先般開催された「大麻ティーチイン」でも話題になった「日本人の違法薬物生涯使用率は他国に比べて極端に低いという《神話》」について自分も思うところがあったので、「薬物使用に関する全国民調査」の信頼度について 国立精神・神経医療センターに直接お問い合わせたところ、以下のような丁寧なご返事を頂きました。
自分の質問は
①いくら秘密厳守といってもばれたら厄介な違法行為についての質問にて回答者が素直に回答するか。
②回答が任意であるなら、そのような心配をしない(薬物使用が無い人)だけが答えるいびつなデータにならないか。
③そのような危険性のあるデータを諸外国の下水調査と比較するのは「全員強制参加の学力テスト」と「希望者のみ参加の学力テスト」の点数を比較するようなもので比較の意味をなさないのではないか
です。
それに対する回答(回答者は同センター全国住民調査研究責任者島根卓也さんから)を頂いたわけです。
回答の骨子は
①指摘されるバイアスの可能性は否定できないが、同一の研究デザインで繰り返し調査を実施しているため各薬物の使用率(生涯経験率や過去1年経験率)の増加や減少といった経年変化については信頼に足るものであると考えている。
②下水道の排水を用いた薬物調査の重要性については認識しており、
との事。
この国立精神・神経医療研究センターは国立の研究機関なので一応信頼してもよいと思います。
この研究責任者である島根卓也さんは2022年6月健康教育担当者研修会にて「ダメ!ゼッタイから脱却した薬物乱用防止教育」を講題に専門家の立場から講義をされました。
https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/193152.pdf
その中で「助けてのハードルを下げる工夫」を提唱されています。これが世界の潮流ですけどね。厳罰化で止めよう、止めることが出来ると思っている老人たちはぜひご一読くださいませ。
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