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名古屋に戻って、ぼやぼやしているうちにもう秋の気配がしている。まだ帰ってきて、二週間くらいしか経っていないのに。仕事はヒマかと思っていたら、意外と忙しい毎日を過ごしている。

知らない店で呑むのも楽しいのだが、どうしてもあの店に行きたい!という夜もある。名古屋名物は数あれど、やはりあの店はハズせない。味仙と同じく圧倒的な吸引力を持つ店「やまちゃん」である。

名古屋人の手羽先好みは、「やまちゃん」派と「風来坊」派に分かれるらしいが、自分は圧倒的にやまちゃん派だ。胡椒のよく効いた、大胆に言うと胡椒の味しかしない?あの手羽先がいいのだ!ビールにぴったんこ合うことは間違いのない一品である。実は手羽先以外のメニューには、それほどの思い入れが無いのかもしれない・・

あの胡椒の効いた味付けは、居酒屋の個人店では真似されやすいのも事実で、そんな「マネっこ手羽先」でもそこそこに満足してしまう。自作できないかと、家で胡椒と格闘したことも一度ではない。

思うのだが、味付けを真似する、盗むというのは飲食業界ではいけないことなのだろうか?真似できる力量や、提供の仕方がきちんとしていればそんなに悪いことではないと思うのだが。


栄「やどかり家」


やまちゃんが経営するラーメン屋さん。他にも店舗があるのかな。あまり有名ではないのかもしれない。やまちゃんなのに鶏ガラではなく、トンコツベースのラーメンだ。

初めて店を発見したときは、ラーメンと一緒にやまちゃんの手羽先が食べられると思って喜んだが、それは勘違いだった。呑み屋というより正当派のラーメン屋さんである。セットメニューが多く手頃な値段で、やまちゃんチェーンの実験店のような雰囲気がある。

ところで、メニューを良くみたら台湾ラーメンの写真があるじゃないか!器の形こそ違うが、某「味仙」とほぼ同じラーメンのように見える。

これはこれはと思い、さっそく台湾ラーメンと炒飯のセットを注文。もちろんビールも注文だ!似ているかどうか検証しないといけない。ほどなく熱々の台湾ラーメンが到着。あららー・・某「味仙」と似ているなー・・というかそっくりかも・・

味はと・・熱い辛い!旨いー!麺はストレートな細麺だった。味は、うーん。何ていうか・・もう全く某「味仙」にそっくりだ!ここホントにやまちゃん??他のセットメニューに紛れて目立たないからオケーなのか。アンテナショップなのか。複雑な気分だが、台湾ラーメン自体は美味しいから、まあいいか。

炒飯も一口。パラパラタイプで濃い味付けの炒飯。とても好みのタイプだ。旨い!旨いがこれも某「味仙」の炒飯と同じだ。ラーメンの挽き肉をすくうレンゲまで某「味仙」元祖店と全く同じモノだ!徹底している?のか。

熱々をハーハーしながら完食。ビールもあっと言う間に呑み干してしまう。大満足。結局、美味しければ無問題だな。

このラーメンチェーンが東京にも進出していて、新宿あたりで食べることが出来ていたら!東京時代に通いつめてしまったかもしれない。

全国展開を狙う「やまちゃん」と、いつまでも名古屋から進出しない「味仙」。どちらが勝者になるかは、今後の歴史家の判断に任せたいと思うよ。
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仕事で福井までやって来た。出張もなかなか楽しいな。その土地ならではの食べものを探して食べる。幸せだ。

福井か。涼しいのかなと思っていたら、残暑が厳しくてまだまだ暑い。福井の名物はソースカツ丼だそうだ。うーん、なんともビールに合いそうな丼じゃないか。福井駅前で空き時間をわざわざ作り、調べておいた店に歩いていた。

「信号3つ目を右だよ。すぐだよ。」とタクシー乗り場のおじさんは教えてくれたが、信号のひとつひとつが長い。次の信号が見えないじゃないか。遠い遠いよ。暑い中をずいぶん歩いてようやく店に着く。「ヨーロッパ軒」。ここは、福井でも指折りのソースカツ丼の名店らしい。

あれ!火曜日休みだ!愕然。こんなに歩いたのにな。リサーチ不足の自分を恨む。深いショックを受けて暑い中をまた、とぼとぼと駅前に戻る。もうすっかりソースカツ丼のお腹になっているというのに。

駅前で、他にソースカツ丼の店が無いかと、今度は銀行のお姉さんぽい人に聞いてみた。


福井駅前「小川家」


チェーン店だが有名らしい。ビールとロースカツ丼480円を注文。まずはビールだ。暑くて仕方がない。あれ?午後から仕事だったかな。えーい、一人無礼講ということで良しとしよう。グーっと呑む。幸せだー・・暑さが吹き飛ぶよ。

ソースカツ丼が到着。ご飯はコシヒカリを使用しているらしい。タレはモーツアルトを聞かせて煮込んだ秘伝のソースだそうだ。なんだかすごいぞ。モーツアルトだからな。

丼には4枚のロースカツが、モーツアルトに漬けられてご飯の上に乗っている。キャベツなどは全く無い。どこまでもシンプルな構成の丼だ。米が旨い!カツもさくさくだ!からしを付けて食べたかったかなー。しまった、蕎麦と一緒のセットがあるよ。失敗したか。

あっという間にソースカツ丼を平らげて満足。次回は泊まりで福井仕事に来るから、ぜひとも今日休みだった店にも行ってみよう。
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またまた大須にやってきた。この町は歩いていて飽きることがない。家から丁度良い距離の散歩コースなのだ。

着任早々に地方の仕事を振られてしまい、家の片付けがなかなか進まない。いまだに段ボールに囲まれて寝る毎日だが、こうして大須に来るのも生活必需品を買うためだ、仕方ないなと自分に言い訳をして楽しんでいる。


大須「安兵衛」


前から気になっていた店である。ついに来てしまった。定食屋の名店という噂が絶えない大須「安兵衛」だが、どういう具合に名店なんだろ。

のれんがハタめく入り口からは店内が窺えない。果たして混んでいるのか、空いているのか。怖いガテン系の兄さんばかりかな。思い切って入ってみると、正午前だったせいか店内はチラホラと客がいるくらい。普通のおじさんが、きちんとご飯を食べている。怖くない怖くない。

あ!カウンターの大皿に惣菜がずらりと並んでいるよ。良いなー壮観だ。さっそくカウンターに席を陣取る。

カウンターの中から、おばちゃんがご飯の大中小を聞いてくる。そうか、定食屋さんだからな。今回初めて来たので勝手が判らず「ご飯いらないから、ビール大瓶で」と言ってしまった。ちょっと浮いていたかな。

惣菜はざっと20種類くらいか。どれも旨そうだ。玉子巻きと、ほうれん草のゴマ和えを注文。どちらも180円だ。180円!!この値段、安すぎないか?

ほどよく冷えた瓶ビールをギューっと一杯呑んで、一度ちゃんと生き返ってからおもむろに箸を取る。さてさて玉子焼きはどうだろ。箸を入れるとさっくりと柔らかい。味はどうかな、、うう旨い!!旨すぎる!甘すぎず、だしの効いた味付けだ。思わずうっとりしてしまう。今までの玉子焼きの中でも、人生ナンバーワンではないのか。しかも大きいよ。(注!写真は、ガマンできずに3分の1を食べてしまった後のものです!)

ゴマ和えも旨い!たくさんゴマが入っている感じがする。シャキシャキして、なんだか実家で食べてるみたいな味だ。(注!写真は、これもガマンできずに少し食べてしまいました!)

うーん・・惣菜メニューを全部食べたくなってきたぞ。秋刀魚の塩焼きも美味しそうだし、肉だんごも旨そうだ。いかんいかん、いったい何を食べたらいいんだろ?

そろそろ昼ご飯の客が、続々と入り始めている。「ご飯の中と赤だし」「ご飯大と豚汁」とか、店に入るなり注文するスタイルだ。ビールの客はあんまりいないな・・と少し反省する。。。カウンターを覗きこんで「サバ煮のしっぽのほうと、たらこ焼き」とかマニアックな頼みかたをしているおじさんもいる。なんて旨そうなんだろ。

どんどん入る注文に、すっかり焦ってしまってミンチカツ200円を注文。見ていると今から揚げるようだ。いいぞ!揚げたてだ!揚げたては嬉しいのだが、早く出るものも一品欲しいな・・ドテ煮300円と、えーい!豚汁130円も注文だ!130円て!

ドテ煮が旨い。トロリと口の中で溶けてしまう。赤味噌でじっくり煮た、濃い味付けだ。これぞ名古屋のドテ煮だよ!東京や大阪に輸出して、広く世の中に知らしめたい衝動に駆られる。赤味噌を使わないドテ煮はドテではないという法律を作ろう!

豚汁も絶品だ!具だくさんなのでビールのつまみにぴったんこ。これも当然のごとく赤味噌。

隣のおじさんが「サバ入れて適当に弁当作って」などという、またまたマニアックな注文をしている。この人は安兵衛の客のプロか?弁当か!やられた!という感じだ。今日はもうあまりにも感激しすぎて、一生この店だけに通える気がしてきた。

大満足して店を出る。合計1490円の昼食というか呑み代だ。安い!名古屋に来てからあちこち呑み歩いて、どの店も美味しいと思っていたのは本当だが、この定食屋には深く感動した。いわゆる家庭の味を越えた、ちゃんとした味。定食屋さんとしてこんなに有名なのも判る気がした。呑み屋としても抜群である。

また来よう。夜またすぐに呑みに来よう。