少し眠って頭もすっきり、いよいよ、パナマ運河へ出発です。今回は、大変申し訳ないのですが、運河の構造等、理系君である私の本領を発揮してしまいそうな予感がしていますが、そうならないように注意して書きますので、是非、このまま、お読みください。
運河へは、路線バスで行きました。ホテルへ来るときに、降り損ねたバス停が、ホテルのエントランスから真っすぐ道へ向かって歩くと見えて来ました。下の写真です。
さて、運河についてですが、パナマ運河の特徴は、水平な海面を普通に行くのではなく、海抜25mの丘を昇り、そして下って、中米大陸を横断する点です。その高低差があるところを、船が往来するために、閘門(こうもん)という門があり、その門を船の前後で閉じ、閉じられた中の水を、昇る時は貯め、下るときは抜きながら、パナマ運河を通過していきます。
今回私が見学した船は、大西洋から太平洋に行くところでした。ここは、ミラ・フローレンスですので太平洋側なので、船は下るところです。
上の写真で、船は右から左へ通過していきます。つまり右が丘側ですので、閘門の右に水が貯められ、左には水が無い状態になっています。
船が右からやってきました。当然ですが、運河には水がいっぱいです。
閘門の左側と水位を合わせるために、右側の貯まっていた水を抜いたところです。船は自力では前に進めないので、運河の両側の機関車で、船を引っ張り前へ進みます。なお、この機関車は、日本の川崎重工社製の機関車とのことです。日本の技術が使われているのは、何か嬉しいです。
船が通過していきます。なかなかな、迫力です。
船を引っ張る機関車は、上段担当の機関車と、下段担当の機関車(下の写真)になっていました。
上の写真の向こうが、太平洋になります。
以上、パナマ運河は、開始が12時、終了が14時で所要時間は2時間でした。
パナマ運河全体では、全長82kmのところを24時間かけて通過するとのことで、その料金は、船のトン数によるそうですが、平均で1隻当たり、5万4千ドルということでした。
パナマ運河には、3つの閘門があり、今回の見学は一番太平洋側のミラフローレンスでした。比較的すぐそばに、次のペドロ・ミゲル閘門があったのですが、明日の計画が決まっていないこともあり、2個目はやめて、ホテルへ帰ることにしました。
夕方、ホテルの窓から運河を見ると、船が通過しているのがみえました。それが、下の写真です。
船は、左から右、太平洋から大西洋に向かっています。そして、よく見ると、我々が近くで見てきた、ミラフローレンス閘門を通るルートではない、別のルートを通っているようです。
帰国後少し調べてみると、ミラフローレンス閘門をバイパスすように、新しい第2ルートが建設され、ここには、ココリという閘門があるようです。この第2ルートにより、これまで以上の大型船が通過できるようになり、日本にとっては、北米東海岸のシェールガスを運ぶLNG船が通過可能となり、エネルギーの安定供給に寄与するとのことでした。
以上でパナマ運河は終わりです。