今回も香港島の路線バスからです。
香港島の南部、海怡半島の中心部にある海怡半島公共運輸交匯處(海怡半島バスターミナル)です。
こちらは香港島各地や九龍半島からやってくる路線バスの始発終着地として機能しており、海怡半島のバスの拠点のひとつとなっています。
香港仔トンネルを経由する路線パスの多くもこちらを発着しており、周辺のマンションなどから通勤、通学、お出かけの際にもこちらのバスターミナルを利用する方が多いようです。
バスターミナルは建物内に設置されているため、雨に濡れることなくバスが待てるようになっています。
近隣にはショッピングモールなどもあり、徒歩でアクセスすることができます。
バスターミナルの周辺は現在MTRの新路線の工事の真っ最中のため、歩道などが一部仮設のものとなっており、遠回りになってしまう所もあります。
バスターミナルの出入口付近にはMTRの駅の入口が建設されていました。バスとMTRの乗り換えも便利になりそうです。
まずは90B系統。海怡半島と香港島北部の金鐘を結ぶ路線です。
こちらの路線は北部への最短ルートである香港仔トンネルは経由せず、鴨脷洲大橋を渡ってからは西向きに進路を変え、香港仔湾の海沿いを通り、薄扶林道経由で香港大学周辺などを通過して、上環、中環、金鐘へ向かいます。
全区間下道となり、所要時間は金鐘まで60分前後となっています。運行は城巴が行っており、7~20分間隔程度で走っています。
こちらは中環行きの590系統。こちらは香港仔トンネル経由で湾仔、中環へ向かいます。
終点の中環は交易廣場のバスターミナル発着となっており、MTR各線やエアポートエクスプレスへの乗り換えがとても便利になっています。
こちらは新巴が運行を行っており、3~20分間隔で走っています。
こちらは香港仔行きの595系統。鴨脷洲大橋を経由して香港仔市中心部へ向かい、再び海怡半島へ戻ってくる南部のみで完結する循環路線となっています。
路線全長は7kmと短いですが、MTRが未完成の現在は利用者が多く、5~10分間隔で運行されています。運行は新巴が行っています。
最後に紹介するのは171系統。こちらは海底トンネルバス路線となっており、香港仔トンネルを通り湾仔の堅拿道西に停車した後、海底トンネルを通り、紅磡の海底隧道收費廣場、油麻地、旺角、美孚を経由して荔枝角へ向かいます。
乗り換えなしで九龍側の旺角方面へ直行できる上に全区間の所要時間も70分程度と意外と早く、MTRの新路線開業後も一定の需要が見込める路線なのではないかと思います。
運行は九巴と城巴の二社共同で行っており、3~13分おきに走っています。ラッシュ時間帯は速達性の高い171P系統も運行されています。
海怡半島でバスを見てきましたが、現状ではバスしか公共交通がないエリアということで、各地へ向かうバスが万遍なく運行され、利便性は非常に高くなっているように感じました。
今後、MTRの新路線が開通すれば、運行本数などに変更が生じる可能性もありますので、そのあたりについては今後注視していく必要がありそうです。