あの黄色い新幹線も登場!?高速鉄道で手軽に地方へGO! 漢宜線D5806次 武漢→宜昌東 | 世界バス轉運站 -アジアの交通総合ブログ-

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今回から数回に分けて、中国湖北省にある宜昌市へ行った際の様子をお送りします。

宜昌市は外国人には馴染みの薄い地域かと思いますが、長江に面した比較的規模の大きい都市であり、古くから三峡の入口として栄えてきました。現在はその立地を生かして工業も発展しており、外資系企業の誘致も積極的に行われています。

観光面では長江一の景勝地とも言われる三峡観光が有名で、三峡人家風景区や三遊洞摩崖、三峡クルーズなどが楽しめます。武漢から高速鉄道(漢宜線)を使えば2時間~2時間30分程度で行き来できますので、武漢からの日帰り旅行も容易に可能となっています。

 

 

今回の出発地は武漢駅です。武漢駅は武漢の高速鉄道、城際線の専用駅となっており、中心部からは少し離れた場所にあります。

いつものように身分証チェックと荷物検査を済ませて待合エリアに入ると、眼下に広がる高速鉄道のホームが視界に入ってきます。

多くのホームに高速鉄道の列車が停車し発車を待っている光景はとても壮観で、カメラを向けずにはいられません。

 

 

いつものように発車の10分程度前から乗車する列車の改札が始まります。

今回乗車したのは武漢駅を9時33分に発車する宜昌東行きのD5806次です。D列車は高速列車(G列車等)よりも遅く、在来線客車列車(K、T、Z列車等)よりも早いという位置づけの中速列車となっています。高速列車よりもリーズナブルな運賃で比較的短い時間で移動ができるのが大きな魅力です。

今回は事前にTrip.comで予約をし、広州駅の窓口にて乗車券を受け取りました。中国鉄路では一部駅を除き、全国の乗車券を手数料なく各地で購入、受け取りすることができます。乗車券の受け取りにはパスポートと予約番号の提示が必要です。

 

 

D5806次にはCRH5型車両が使用されていました。この車両はフランスのアルストム社と提携して製造された高速鉄道車両で、寒冷地・乾燥地帯の走行にも対応した重厚な車体が特徴的な車両です。1編成は8両ですが、この列車は全区間2編成併結の16両編成での運行です。

車内は1等車、2等車を連結した2クラス制で、2等車は3列+2列の座席配置となっています。

 

 

CRH5型は客室の横幅がやや狭いようで、肘掛の幅もやや狭くなっています。相席の場合などは少し窮屈に感じるかもしれません。

リクライニングは肘掛下のボタンにて操作する形になっています。

 

 

デッキには広めの大型荷物置き場や車椅子対応の洋式トイレ、給湯器などが完備され、長旅をサポートしています。

また、車内販売の営業も行われています。

 

 

列車は武漢駅を定刻の9時33分に発車。しばらく走るとこれから並行していく長江を渡ります。

 

 

橋を渡ってさらにしばらく走ると高速鉄道車両が止まっている車両基地の横を通ります。

一番手前側にはCRH2A型ベースの計測用車両が留置されていました。日本で言う所の「ドクターイエロー」のような存在で、中国でも検測用の高速鉄道車両は黄色の車体をしています。日本では見られないE2系タイプのドクターイエローを中国で見ることができるのはとても興味深いですね。

 

 

車両基地を過ぎるとまもなく次の停車駅である漢口駅に到着します。こちらも武漢の玄関口のひとつとして栄えている駅で、従来から在来線のターミナルとして役割を果たしていましたが、今では多くの高速鉄道車両も出入りしています。

漢口駅で数分の停車を挟み、いよいよ宜昌方面へ向けて出発となります。

 

 

客車列車を眺めながらスタートし、まずは長いカーブをゆっくりとした速度で通過していきます。

 

 

しばらくの間は他の路線も並行しており、様々な車両が眺められますので鉄道の好きな方には目が離せない状況が続きます。

E2系ベースのCRH2型や機関車牽引の貨物列車など、多彩なラインナップの列車と立て続けにすれ違います。

 

 

やがて列車は漢宜線の単独区間に入り、車窓も一気に長閑になります。

このあたりは滬漢蓉客運専線とも呼ばれており、上海から成都を結ぶ鉄道ネットワークの一部にもなっています。このような中速で運行するD列車のほか、客車列車も行き来する路線となっており、日本ではまず考えられない在来線客車と高速鉄道車両の線路の共用が実現しています。

この列車は主要な駅に停車するタイプの列車となっているため、小さい駅をいくつか通過しながら運行していきます。

 

 

漢宜線は2012年に開通したばかりの比較的新しい路線で、線形もよいためこの列車も200km/h程度の速度まで上げて走ります。

 

 

いくつかの駅を通過し、次の停車駅は天門南駅となります。郊外にあるあまり栄えていない駅ですが、そこそこの降車がありました。

入れ替わりに数名の乗客を乗せて、列車は先へと進みます。

 

 

引き続き郊外の区間を200km/h程度で走行し、途中駅を飛ばしながら先へと進みます。

途中駅付近には小規模ですが昔ながらの集落が広がっている所もありました。

 

 

次の停車駅は荊州駅です。荊州市の中心的な駅ということもあり、当駅でもまとまった降車がありました。

荊州駅は路線バスのネットワークもそれなりに充実しているようで、そちらに乗り換えて目的地を目指す方も多いのでしょう。

 

 

荊州駅からは宜昌東駅まで各駅に停車していきます。次の停車駅は枝江北駅です。

枝江北駅は宜昌市内(宜昌市枝江市)に位置しており、列車がいよいよ終点へ近づいてきていることを実感します。

 

 

車窓にマンションなどの高層ビルが増えてくると終点の宜昌東駅もまもなくです。横に小規模な留置線も現れ、主要駅が近いことを感じていると終着の車内放送が流れ始めます。

 

 

そして列車は武漢駅から2時間20分ほどの所要時間で終点の宜昌東駅に到着しました。

宜昌東駅は宜昌市の郊外に位置しており、中心部や各観光地へはバスなどに乗り換えて移動する形となっています。

 

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