● SKE48は果たしてどこに向かうのか・・ | 願いの花が咲く運命を信じて

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● なんかSKE48がやはり、「パフォーマンス教」に取り込まれてる感じが「少し」してしまって、ちょっと懸念をしております。

先日の、SKE48専用劇場のオープニングの特別公演。特に、目が行きましたのはチームKⅡが歌った「兆し」ですね。あまりにもキビキビし過ぎて違和感を感じました。いつも見ていた「兆し」とは違う。

おそらく、専用劇場改築までの空白期間の悶々としていた気持ちを、ここぞとばかりオープニングに全身全霊でぶつけてきたんだと思います。そのお気持ちは分かりますが、それとは別の意味での「価値観」をそのダンスから感じてしまったんですよね。

● MCでも少しありましたが、レッスンの時から、たとえば、「手の角度をピッタリ合わせる」なんてことにこだわるとのこと。もちろんそういうことが特に求められる曲もあるでしょう。曲によっては私もそれは賛同しますが、「アイドル曲一般」と考えたときに、そこまで「揃える」必要はむしろなく、ある程度、「ゆとり」のあるスタンスの方が、アイドルにおいては好ましい。

まぁ、このブログでは何度もくどいほど書いておることですが、アイドルに「完璧さ」など要らず、むしろそれが「邪魔になる」という。

アイドルには「ゆるさ」が必要なんですよ(笑)。

まぁ、特に、某老舗アイドル出現以降、「パフォーマンス教」的な思想が一部で広まっており、それと、「アイドルに必須のゆるさ」の価値観との相克を繰り広げている感じがありますが(笑)、実際、某老舗アイドルは上手くいってるかといえばそうではない。それはなぜか、その理由がココにあるんですよね(笑)。

● キビキビし過ぎるアイドルのダンスを見ても、「アイドル性」の本質とはマッチせず、違和感を感じるだけである。

・・・・。

● SKE48が目標としてるのは、おそらく、AKB48本体。それを超えられるかどうかは別としても、その目的のために、AKB48と差別化を図るという戦略を立てるも、その「違い」を「ダンス」に求めようという発想。

私はこの発想はいかがなものかと思います。これがいつも私が書いております、「とち狂っている」とか「勘違いしている」とか、そういうものなんですけどね(笑)。

アイドルの「売り」は、「一人ひとりの個性の輝き」ですから、それがグループ全員同じ色に染められてしまうと、その輝き自体がその中で埋もれてしまう。

AKB48との差別化を図るなら、「全く違うメンバーが在籍している」各人それぞれの「個性」で勝負すべきだと思いますね。ダンスではなく「各人の個性」である。ダンスを前面に押し出すと、「個性」が隠れてしまう危険性。

そう、つまり、「ダンス(揃える意味/完璧性)」と「各人の個性」は、「反比例」(または"トレードオフ")の関係にあるというのが私の見解。

● ということで、私がSKE48に対して、薄々感じて来て、今、改めて感じてしまう懸念は、この「私たちはダンスで勝負します。これで個性を出し、他と差別化を図ります」的な価値観なのでした。

だから、どうしても、一人ひとりの「個性」が、こちらに飛び込んで来にくい。いや、「一生懸命そろえよう」という意識は飛び込んでくるものの、逆に、それに席巻されて、「個性」が後ろに隠れてしまう感じ。

対して、「永遠プレッシャー」のように、ゆとりのある緩やかな感じの方が、その各人の「らしさ」を十二分に堪能できる。もちろん、ある程度揃えることは必要だと思いますよ、しかし、「その範囲内で」各人がそれぞれ、そのメンバーらしい振付で、「自由に」伸び伸びとやってくれた方がいい。

例えば、「永遠プレッシャー」でも、ぱるるの動きと、ゆきりんの動き、ゆいはんの動き、それぞれ、「らしさ」が違う。「ぱるるらしさ」「ゆきりんらしさ」「ゆいはんらしさ」。

分かりますよね(笑)、ゆきりんはゆきりんで独特のあんな感じの可愛らしい動きとか(笑)、ゆいはんはゆいはんで独特、ぱるるもしかり。「あんな感じの動き」ですよ、まさに(笑)。 

これを引き出すのがアイドルの振付の素直な方向性。逆に、あまりにも揃えようとすると、「らしさ」が失われてしまう。

● 私は、SKE48がAKB48を仮に超えたいと思うなら、むしろ、逆に、「パフォーマンス教」的な価値観は捨て、AKB48のように、「ゆとりのある感じ」に回帰した方がいいと思いますよ。そして、「彼女たちそれぞれが持っている個性」で勝負する(^-^v。

● 不思議と「NMB48」の場合はこの「パフォーマンス教」的な香りを感じないんですよね~。というより、NMBの場合は、「若々しく全力で」というだけで、「揃えよう」という所に必要以上に意識は行ってない感じはする。「堅苦しさ」がなく、自由に伸び伸びという感じがして、すんなり入ってくるという。

私はこれを支持します(^-^v(笑)。

● とはいいつつも、SKE48もユニット曲の場合は、全然大丈夫なんですけどね。

● たとえて言いますとあれですよ、北朝鮮のパレードありますよね。軍かなんかの。あれ、あまりにも揃い過ぎてて「気持ち悪い」と思いませんか?(笑)。

対して、先日のロンドン五輪日本選手団の銀座パレードは、もちろん、選手の方々それぞれが自由に観衆に対して手を振ったりしていましたが、あれを見て「気持ち悪い」と思うことはない(笑)。

この対比と同じ感じですね。

揃えすぎると気持ち悪い(笑)。これ。

機械的で没個性的でつまらない。あるいは、「ダンスすごいでしょ?」っていう虚栄心が透けて見えて、思わず目を背けてしまうという。

そんなのアイドルじゃない(笑)。

● 先日の「兆し」でも、あれの80%ぐらいに抑えてくれた方がうんといいし、見やすい。あまりにも全力過ぎて、そのギラギラ感に目を背けるしかなくなってしまう。

あんな全力感は今までなかったと思うんですけどね、KⅡどうした!?(笑)。

「ラムネの飲み方」公演、特に、「兆し」は大好きな曲なんですが、あの路線でずっと行くなら、こちらから積極的に観ようということは、なくなってくるかもしれません。

● まぁ、とはいえ、ご案内の通り、「パフォーマンス路線」を支持する層が少ないながらも一定いますので、その需要を満たすことにはなるとは思いますけどね(笑)。

ただ、その路線ですと、アイドルにおいては「当てる」ことは難しいと思いますけどね。

当てられるものなら当ててみたらいい(笑)。私の認識が間違っていることを証明してくれたらいい。

なぁ~んて(笑)。

● アイドルにとってダンスは重要ではない。むしろなくてもいいぐらいの副次的な代物。だから、オーディション時では必ずしも、「ダンスの上手い子」を採るわけでもない。本当に「ダンサー集団」にしたいのなら、もっと別の選び方をしますよ、そりゃ(笑)。

● まぁ、ぱるるの台頭、あるいは、48グループのメンバーのソロ化が進むことによって、今まで以上に、そのことが証明されていくと思いますけどね(笑)。

・・・。

● 最近、台頭してます、「アイドルダンスボーカルユニット」的なグループありますよねぇ。あの無機質な感じ(笑)。あるいは、韓流アイドルユニットも同様。

この場合はね、どちらか特化した方がいいと思うんですよね。アイドルならアイドル、ダンスユニットならダンスユニット。中間を行こうとするから、おかしくなる。

本格的なダンスを見たいなら、私は素直に宝塚などミュージカルの観劇を選びますね。そりゃ、素晴らしいですよ。それらを知ってると、中途半端なアイドルダンスユニットなんて見ていられなくなります、はい(笑)。

むしろ、割り切って、アイドルに徹してくれた方が、「他ジャンルにはないもの」として、別次元で満たされますね。

● こういうことは、どうして分からないんでしょうね(笑)。いや、私の世代や、あるいは、上下の世代なら、当たり前のことのように分かってくださると思うんですが。しかし、そう思いきや、一部ではそうではないらしい(笑)。

「カッコイイ」を求める虚栄心でしょうかね。「カッコイイかどうか」は、絞り出して作り出すものではなく、内面の、生き様からあふれ出てくるものではないかと思うんですけどね。

もちろん、「独自のスタイル」を構築することを目指すのもよいですが、それがその人の「身の丈に合ってるかどうか」が重要かと思います。