クーン「科学革命の構造」:パラダイムがアノマリーを解決する | リベラルアーツの精進と実践の日記

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トマス・クーン著「科学革命の構造」を読みました。

 

科学の進展をパラダイムという視点から論じたクーンの主著です。

 

・カール・ポパーは、科学は推測と反駁によって成長するとした。

 

・研究には、理論、実験、装置という概ね独立した3つの伝統がある。

 

・パラダイムを持ち、パズル解きに献身的に取り組む通常科学。それに続いて、深刻なアノマリーが生じ、それが危機をもたらす。そして新しいパラダイムが危機を解消する。

 

→この点は、社会科学でも大いに議論されうる論点であると思います。現在は、国民国家というパラダイムがアノマリーを生じさせていると思います。

 

・パラダイムとは、本質的に循環論法的だ。科学コミュニティのメンバーが共有しているものであり、かつ、科学コミュニティは逆にパラダイムを構成する人から構成されている。