ここまで國光客運のバス乗り場に関する情報を数回に分けてお伝えしてきましたが、今回は実際に乗車したレポートを交えて紹介します。
これまでお伝えしてきた通り、國光客運の台北駅前の乗り場は台北西站の閉鎖に伴い大きく変更されました。中長距離路線については台北轉運站(台北高速バスターミナル)へ移転しており、乗り入れ路線数の増加に伴って1階にある國光客運の窓口も数を増やして対応しています(閑散時間帯は増設分は閉鎖しています)。
また、これまで乗車券を乗り場階で販売していた葛瑪蘭客運も1階に窓口を設けたため、以前よりも窓口の配列が変更になっている箇所もあります。時間帯によって混雑しますので週末などの乗車時は早めにバスターミナルへ来るようにした方がよいかもしれません。
乗り入れ路線の増加に伴い、國光客運の発着階は2階と4階の二ヶ所に分散されました。
2階からは新竹、台中、南投、埔里、日月潭、彰化、員林、嘉義、台南、新営、高雄、屏東行きなどが、4階からは苗栗、竹南、頭份、竹東行きなどが発着しています。
右側の写真は台中行きの乗り場ですが、平日にも関わらず多くの補位(キャンセル待ち)の列ができていました。
前説が長くなりましたが、今回は國光客運の高速バスを利用して高雄へ向かいます。
高雄行きは林口・朝馬経由と西螺経由があり、いずれも1838路の番号が付与されています。
今回は林口・朝馬経由の便に乗車しました。車両は2015年式の韓国大宇製の新車です。
車内は國光客運の中長距離路線では標準的な3列シートの配置。トイレも中程床下に設置されています。
國光客運では古い車両から新しい車両までUSB充電ポートの設置を進めており、この車両にももちろん設置されています。但し、車内WiFiについては整備途中のためこの車両には設置はありませんでした。また、宜蘭方面路線で見られる個別モニターの設置もなく、車内数か所の案内兼用のモニターで映画を放映していました。
また、國光客運の高速バスはあくまでもエコノミーな高速バスであるため、豪華路線を打ち出している他社のような飲み物や毛布といった設備はありません。冷房がよく効く車両ですので、寒さが苦手な方は上着などを持参された方がよいと思います。また、最近LCCの機内で販売しているようなコンパクトに持ち運べる毛布などを持ち込むと重宝するかもしれません。
今回は台湾セブンイレブンのマルチ端末「i-bon」を使って事前に一人掛けの座席を確保していました。
指定された座席にはなぜか「外站保留位」(途中バス停からの乗客のために空けておく席)の印が入っていましたが、指定されてしまった以上は仕方がないのでこちらに着席します。
車内はガラガラでしたので、途中からの乗客が困ることは全くありませんでした。
バスは台北轉運站を発車すると上層階へと上がっていき、上層階にある出口からそのまま高架道路へと入ります。従来から台北轉運站へ乗り入れている阿羅哈客運や和欣客運もこの経路を使っていますので、國光客運もこれに合わせたと言えます。
川を渡り切ると新北市へ。新北市にある重陽站に停車しますが乗車はなくすぐに発車します。
そして三重交流道から中山高速公路へ。三重客運の高速バスなどを抜かしながら、100km/h程度の速度を維持して順調に南下していきます。
その後、林口交流道で一旦高速道路を下り、國光客運林口站に停車。
林口站は訪問時の直前の2017年5月15日に移転したばかりで、移転先は林口長庚醫院からは少し離れた場所になってしまいました。
林口站からは数名の乗車があり、約10名程度の乗客で高雄方面へ向かいます。平日夕方とはいえ、少し寂しい乗車率ですね…。
林口站を出発すると方向を変えて再び林口交流道へ戻ります。
桃園機場捷運の林口駅のそばを通り、三井アウトレット林口の付近を通過して高速道路へと入ります。
夕方の便に乗車したので、時間が経つにつれて日が暮れていきます。
途中、天気が崩れた場所もありましたが、おおむね夕暮れの太陽を浴びながら南下していきます。
ここで夕食時ということで台北駅で買ってきた臺鐵便當(駅弁)をいただくことにしました。
臺鐵便當といえば排骨便當が有名ですが、最近はバリエーションも増えてきており、今回はチャーシューのような豚肉がのったタイプの弁当を購入しました。
排骨便當より骨の少ないお肉は食べやすくかつ分厚いのでとてもボリュームがあります。少し脂っこいですが野菜などがうまくバランスを取ってくれており、最後まで美味しくいただきました。
苗栗縣と台中市の境目付近では車窓に観覧車の姿が見えました。この付近では有名なテーマパークのようです。
そして台中交流道で一旦高速道路を離脱し、台中市内へと入ります。
そしてバスは國光客運朝馬站に停車。こちらでは乗降扱いと共に10分程度の開放休憩が行われます。
國光客運の中長距離路線の朝馬経由便はこちらで開放休憩を行うことが多いです(台中発着を除く)。
朝馬站では多くの高速バスの姿を見ることができます。
埔里行きには導入されて間もない新車が充当されていました。國光客運の埔里線や南投線は朝馬から埔里、南投方面の短距離利用も現在はできるようになっているようです。
また、右写真のような2005年式前後の車両も台中~高雄線や台中~台南線などでまだまだ現役です。これらの車両には全てUSB充電ポートが設置されていることを確認しました。
約10分間の休憩を終え、バスは再び高雄方面へ向けて出発です。
朝馬站で降車した乗客はいましたが、高雄方面へは台中からのバスが乗客を乗せていったようでこちらからの乗車はありませんでした。外はすっかり暗くなっており、車内は居眠りをする人や映画に見入る人、スマホをいじる人など様々です。
しばらく中山高速公路を南下し、バスは楠梓交流道で一度一般道へ。そして高雄市内にある國光客運楠梓站に停車します。こちらでは数名の乗客が降車していきました。
楠梓站を発車するとバスは再び中山高速公路へと戻り、高雄市中心部へ向けて更に南下します。
そしてバスは高雄交流道から高雄市街へ入ります。高雄市内では途中、捷運技擊館站と臺灣銀行の二つのバス停でも降車できますが、この日は降車客がいなかったために通過となりました。
そしてバスは台北轉運站からおよそ4時間40分の所要時間で終点の高雄站に到着しました。
所定の所要時間は5時間ですが、渋滞等なければこのように多少早めに到着することが多いようです。
高雄站の降車場所は國光客運高雄站の建物正面で、台鐵高雄駅からは徒歩数分の場所となります。
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