「父が息子に語る哲学の書」:あらゆる権威を疑う | リベラルアーツの精進と実践の日記

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スコット・ハーショヴィッツ著「父が息子に語る哲学の書」を読みました。

 

哲学のテーマについて慧眼の書です。

 

・権利は関係性の中にある。

 

・復讐は脳の神経回路に刻み込まれた反応であり甘美である。

 

・幸せな結婚のためには、耳が少し遠いくらいがちょうどいい。

 

・あらゆる権威を疑うと言う考え方を哲学的アナーキストと呼ぶ。人間には理性があるから自分の行動に責任が生じる。考え抜くことによって行動の責任を引き受ける義務が生じる。

 

・白人というだけで人種差別に責任があるのか。

 

→これは深い問いとも言える。普通に考えれば、白人であっても何ら人種差別的な言動をしていなければ責任はない。しかし、現在人種差別は存在する以上、その根絶のために行動をしていなければ責任があることになるかもしれない。これはあらゆる差別についても言えることかもしれない。

 

・認識論的バブルとは、外からの適切な意見を遮断し、排除する情報ネットワークのこと。

 

・唯物論では、心とは脳のことであり、心の状態とはすなわち脳の状態であるという考え方だ。

 

・自分は小さい、他者は大きいと考える勇気が大事。