今回はまた香港のバスターミナルの紹介です。
九龍半島の東側を走るMTR馬鞍山線。この馬鞍山線の終点、烏溪沙駅前には比較的大きなバスターミナルがあります。乗り入れている路線こそ多くはありませんが、MTRがカバーしていないエリアを運行する路線も多く乗り入れており、MTRから路線バスの乗り継ぎで利用される方も多いようです。
別の棟にはミニバスの乗り入れるターミナルもありますが、今回は九巴などの路線バスを中心に見ていきたいと思います。
バスターミナルは駅の出口を出てすぐの所に多くの系統のバス乗り場があり、ターミナルのど真ん中はバスの留置場所になっています。留置場所にはいつもたくさんのバスが並んでいます。
特に本数が多く感じたのはこちらの89D系統。馬鞍山、沙田を通り、高速道路、大老山トンネル経由で九龍湾、牛頭角、觀塘、藍田へ向かいます。朝は5時半から夜は0時まで、3~20分間隔で運行されています。
九龍半島側路線ということで九巴の単独運行となっています。
車両については新旧様々な車両が入り乱れている感じですが、他ではあまり見かけることが少なく印象に残ったのがこちらの車両。2002年から投入されているボルボシャーシの車で、Volgren CR223LDというそうです。89D系統ではまとまった数が活躍しているようです。
こちらも九龍半島内を運行する路線で、40X系統。こちらは鉄道では遠回りになる区間を高速経由でショートカットしている系統で、馬鞍山市中心や沙田などを通り、高速道路、城門トンネル経由で葵涌邨へ向かいます。途中で葵興駅前も経由し、MTRへの乗り継ぎも便利になっています。
朝5時半から夜は23時55分まで、6~20分間隔で運行されています。
香港島からのトンネルバスもやってきます。682系統は馬鞍山市中心、沙田を通った後、高速に入り東区海底トンネルを経由、香港島側は下道を運行し、筲箕湾、小西湾経由で柴湾東を目指します。
こちらはトンネルバスながら九龍側の九巴は運行に関わっておらず、香港島側の新巴の単独運行になっています。朝は6時から夜は23時40分まで、5~20分間隔で運行されています。
最後は空港行きのA41P系統を紹介します。こちらは馬鞍山市中心、富安巴士總站、沙田第一城などを経由し、香港国際空港へ向かう空港バスとなっています。
烏溪沙発空港行きは朝は5時20分から夜は22時45分まで、おおむね30分おきで運行されています。
こちらは九龍側の空港バスということで、九巴の子会社である龍運巴士による運行となっています。
烏溪沙は観光客もあまり立ち寄らない場所ということで、地域に密着した路線が多数乗り入れている印象を受けました。とはいえ、長距離で運行されている路線が多く、この地域に住んでいる人がどこにでも出かけやすいような路線作りが行われているといった感じがしますね。
日本では成り立たないような感じの区間での路線も頻繁に運行されており、さすが公共交通機関を利用する国民が半数を超える国であると実感させられました。
地域の空気を少し感じることのできるバスターミナルでした。MTRを乗り潰している乗り物ファンの方などにはちょっと立ち寄ってみてほしい場所です。