太ももダイエット
内転筋とは、太ももの内側にある筋肉の総称です。実は、この内転筋が衰えると太ももが太くなりやすいのです。美脚の要となる内転筋の役割と効果的な鍛え方について、詳しく解説します。

太ももの内側にある「内転筋」は、ほっそりとした美脚になるための重要な役割を担っています。内転筋の基礎知識と、効果的な鍛え方についてお伝えします。
内転筋を鍛えると美脚になれる
内転筋とは、内ももにある筋肉の総称です。これは、脚をクロスさせたり内側に閉じたりするときに働く筋肉ですが、衰えると骨盤を開きにくくする力も弱まってしまいます。すると、支えのなくなった骨盤は不安定になり、歪んだりねじれやすくなります。
そもそも、骨盤はたくさんの骨が組み合わさって形成されているのですが、この骨を靭帯がしっかりとつなぎ止め、内転筋が支えることで骨盤の位置と働きをしっかり保っているのです。骨盤の歪みやねじれが生じると体は太ももの外側でバランスをとろうとするため、太ももの筋肉が太く大きくなって脚が太くなります。
また、内転筋が衰えると脚を閉じる力も弱まるので、常に外側に広がってしまい、O脚の原因にもなります。さらに、太ももが外側にねじられて面積が広くなったようにも見えるので、実際より太く見えるという弊害も起こります。
他にも、内転筋には脚の血液やリンパを上半身へと押し上げるポンプの働きがあります。内転筋が委縮して柔軟さを失うと、このポンプ機能が衰え、血液やリンパの流れが鈍くなり、むくみにもつながります。
つまり、内転筋を鍛えると、骨盤が整う、太ももの広がりを防げる、血流・リンパの滞りが改善されむくみがとれる、という点から、美脚に近づけるというわけです。ちなみに、骨盤が整うと内臓の位置も整うので、下っ腹が出る「ぽっこりお腹」の改善にもつながります。
内転筋が衰えているかどうかは、普段の生活を振り返ることで知ることができます。椅子に座る時、つい脚を組んだり足首をクロスさせてしまうクセがある方、ひざを閉じたまま座っているのがキツイという方は、内転筋が弱くなっている可能性があります。注意しましょう。
内転筋の鍛え方
それでは、内転筋を効果的に鍛えるエクササイズをご紹介します。衰えている可能性がある方は、ぜひ試してみてください。
内もも挟みエクササイズ
(1)脚を、握りこぶし1つ分ほど開いて立ちます。このとき、ヒザは正面を向くようにしましょう。
(2)ヒザの間にタオルを挟み、内側にぐっと力を入れてタオルを落とさないようにキープします。このとき、ヒザが内側を向かないよう注意してください。
(3)上半身は、腹筋に力を入れて、天井から吊られているようなイメージで背筋をまっすぐ伸ばします。
(4)この姿勢を限界までキープしたら、ゆっくり力を抜きましょう。
椅子に座った状態でタオルを挟んで行ってもOKです。ただし、このときも背筋はまっすぐ伸ばすよう意識しましょう。
ワイドスクワット
(1)脚を大きく(肩幅の2倍程度まで)開き、つま先とヒザは少し外側に向けます。
(2)手を腰に添えて、太ももが床と平行になるまで腰を沈めていきます。ヒザとつま先が同じ方向になっている、お尻やお腹が出ていない、反り腰になっていない、といったことを意識して背筋を伸ばして行いましょう。10回を3セットが目安です。
レッグアダクション
(1)仰向けに寝て、両脚を垂直に上げます。
(2)息を吸いながら、ゆっくりと両脚を左右に開きます。
(3)開けるところ(限界)まで開いたら、息を吐きながらゆっくりと戻します。
ヒザを伸ばしたまま行うのがポイントです。10回くり返しましょう。
寝ながらできるエクササイズ
(1)横向きに寝て、下になった方のヒジをついて手で頭を支えます。
(2)上側の脚を下側の脚の前に組みます。このとき、上側の脚はヒザを曲げて足の裏が床につくようにしましょう(前から見たら脚で4を作っているイメージです)。
(3)下の脚を伸ばしたまま、真っ直ぐ上に浮かせます。
(4)この状態で、浮かせた脚のつま先を天井に向けて上げます。
(5)ゆっくり下ろし、床につかないギリギリの位置で止めます。
(3)~(5)を5回くり返しましょう。浮かせる脚の内ももが使われているのを意識して行ってください。反対の脚も、同様に行います。
内転筋エクササイズで、太ももの間にすき間ができる憧れの美脚を手に入れましょう。