
黒酢には、疲労回復の効果があると言われています。しかし、黒酢のなかにある成分が疲労回復に直接効いているわけではありません。主に3つの成分が、それぞれ複合的に作用して力を発揮しているのです。
黒酢の疲労回復ポイント1~「酢酸」でグリコーゲン生成を促進
私たちは、生活や運動をするなかでエネルギーを消費します。摂取したブドウ糖をグリコーゲンという物質に変えて筋肉や内蔵に蓄えておくのですが、グリコーゲンが運動などで消費されて不足すると、疲労を感じやすくなります。
疲労を軽減させるためには、足りなくなったグリコーゲンを補充しなければなりません。黒酢に含まれている「酢酸」には、このグリコーゲンの生成を促進させる効果があります。ですから、運動後に黒酢を飲むことで疲労回復を早めてくれるのです。
黒酢の疲労回復ポイント2~クエン酸サイクルを回す
クエン酸は、クエン酸サイクルという身体の重要なサイクルを回す源です。摂取されたクエン酸が身体のなかで変換される過程でエネルギーを生み出し、最後にはまたクエン酸に戻され排出されます。
クエン酸が不足するとエネルギーの消耗に身体が追いつかず、運動のパフォーマンスを上げることができません。日々の生活にも支障が出てしまいます。そこでクエン酸を含む黒酢を日常的に飲むことが、クエン酸サイクルを正常に回すサポートになるのです。
黒酢の疲労回復ポイント3~アミノ酸がグリコーゲンの代わりに
クエン酸サイクルを回したり、酢酸を意識的に取っていても、1日に3時間を越えるような運動をするとグリコーゲンが不足して疲労が蓄積されてしまいます。そのような疲労の軽減には、黒酢のアミノ酸も有効です。
人間は主にグリコーゲンや脂肪からエネルギーを発生させますが、これらが不足した時にはアミノ酸からエネルギーを生みだすこともできるからです。運動をする1時間ほど前に飲むことで、黒酢に含まれるBCAA(分岐鎖アミノ酸)という成分がグリコーゲンと同じような働きをするため、疲労回復の助けとなるのです。
疲労を溜め込まないためには、十分な睡眠やバランスのよい食事が基本です。それに加えて黒酢を日常的にとることで、疲れにくい身体を作ることができるでしょう。