先日、社外の読書会に参加しました。

課題の本は、「日本でいちばん大切にしたい会社」でした。参加者といろいろ意見交換して、多くの気づきがあり、有意義な時間を過ごすことができました。




日本でいちばん大切にしたい会社/坂本 光司

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さて、今回は平成24 年4月1日から高齢者対象の下記4つの助成金の一部改正の話をします。



1)中小企業定年引上げ等奨励金(改正)

2) 高年齢者職域拡大等助成金(改正)

3)高年齢者雇用確保充実奨励金(廃止)

4) 高年齢者労働移動受入企業助成金(新設)



1)中小企業定年引上げ等奨励金 は、以前紹介しましたが、

65歳以上への定年引上げ、定年の定めの廃止、希望者全員を対象とする65歳以上までの継続雇用制度の導入又はこれらの措置とあわせて高年齢者の勤務時間の多様化に取り組む中小企業事業主に対して助成します。



2) 高年齢者職域拡大等助成金は、
希望者全員が65歳まで働ける制度や70歳まで働ける制度の導入にあわせて、高年齢者の職域の拡大や雇用管理制度の構築に取り組み、高年齢者がいきいきと働ける職場の整備を行う事業主に対して、当該経費の3分の1に相当する額を、500万円を限度として助成します。


3)高年齢者雇用確保充実奨励金は、

傘下企業における希望者全員が65歳まで働ける制度の導入、70歳まで働ける制度の導入等の雇用確保措置の充実(雇用確保措置の導入を含む。)等を支援するための事業を実施した事業主団体に対し、当該事業に要した費用及び事業の成果に応じて、最大500万円を助成します。



そこで、平成24 年4月1日からの改正ですが、

1)中小企業定年引上げ等奨励金(改正)



①平成2441日以降に「希望者全員を対象とする65歳以上70歳未満の継続雇用制度」の導入により奨励金を申請される場合については、同時に基準該当者を70歳以上まで継続雇用する制度を導入すること、64歳以上の雇用保険被保険者を雇用していることが必要になります。
なお、これに伴い、平成24331日をもって、「希望者全員を対象とする65歳以上70歳未満の継続雇用制度」のみの導入事業主に対する奨励金は廃止します。


②支給額、支給要件の見直しを行います。



③制度導入後の「6ヶ月経過」の要件を廃止します。そのため、平成24年度以降は制度導入後ただちに申請できるようになります。また、平成23年度分においても101日から331日の間に制度を導入した場合は、6ヶ月の運用期間を経ず申請できるようになります。



④平成2441日以降の定年の引上げ、継続雇用制度の導入又は定年の廃止を実施したことにより、本奨励金の支給を受けたことがある場合は、支給しません。



2) 高年齢者職域拡大等助成金(改正)


支給要件の一部を次のとおり緩和しました。


①職域拡大等の措置の実施に要した経費の上限額を廃止します。


②「高年齢者の職域の拡大の措置」において「機械設備・作業環境・作業方法の導入・改善」を実施する場合の常用雇用者の増加要件を一部廃止します。


尚、この改正は、平成2441日以降に職域拡大等計画書を提出する事業主に適用されます。



3)高年齢者雇用確保充実奨励金(廃止)


高年齢者雇用確保充実奨励金を廃止します。

平成24331日までに事業計画を申請した事業主にあっては従前のとおりです。



4) 高年齢者労働移動受入企業助成金(新設)


定年を控えた高年齢者で、その知識や経験を活かすことができる他の企業への雇用を希望する者を、職業紹介事業者の紹介により、失業を経ることなく雇い入れる事業主に対して、雇入れ1人につき70万円(短時間労働者40万円)を支給します。



ただし、この助成金は国の予算成立の翌日より施行されることとなります。


以上です。