前回記事の続きです。
S-TRAIN2号で自由が丘まで戻ってくると、驚愕の光景が。急行の2分前に渋谷を出た各停が待っていて、各停は自由が丘で急行とS-TRAINのダブル待避・・・かと思いきや、なんと急行がS-TRAINを待っているのです。
これまで東急電鉄では、優等列車は少なくとも他社線の境界駅までは他の列車に抜かされない運用を組んでいました。そのはずが今回の改正では、急行湘南台行きが自由が丘でS-TRAINの待ち合わせを行うよう変更。東急100年の歴史上初めて、東急線内で優等列車が初めて他の列車に抜かされた瞬間を目にすることができました。
自由が丘の3番線に急行が停車しているだけでも滅多に見られない光景です。
(12)自由が丘→武蔵小杉 急行 湘南台行き
初日からダイヤ乱れ。正直ダメじゃん。と思いつつ、今度はS-TRAINに抜かされた相鉄急行に乗り武蔵小杉まで移動します。今回の改正で相鉄側では「急行」が休止されたものの東急線内では急行だらけになったため、相鉄線の行き先を表示した急行自体は残ることに。ただし「急行湘南台行き」は相鉄でも存在したことがありません。次のお目当ては・・・
(13)武蔵小杉→明治神宮前 急行 和光市行き
相鉄線からの急行和光市行きです。所定相鉄車10連。折角なので東急線内を走る相鉄車にも乗っておきたかったのです。相鉄線から直通の急行は、日中30分間隔で川越市行きと和光市行きの交互運転で、相鉄車は東武線には入れないため、和光市行きなら高確率で相鉄車に乗ることができます。
気になっていたのが相鉄車の車内のディスプレイの表示内容ですが、東急線内では2020系シリーズと全く同じ内容の表示となっていました。それでも画面サイズが異様に大きいため、かなりの威圧感を感じます。
やはり車体が紺一色なのでどこで見ても一目で相鉄だと分かります。ブランドイメージ戦略の成功でしょう。
頭上には新しい相鉄の停車駅案内が掲げられていましたが、最終的に5つに分岐するためえらく複雑怪奇な図になっています。池袋行きを2連続で出された暁にはどっちの池袋行きに乗ればいいんだ?と迷う人も出てくるでしょう。
(14)明治神宮前→渋谷 各駅停車 元町・中華街行き
このあと新御茶ノ水まで用事がありましたが、用事を済ませ夕方に再び見に行きます。この時は遅れがもっとひどくなっていて、この各駅停車も明治神宮前でかなり長いこと抑止されていたようです。
(15)渋谷→武蔵小杉 Fライナー特急 元町・中華街行き
(16)武蔵小杉→日吉 各停 日吉行き
渋谷からはFライナーで日吉までとんぼ返り。この直通系統にはまったく関係ないですが、日中は新横浜〜南北線の急行と武蔵小杉で接続するダイヤになっています。今回の直通には西武は乗り気ではないためこうなっているというのが本音ですが、新横浜から先の相鉄線方面へは小竹向原で1本後の直通列車に乗り継げるようにしてあるため、そこまで問題にはなりません。
日吉で待っていると、後ろから3020系の臨時回送列車がやってきました。3020系は直通開始までに改造が間に合わず、相鉄線に乗り入れることは今のところできません。が、半年経って9月にようやく乗り入れが叶い・・・
大遅刻ながらちゃんと相鉄デビューは果たせました。めでたしめでたし。
(17)日吉→湘南台 急行(相鉄線内各停) 湘南台行き
今回一番乗りたかった列車がこちらです。所定では日吉17:39発の、急行湘南台行き。この日は遅延の影響で42分遅れの急行を行先変更する形で運転されました。
この列車は本来ならば日吉始発で、日吉を出ると新綱島・新横浜と東急新横浜線内の各駅に停まり、新横浜から先は各駅停車に種別変更します。
つまりこの列車、急行なのに1駅も通過しないのです。大井町線にはホームがないという理由で通過駅がある各停の運行がありますが、日吉始発の各停新横浜行きの設定もあるためややこしいところ。
この急行については翌3月19日に運行された分をがみさんが取材しており、YouTubeでその様子をご覧になれます。
どうしてこうなったのかと言うと、
この急行は東横線ホームを発着するため。東横線から直通する列車はすべて急行と定められているため、日吉始発で新横浜まで各駅に停車しようが急行にすることになっているようです。
平日20:51発の急行大和行きも同じく1駅も通過しません。同じく平日6:23発も・・・と思いきや、こちらは相鉄線内特急になります。
車内の表示。確かに1駅も通過していないことが見て取れます。急ぐ気皆無のネタ列車の爆誕です。
新横浜に到着すると、先ほど見送った3020系が折返し準備中でした。行先は「各停 武蔵小杉」。Jリーグの試合や三代目JSBのコンサートからの帰宅ラッシュへの対応として設定された臨時列車です。しかしこの後、皮肉にも3020系はホームドア系のトラブルを連発し、遅延をさらに増大させることになってしまいます。
今回の記事はここまで。次の記事をお楽しみに。