられているマヨネーズベースのソースが野菜にもよく合います。

この内容で500円というお値段はなかなか他では提供できないと思いますので、美味しさと合わせてお得感も感じられる大満足の夕食でした。

 

 

ご飯は朝でも夜でもいつでもお茶碗一杯に盛ってくれます。やはり鉄道職員向けの食堂ということで、しっかり食べて次の乗務へ向かいたいという需要にも応えているのだろうと思います。常連の乗務員さんになるとそれ以上に盛ってもらうのが常という方もおられるようです。

 

こちらの多度津駅の構内食堂ですが、建物の老朽化が進んでいることから2021年3月末で営業を終了することが決定したようです。

鉄道職員に長年に渡って愛されてきたこの構内食堂ともあと2ヶ月ほどでお別れとなります。乗務員や長年の利用客には存続を求める声があるようですが、JR四国は代わりの建物等で営業を続ける予定はないとの回答をしているようです。

多度津駅周辺は飲食店も少なく、今後、鉄道職員が食事をする場所がなくなってしまうことにもなりますので、一旦は歴史に幕を閉じるこの構内食堂、何らかの形で再開を望みたいところです。

JR四国では2021年3月のダイヤ改正で、2000系車両が南風号、しまんと号から撤退、また特急ミッドナイトEXP高松が廃止となるなど、多度津駅周辺でも今後鉄道のダイヤに大きな変更が予定されています。惜別乗車などとご一緒に鉄道職員に愛される美味しい食事を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

お店のデータ

多度津駅 構内食堂

住所:香川県仲多度郡多度津町栄町3-3-1

アクセス:JR多度津駅下車。駅舎を出て左手すぐ。

営業時間:朝食・朝7時~10時、昼食・11時~14時、夕食・17時~19時
定休日:日曜、祝日
備考:支払いは現金のみ。材料がなくなり次第早めに店じまいとなることあり。2021年3月末までの営業予定。

 

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