内臓脂肪の蓄積の先には生活習慣病が待っています。メタボが気になる始める30代。進行が早まる40代、50代になる前に、生活習慣を変えるのがベストですが、そのための食制限を習慣化するのは現実には難しいものです。

太る理由は運動不足と過食・ストレス
健康な生活習慣とは、毎日の適度な運動とバランスのとれた食事です。その対極にある不健康な生活習慣は、下記のようなものになります。
- 不適切な食生活(カロリーオーバーの食事、食塩や糖分、脂肪の摂りすぎ)
- 身体活動・運動不足
- 喫煙
- 過度の飲酒
- 過度のストレス
メタボリックシンドロームは昭和40年代から
メタボが進行し始めたのが昭和40年代。それでは、健康な生活習慣を持っていた昭和30年代以前はどのような生活を送っていたのでしょうか。
列車はあったものの、どこに行くにも歩いていた昔と違って、今は外出するなら車や交通機関を使って、なるべく運動量を減らすことができます。駅についたらエスカレーターかエレベーター。マイカーを使う人なら、大概のところはドア・トゥ・ドア。歩く距離は最小限で済みます。
家事は、すべて手作業だった昔と違い、軽くて吸塵のいい掃除機や掃除ロボット、洗濯は乾燥まで全自動。食洗機や調理家電も充実していて、家事で力を使うこともなくなりました。
こうして運動不足になっているうえに、余った時間はTVを見ながらスナック菓子をポリポリ。一時流行ったカウチポテトは今も根強く進行中です。
ストレスも内臓脂肪の原因に
さらに現代人は特有のストレス社会を生きています。溜め込まれたストレスは体調を狂わせ、さらに飲酒や喫煙などの生活習慣を誘引します。不景気の波が襲ってきた平成初め頃から、家での晩酌が習慣化してしまったという人も多く、飲酒の習慣化がさらに問題を深刻にします。
内臓脂肪を落とすためには運動と食事が基本
内臓脂肪を落とすには、まず、不健康な生活習慣を解消することが何よりも大切。具体的には、内臓脂肪を落とすための5ヶ条は以下の通りです。
- カロリーに気をつけて、バランスのとれた食事を朝昼夕に規則正しく摂ること。
- 適度な有酸素運動をすること。散歩や軽いジョギング、スポーツなどを毎日、または定期的に続けること。
- 禁煙
- 飲酒は適度に。週3、4日に留める。
- ストレスを溜めこまないこと。
しかし、この5カ条をすべて実行できる人はそう多くありません。いずれかひとつ、あるいは二つくらいは生活習慣にして続けられても、すべてを永続的に続けることはとても大変ですね。
特に、食生活改善には、脂肪分を減らす、糖分をコントロールする、塩分を減らす、さらに食べる量を減らす、という様々な食制限が必要になってきます。
食制限はダイエットの基本であるだけに、その実践が辛くても生活習慣になりにくいのです。