カリウム不足を補うためにサプリメントを活用するという方法があります。しかし、サプリメントでの摂取は安全だと言えるのでしょうか。サプリメントの活用と注意点について解説します。

カリウムはどのようなときに摂取すべきなのでしょうか。サプリメントの利用方法や注意点を確認していきましょう。
カリウムを積極的に摂りたい人
コーヒーに含まれるカフェインやアルコールには利尿作用があり、カリウムなど身体に必要な栄養素も尿として排出してしまいます。カフェインが多く含まれるコーヒーのほか、紅茶や玉露入りのお茶を日常的に飲んでいる方やアルコールをよく摂取する方はカリウムが不足しやすいです。
また、甘いものや塩からいものの摂りすぎも、血中のナトリウムや血糖値を正常値にするために水分が過剰に摂取され、からだがむくみやすくなってしまいますし、その分カリウムも使われます。こういったむくみに悩んでいる方も積極的にカリウムを摂取したほうがよいでしょう。
ほかにも、ストレスを感じやすい方、高血圧気味の方や糖尿病患者、夏バテしやすい方もカリウムの摂取を心がけるとよいでしょう。
しかし、腎不全など腎臓機能に障害がある場合は、カリウムの摂りすぎは高カリウム血症を引き起こす可能性があります。腎機能に不安がある場合は、医師の指導のもと、カリウムの摂取を控えて摂りすぎにならないようにしましょう。
不足しがちなカリウム
カリウムは、野菜や果物などさまざまな食品に含まれている成分です。しかし、水溶性で水に流出しやすい特徴があります。水にさらしたり茹でこぼしたりすると、成分が失われやすいです。
しかし、水洗いの時間や煮時間を減らすことで流出をある程度は防ぐことができます。食材選びだけでなく、調理の際も工夫を加えてみましょう。
カリウムの補給にはサプリメントを
生活習慣によって、不足しやすいカリウムだからこそ、サプリメントで補給する方法もあります。サプリメントを選ぶ際は、成分などがしっかり記載されているものを選ぶのがポイントです。
サプリメントの過剰摂取には注意
1日のカリウムの摂取目安は、健康な方の場合成人男性なら2500~3000mg、成人女性なら2000~2600mgです。基準を摂取の目安としながら、パッケージに記載のある摂取量をしっかり守るようにしましょう。運動選手は激しく発汗するため、より多く(3000~6000mg)を必要とします。
カリウムのサプリメントは、通常では過剰に摂取した分は排出されます。しかし、腎機能に問題があったり、過剰に摂取し過ぎたりすると排出が追いつかず、高カリウム血症を引き起こす可能性があります。高カリウム血症は、軽度な場合は吐き気や下痢で済みますが、重度だと筋肉の麻痺や心停止を引き起こす恐れもあります。
また、薬の飲み合わせによっても高カリウム血症を引き起こす場合があります。
サプリメントを摂取する場合は、妊娠中、病気で療養中、もしくは薬を服用しているなどの状況を医師に相談してから摂取しましょう。