骨や歯の構成要素としてなくてはならないカルシウムは、牛乳や乳製品、小魚などに多く含まれています。

健康に必要な栄養素は、できれば食品から摂りたいもの。カルシウムはどのような食品に多く含まれるのでしょうか。
カルシウムはどのような食品に多く含まれているの?
「カルシウムを多く含む食品」と聞いてまず思い浮かぶのは牛乳、という方も多いのではないでしょうか。牛乳やヨーグルト,チーズなどの乳製品はカルシウムを多く含み、また、体内でのカルシウム吸収率も比較的高いので、カゼインアレルギーがない方は、積極的に摂りたい食品です。(カゼイン(casein)は、牛乳やチーズなどにふくまれるタンパクです。)
大人が1日に必要とするカルシウムの摂取量は約600mgですが、牛乳1杯200ccにはおよそ200mgのカルシウムが含まれています。この200mgのカルシウム、他の食品だとどのくらい食べれば摂取できるのでしょうか。
カルシウムを多く含む食品とは
カルシウムを多く含む食品は、以下のとおりです。分量は、牛乳1杯分200mg相当のカルシウムが含まれるおよその分量です。
- 牛乳 200cc(コップ1杯)
- プロセスチーズ 38g(スライスチーズ2枚強)
- ヨーグルト 180g(計量カップ1杯弱)
- 木綿豆腐 166g(約半丁)
- 納豆 220g(約4パック)
- ひじき 15g(約3分の1カップ)
- ししゃも 5本
- 干しえび 2分の1カップ
- 小松菜 80g(4分の1)
カルシウムの吸収率について
食品から摂取したカルシウムの吸収率は、実はあまり高くなく、25%から50%程度しか吸収されません。それなので、できるだけカルシウムを吸収しやすくする働きのある食品と組み合わせるなど、工夫して食べることが大切です。
カルシウムの吸収には活性型ビタミンDが必要
活性型ビタミンDとは、体内に吸収されたビタミンDが肝臓と腎臓で活性化されてできたホルモンのことです。カルシウムが効率よく吸収されるためには、活性型ビタミンDが必要になります。
ビタミンDは日光など紫外線に当たることにより体内で作られます。外出する用事がないときもできるだけ毎日外に出て、日光を適度に浴びることが大切です。
日光に当たる時間ですが、地域や季節によって変わります。たとえば夏より冬、沖縄より北海道のほうが、必要な時間は長くなります。
体内のビタミンDの状態を最も正しく知るためには、医療機関などで「25-ヒドロキシビタミンD」の血中濃度を測定するとよいでしょう。
丈夫な骨を作るにはカルシウム以外の栄養素も必要
骨中のカルシウムの流出を防ぎ、丈夫な骨を作るには、カルシウム以外の栄養素もまんべんなく摂ることが必要です。特にタンパク質や、ビタミンDをはじめとする各種ビタミン、マグネシウム・リン・亜鉛などのミネラルをバランスよく摂取しましょう。
適度な運動で骨に刺激を与えることも大切です。
できるだけ毎日体を動かす時間を作り、骨を強くしましょう。