今回からしばらくは韓国の仁川市などを中心に情報をお届けしてまいります。
今回のスタート地点は仁川市の富平駅前からです。
最初は富平駅から運行されている904番急行幹線バスに乗車しました。
904番急行幹線バスは仁川市管轄の急行路線で、富平駅と青羅国際都市駅の間を結んでいます。
この路線は新興住宅地として造成された青羅国際新都市と仁川市内各地へのアクセス、さらには地下鉄へ乗り継いでソウル方面へのアクセスなどに利用できるように新設された路線で、急行バスながら青羅国際新都市では細かく住宅地を回り乗客を乗せていくのが特徴です。
今回はラッシュとは逆方向となる朝に富平から青羅国際都市駅へ向かう便に乗車しました。富平駅の乗り場は駅を出た先の線路と並行して走る通り沿い、駅舎側とは道を挟んだ反対側のバス停です。富平駅地下街の12番出口を出た先の方にある路上バス停からの発車となります。富平駅からの運行は朝5時50分～深夜0時まで、12～20分おきに行われています。
急行幹線バスの運賃は仁川市内の幹線バスや座席バスなどと同額の大人1250ウォンです。前扉から乗車して乗車時に運賃を支払い、中扉から降車します。T-moneyカードなどのICカードでの支払いも可能です。ICカードを利用する場合は乗車と降車の際に各1回ずつICカードをカードリーダーに確実にタッチして乗降してください。仁川市内バスでは首都圏統合料金制度に基づき、既定の時間内に同一のICカードで地下鉄や他のバスと乗り継いだ場合、乗り継ぎ割引が適用されます。
車両はヒュンダイ製の高床バスが使用されていました。車内は座席バスタイプのハイバックシートが並びますが、前扉～中扉間は1列+2列の座席配置となっており、混雑時にも対応可能なレイアウトとなっているのが特徴です。
バスは富平駅を出ると駅前の交差点を右折して仁川地下鉄1号線に沿うように走ります。
富平区庁までくると右折して1号線沿いの道から外れ、西方向へと進路を変えていきます。
道路工事で車線が規制され、やや渋滞気味の道を抜けると料金所が現れ、バスはこの料金所を通過していきます。
料金所を過ぎるとバスは元積山トンネルへ入っていきます。このトンネルは有料道路となっているため、富平側で通行料金を収受しています。
そこまで長いトンネルではなく、数分の所要時間でトンネルを通過し終えました。
トンネルを抜けるとバスは石南駅付近へ出てきます。石南コガサゴリバス停で降車すると石南駅へ徒歩でアクセスが可能です。
その後はしばらく仁川地下鉄2号線と少し離れた道路を並行するように北上し、突き当たりの交差点を右折します。
こちらで交差した道路には青羅国際都市駅から運行されているGRTというバス専用レーンを走るバスが通っていますが、このバスはバス専用レーンではなく、一般車も通る方の車線を走ります。
佳亭駅の先でバスはGRTの走行する折り返しレーンを借りてUターンし、道の反対側にある佳亭駅バス停に停車しました。
こちらでは仁川地下鉄2号線へ乗り換えが可能です。また、ここから青羅国際都市駅方面へはこの路線に乗り続けるとやや所要時間が長くなってしまうため、こちらでGRT路線に乗り換えると早く行くことができます。
佳亭駅を出るとバスはしばらくGRTに並行するように走ります。引き続きバス専用レーンは一切走行せず、一般車道側を進みます。
途中でGRTの通る道を外れて細い道へと入り込み、沿線の住宅地のバス停を細かく経由していきます。主に大きな通りしか通っていないGRT路線に対して、こちらの路線は住宅地内に細かく停車して沿線住民の利便性向上に着目することで差別化を図っているように感じます。
住宅地至近の道路へ入り込んだ後、再びGRTの通る道路へと戻ったりを繰り返し、かなり複雑な経路を進みます。
その後はGRTの通る経路からは一旦完全に外れ、工業地帯の中へと入り込んでいきます。狭い道で同じ904番のバスとすれ違いながらゆっくりと進みます。
最終的に大きな道路に突き当たってまたGRTと合流し、終点の青羅国際都市駅へと向かいます。
そしてバスは富平駅から1時間5分ほどで終点の青羅国際都市駅に到着しました。青羅国際都市駅では駅舎前ロータリー内にあるバスターミナルで降車扱いを行います。仁川空港鉄道へはこちらで乗り継ぐことができます。
なお、佳亭駅から青羅国際都市駅まで30分以上の所要時間を要していますので、お急ぎの場合はやはり佳亭駅でGRTに乗り継いだ方が早く着くと思います。
※904番急行幹線バスは2019年12月28日の運行を持って廃線となりました。富平駅～青羅国際都市駅間は多少経路の違いはありますが904-1番急行幹線バスが引き続き運行しているほか、904-1番も青羅国際都市駅行きのみ佳亭駅を経由しますので、佳亭駅でGRTに乗り継ぐことも可能です。
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