ハーバードビジネスレビュー編集部編の「人材育成の戦略」(ダイヤモンド社)を読みました。
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ご存知「ハーバードレビュー誌」の人材育成に関する珠玉の論文を集めた専門書です。
モトローラ、GE、ウォルト・ディズニーなどの米企業の人材育成の具体的な手法、特に企業内大学の成功例などについて書かれていて、読み応えがあります。
この中で、私が特に面白かったのは、
「米国のビジネスリーダー達が、キャリアを重ねるに従って、示し合わせたように東洋思想に傾斜している」
という記述。
これは、以前からよく言われてきた日本型経営を学ぶなんていう単純な話ではありません。
西洋の合理的・分析的な経営学だけでは、経営ができないので、非合理的・洞察的な東洋思想に回答を求める経営者が多いということのようです。
確かに、分析的に細かく見ていく西洋の科学に対して、東洋では鳥瞰して洞察する思想が主流。
混沌の時代には、東洋思想の方が役に立つということなのでしょう。
人材マネジメントにおいても、東洋思想を軸に、多くの領域を統合することが求めらていくことになるのでしょう。
米国のMBAの授業に「儒教マネジメント」や「老荘リーダーシップ」などの講座が、生まれる日も遠くないかもしれません。