富山市・浜黒崎海岸からのぞむ初冬の剱・立山の峰々/天平,白鳳文化を肌で感じる奈良の旅[3] | H・てつののんびりブログ♪

H・てつののんびりブログ♪

黒部市内の公立小学校に勤務しています。地元の富山やお隣信州の北アルプスの風景,春夏秋冬の季節の話題,日常の出来事などを中心に綴っています。

元日の地震から10日余りが経ち、さすがに身体に感じるような余震が起きる回数はぐっと少なくなってきたように思います。

 

ただ、こちら富山でも小規模な建物,道路の損壊などが次々と見つかるなど、まだまだ至る所で震災の爪痕が散見される状況ですし、大きな被災を免れて既に平穏が戻っている地域でも観光客が激減するなどの影響が生じていると聞いています。

 

富山からはもちろん、同じ石川県内でも奥能登地方と県都の金沢市とでは箱根駅伝の片道以上に距離が離れているのですが、被害が広域に及んだ事から、どうしても北陸地方へのお出かけには二の足を踏んでしまう方もいらっしゃるのでしょうね。

少しずつでも被災地の復興が進んで、状況がよい方向に向かってくれるとよいのですが…。

 

『藍甕(あいがめ)』とも称される富山湾、特に冬場は寒ブリや紅ズワイガニなどの極上の海の幸が水揚げされ、それを目当てに富山を訪れる方も多いのですが、件の地震の際に最大で1メートル近い津波が押し寄せた事もあって漁港の設備や沖合いの定置網などが被害を受けてしまい、漁業に少なからず影響が生じている地域もあるようです。

 

先月12月9日に歩いてきた富山市の浜黒崎海岸。

広い砂浜のあるこちらの海岸は夏には海水浴スポットとして大いに賑わうほか、キャンプ場やサイクリングロードも整備されており、一年を通してアウトドアや散策を楽しめるようになっています。

 

また、浜黒崎海岸は高岡市の雨晴海岸と並ぶ、海越しに剱・立山の峰々の姿をのぞむ事の出来る絶景スポットでもあります。

この日も“古志の松原“と呼ばれる松の防砂林の向こうにそびえ立つ、標高2,999Мの剱岳と北方稜線の峰々が白い新雪を輝かせ、冬晴れの青空&打ち寄せる青い波の美しい対比を描き出していましたよ~!!

 

波音を聴きながら,潮の匂いを感じながらの海辺の散歩はとっても楽しいものですし、何よりも海越しに北アルプスの峰々を仰ぎ見る事が出来るのはこちら富山とお隣石川県の能登地方の一部地域の特権ですからね…被災された方々が一日も早くまたこの風景を心から楽しめる日が訪れる事を願ってやみません。

 

後半は冬休み、昨年末に出かけてきました奈良の歴史の旅の続編をお届けさせていただきますね。

翌日12月27日は奈良市内の西ノ京エリアに足をのばしました。

 

まずは薬師寺へLet`s Go!!

薬師寺はもともとは天武天皇,持統天皇によって同じ奈良の飛鳥に塔堂が建てられたのですが、710年の平城京遷都にともなって現在地に移転してきたのだそうです。

 

中でもこちらの東塔は火災や天災を免れ、奈良時代の創建当初のまま残る唯一の建物でして、律動感ある独特の美しさから『凍れる音楽』とも称されているそうです。

白鳳文化の象徴であると同時に平城京に現存する最古の木造建築物でもあり、国宝に指定されています。

 

大修理を終えて間もない事もあり、運のいい事に特別拝観実施中!!通常非公開の塔の内部も見せていただく事が出来ました♪

ちなみに…屋根がたくさんあるように見えますが、この塔は実は3階建て、三重塔なんですよ~。

 

こちらは1981年に再建された西塔。

先程の東塔にも、もともとはこのように彩色が施されていたのだそうですよ。

 

この赤色は『丹土』と呼ばれる天然顔料を用いた日本の伝統色でして、京都の宇治・平等院の鳳凰堂にも同じ色が使われています。

間近で見ると赤色というよりもむしろ赤茶色に近い、落ち着いた色合いです。

 

1976年、私が生まれる前年に(笑)再建された、薬師如来,日光菩薩,月光菩薩の“薬師三尊像“を安置する金堂です。

薬師寺の伽藍は国宝指定の東棟以外は全て後世に再建されたものですが、綿密な調査を経て創建当初の姿が忠実に再現されています。

 

僧侶が仏教の教学を学ぶ場であった大講堂も、およそ20年前に再建されたものです。

時期的に初詣の準備中でしたので…ちょっと“裏口入学“させてもらいました(笑)。

 

こちらは食堂と書いて『じきどう』その名のとおり僧侶が食事をとるための建物でして、再建されたのはつい最近、2017年なのだそうですよ。

 

薬師寺の白鳳伽藍(がらん)をぐるっと囲む回廊。

朝早かったこともあって、この時の参拝者は私ひとりだけ♪伽藍の中はまさにがら~んとしていましたよ~(笑)。

 

回廊の外にある東院堂。

こちらは鎌倉時代に再建でして、東塔に次ぐ古い建物という事もあって同様に国宝に指定されています。

 

回廊越しに新旧2つの塔が並び立つ様子をのぞむ事が出来ます。

 

西遊記でもおなじみの玄奘三蔵院伽藍では、平山郁夫氏がシルクロードをテーマに描いた日本画を鑑賞する事が出来ます。

 

続きはまた後日、ご紹介させていただきますね。