主食・ごはん
雑穀米は健康的な食品として知られていますが、栄養についてはあまり知られていません。雑穀米の栄養成分について知っておくと、毎日の食生活に役立ちます。今回は、雑穀米について、解説します。
雑穀米の栄養を知っておくとうまく食事にとり入れることができます。まずは、雑穀米の基礎的な知識をお伝えしたあと、栄養成分や特徴についてご紹介します。
雑穀米とは
雑穀米の名前を聞いたことのある人は多いかと思います。しかし、雑穀米とは具体的にどのようなものをさすのでしょうか。まずは、雑穀米とは何かをお伝えします。
雑穀米のイメージ
雑穀米はなんとなく健康によさそうというポジティブなイメージが広まっています。けれども、どう健康にいいのかはあまり知られていません。
雑穀米に含まれている穀物
雑穀米は主に玄米、粟(アワ)、黍(キビ)などを白米に混ぜ込んだものを指します。他にも、アマランサス、もちむぎ、いりごま、押し麦などがあげられます。
雑穀米のメリット
白米よりも噛みごたえのある穀物が含まれているため、噛む回数が増えます。そのため、あごの発達や唾液の分泌を促します。また、白米では不足しがちな鉄分やカルシウムなどのミネラルを含んでいます。食物繊維や炭水化物も多く含んでいるため、腹持ちがよいのもメリットのひとつです。
雑穀米のデメリット
雑穀米は白米と同じ回数しか噛まないと、消化不良を引き起こします。そのため、早食いの人や時間がない人は注意が必要です。また、白米に慣れている人にとっては味や食感がなじめない可能性もあります。ゆっくり噛んで食べると雑穀そのものの味がよくわかるので、ゆったりと時間に余裕をもって食べるのがおすすめです。
雑穀米の栄養成分
雑穀米にはメリット、デメリットがあることがわかりました。次に、雑穀米の栄養成分について、白米と比較してみていきましょう。
水分量
雑穀米と水分量を比べると、雑穀米は白米よりかなり少ないです。そのため、雑穀米は少ない量で満足感を得られるといえます。
タンパク質
タンパク質量を比較すると、五穀米は白米の約4倍ものタンパク質が含まれています。これは、雑穀米の中には精米していない玄米が混ざっているからではないかと考えられます。精米する際に、さまざまな栄養成分が取り除かれてしまうからです。
脂質
脂質量を比較すると、雑穀米は白米の3倍の量となっています。
炭水化物
炭水化物白米と雑穀米はほとんど違いがありません。ただ、食物繊維の量は雑穀米の方が多く含んでいます。
雑穀米のカロリー
白米と比べて、雑穀米は豊富に栄養を含んでいます。雑穀米を食べる上で気になるのはカロリーですが、100gあたりのカロリーを白米と雑穀米で比べると、白米が168kcalである一方、雑穀米は165〜170kcalです。数字だけみるとほとんど変わらないように見えますが、実際は少量でも満足感を得られる雑穀米のほうが、摂取するカロリーは小さくなるのではないかと考えられます。
雑穀米の特徴
ここまで、雑穀米の基本的な情報をお伝えしました。最後に、雑穀米にはどのような特徴があるのか紹介します。
雑穀米と白米の違い
白米とは、玄米を精米したものです。精米のさい、ぬかや胚芽を取り除くため、必要な栄養価が抜けてしまいます。そのかわり食感はよくなります。一方、雑穀米は白米に多くの雑穀を含んでいます。特にどの雑穀が入っていないと雑穀米とは呼べないというきまりはありません。
雑穀の種類
雑穀米に混ぜ込まれる雑穀はまちまちです。雑穀の種類としては、もちむぎ、アマランサス、いりごま、もちあわ、押し麦などです。どれも、それぞれの栄養をもち、食感にも特徴があります。雑穀米に混ざっている雑穀の食感が好きな人も入ればそうでない人もいるので注意が必要です。
栄養価が高い
前述のとおり、白米は精米の段階で栄養成分がのぞかれてしまっています。一方、雑穀は栄養がそのままの状態であるため、白米に混ぜると栄養成分の補助をすることができます。そのため、雑穀米は白米と比較して、栄養価が高いといえます。具体的な栄養価としては、鉄分やカルシウムのようなミネラル、ポリフェノール、ナイアシンがあげられます。
噛む回数が増える
雑穀の中には食感が硬いものやもちもちしたものがあります。したがって、雑穀米を食すさいにはよく噛む必要があります。噛むという行為はさまざまな面に密接に関わっています。たとえば、血糖値の上昇を抑制する効果が期待できます。また、よく噛むと満腹感が得られるため食べ過ぎを防止することができます。その結果、肥満を防ぐこともできます。
ここまで、雑穀米の栄養や特徴についてお伝えしました。白米との栄養価の違いや雑穀米のメリットがよくわかったかと思います。雑穀米に含まれる雑穀は少量ですので、1食で栄養が完璧に補えるというものではありません。無理の無い程度に、食事にとり入れることを考えてみてください。