「阿茶」:女に生まれて戦に行かずにすんで幸せ | リベラルアーツの精進と実践の日記

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村木嵐著「阿茶」を読みました。

 

阿茶は、徳川家康の側室で、関ケ原や大坂の陣で大事な役割を果たす女性です。

 

・武田勝頼にとって、鎌倉幕府以来の守護と言うことは首を絞めることになる。

 

→プライドが判断の邪魔をするという例ですね。本著の後半でも、豊臣秀頼について同じような記述があります。

 

・私は女に生まれて戦に行かずにすんで幸せ。

 

→阿茶の言葉として描かれる。確かに、殺し合いを運命付けられる当時の男は、不幸せであったと言えると思う。女性であるが故に殺し合いをすることなく、その点では幸せな人生を歩むことができるのだ。

 

・「いくさなどきれいごとですまない」

 

→大坂の陣での阿茶の発言だ。厳しい姿勢で豊臣方を突き放した。

 

女性の視点から見た徳川家康の天下取りの物語です。