今回はクアラルンプール市内を走る都市交通のひとつを取り上げます。
クアラルンプール市内の街中で頭上を見上げると、時々この可愛らしいモノレールを見ることがあります。
こちらはKLモノレールと呼ばれる鉄道で、クアラルンプール市内のKLセントラル駅とテイティワンサ駅の間を結んでいます。中間駅は9駅あり、始発駅を合わせても全11駅、総延長は8.6kmという短い鉄道ですが、クアラルンプール市内で気軽に利用できる交通手段として国民や観光客に愛されています。
かつてはモノレールのみを運営する会社が存在し運行していたようですが、現在はクアラルンプール市内でLRTやバスなどを運行するRapid KL社が運行を行っています。このため、現在はMy Rapidカード、Touch’n Goカードの2つのICカードでの乗車も可能になっています。
KLモノレールで使用されている車両は現地マレーシア製です。2両編成の車両がトコトコと走ります。
車内はロングシートですが、レールにまたがるタイプのモノレールのため、車輪部分が車内にも突出してしまうため、この部分にも外向きの座席が配置されています。
KLモノレールの起点はKLセントラル駅ですが、マレー鉄道や空港鉄道、それにLRTのKLセントラル駅とは異なる場所に駅があります。これらの鉄道のKLセントラル駅からはNU Sentralという商業施設の中を通り抜けてモノレールのKLセントラル駅へ向かうことになります。
KLモノレールはこのように乗り換え駅でも改札を出て外を歩いて乗り換えるような所が多くありますので注意が必要です。
モノレールのKLセントラル駅周辺はコンビニやローカルレストランなどが立ち並び、マレーシアの生活感を感じることができます。
訪問時、KLモノレールではホームドアの設置工事を行っていました。
今後稼動するようになるものと思われます。
一方こちらは終着駅であるティティワンサ駅。こちらもLRTアンパン線との乗り換え駅になっていますが、こちらは駅同士が隣接しているためスムーズに乗り換えることが可能です。
また、短距離高速バスや路線バスのターミナルも駅前にあり、鉄道とバスを乗り換える利用者も多い駅です。
ティティワンサ駅の周辺を見回します。
大きな幹線道路がモノレールの下を通っており、こちらは路線バスなどが多く走っています。
モノレールの線路はLRTの線路にぶつかる手前で途切れています。
クアラルンプールの足として愛されているKLモノレールですが、時間によっては20分程度運行間隔が開く時間があり、更に両数も少ないため昼間でも大変な混雑になる便があります。
この輸送力不足はRapid KL側も認知しているようで、モノレールに並行する路線バスを整備するなどの対応を取って混雑緩和に力を入れています。この路線バスについては後に取り上げる予定です。
まっぷる マレーシア (マップルマガジン 海外)
Amazon |