野菜・野菜スープ・味噌汁
外食が多く、野菜不足だと感じるときに気軽に摂取できる野菜ジュース。なかでも人参ジュースが話題を呼んでいます。ジュースに含まれる豊富な栄養素や、健康に役立つ効果について、詳しく解説します。

飲みやすく、種類も豊富になった野菜ジュースですが、健康にも高い効果があることから、特に人参ジュースが話題を集めています。人参ジュースに含まれる栄養素や健康効果について、詳しく見ていきましょう。
β-カロテンの効果
人参ジュースは栄養豊富ですが、特に注目される栄養素が人参に含まれているβ-カロテンです。β-カロテンは、免疫を増強し、皮膚や粘膜を強くする働きがあります。食材や調理法により体内への吸収率が変わりますが、ジュースで摂取した場合は、生野菜で食べるときと比べて吸収率が1.5倍に上ります。また、人参には免疫力を高めるビタミンCや、歯や骨を丈夫にするカルシウムなどの栄養素も含まれています。
人参ジュースは、コンビニエンスストアやスーパーなどで手軽に購入できますが、ご家庭にジューサーやミキサーがあれば、新鮮な人参を買い、野菜や果物とブレンドして好みの味にして、毎日飲むことができます。β-カロテンは、多量に摂取すると手のひらなどの皮膚が黄色くなる柑皮症(かんぴしょう)の症状が出ることがありますが、身体には害がないといわれています。
肝がんのリスクを低下させる効果
人参ジュースに多く含まれるβ-カロテンには、最近になって肝がんのリスクを低下させる効果があることがわかってきました。β-カロテンをはじめとする抗酸化物質が、肝がんの発生に関わる活性酸素(フリーラジカル)を除去することが理由だと考えられています。
アトピー性皮膚炎にも嬉しい効果
β-カロテンには、アレルギー性の疾患の1つであるアトピー性皮膚炎にも効果が期待できることがわかってきました。昨今の研究では、β-カロテンを摂取することにより皮膚の水分量が正常にキープされ、炎症細胞の増殖を抑える結果報告が出てきたためです。皮膚が乾燥してかゆみを起こすアトピー性皮膚炎は、β-カロテンをたくさん含む人参ジュースを摂取することで、症状を抑制することに期待できます。また、胃腸の働きを活発にし、アレルギー体質を改善する効果があることもわかってきました。人参に多く含まれる食物繊維には、お腹の調子を整える働きもあり、さまざまな面から人参の効果が期待されています。