今年は、殆どと言っていいほど演奏会に伺えませんでした...例年にも増して。

始動したのは2月のバレンタインデー。ミューザ川崎シンフォニーホール 2階ホワイエの、コロンえりかさん(ソプラノ)とヴィタリ・ユシュマノフさん(バリトン)のジョイントコンサート<ピアノは高橋優介さん>。後でググったら、コロンえりかさんは駐日ベネズエラ大使夫人と出てました。

今回ヴィタリさんは、バリトン関連とバレンタインデイにちなんだ愛の歌の他♪君こそ我が心のすべて♪(テノールのアリア)、そして♪メリー・ウィドウ・ワルツ♪(二重唱)でも最後Aで同調して、元テノールの片鱗を覗かせてくれました。大使夫人とのダンスも素敵でした。

コロンえりかさんも、日本では滅多に聴けない珍しい歌を披露され印象深いコンサートになりました(公演の価値は器や料金では決まらない⇒ミューザ川崎2階ホワイエ前回の記事)。私的には帰りの電車の中での出来事も忘れられません。

ブログ記事のリアップ(←何処かで聞いたことがある)になりますが、帰りの電車で、Hさんから頂戴したチョコの追加分が入っている紙袋を膝の上でゴソゴソしていたら、「バレンタインチョコ貰えましたか?」と、隣に座ってらしたマダムが私に話し掛けてきました。

「ええ、お陰さまで…」、「いっぱい貰えていいですね、主人の誕生日がバレンタインデイなんですが、その割には…」、「えっ!私もです。失礼ですが、ご主人さま何年生まれですか?」、「昭和27年です」、「わあ~何という偶然 目 『奥さま、私と一回どお?』私も27年です!こんなことってあるんですね.。o○」電車で見知らぬ方に声を掛けられたのも嬉しかったです。

ヴィタリさんの演奏を聴く(観る)と、声楽に関して胸郭、口蓋、鼻腔、口唇といった所が如何に重要かが分かります。

作詞:北見 志保子/作曲:平井 康三郎音譜平城山音譜歌:ヴィタリ・ユシュマノフ(バリトン)/ピアノ:山岸茂人


最初から長くなってしまいました(自分のことなのでつい)。5月、市川市文化会館大ホールの《カヴァレリア・ルスティカーナ》も素晴らしい公演でした。実力派キャスト<内田智子さん、工藤和真さん、岡 昭宏さん、安江 秋さん、和田 美樹子さん>の熱演、熱唱に加え、合唱の健闘が光りました。総勢85名の合唱団はオペラに先だって演奏された『スターバト・マーテル~ロッシーニ~』を暗譜で、ソリストも合唱団の中から自前で。

アイデアウーマンである鳥木弥生さんが企画されている公演(今回は「メゾソプラノの花園 〜オペラ・歌曲 饗宴の午後〜」出演:相田麻純さん、鳥木弥生さん、藤井麻美さん、松浦 麗さん、ピアノ:江澤隆行さん)に、いつかお邪魔したい…と思っていて、6月に実現しました。出演はメゾのみ4人、しかもこれだけ凄いメンバーが揃うのは滅多にないことです。ひと口にメゾソプラノと言っても、微妙に音色が違うと実感しました。洗足学園音大を訪れたのも初めてでした。ご承知の様に、この日の出演者始め多くの声楽家が洗足で教鞭を執っておられます。

7月、去年に続いて日伊声楽コンソルソ本選<出場者:砂田愛梨さん、髙橋 大さん、宮下嘉彦さん、根本真澄さん、益田早織さん、奥秋大樹さん、川越未晴さん、黄 在麒さん、本多信明さん>を聴きに行きました。今年もレベルの高い所での争いになりましたが、残念だったのは、今回も審査員から審査結果についてのコメントがなかった点です。結果発表のあと講評がある東京音コンとか、審査員の採点表や講評が公表される日本音コンに比べ、何か...もやもやしたものが残ります(以前はワンコメントありましたが)。

9月は東京文化会館大ホールのローマ歌劇場公演《トスカ》<指揮:ミケーレ・マリオッティさん、演出:故フランコ・ゼッフィレッリ、キャスト:ソニア・ヨンチェヴァさん、ヴィットリオ・グリゴーロさん、ロマン・ブルデンコさん、ドメニコ・ニライアンニさん、ルティアーノ・レオーニさん、サヴェリオ・フィオーレさん、リオ・ポール・シャロットさん、ファビオ・ティナッリさん、末光朔大くん、合唱:ローマ歌劇場合唱団、管弦楽:ローマ歌劇場管弦楽団、児童合唱:NHK東京児童合唱団、他>。平日マチネにも係わらず、ほぼ満席の盛況でした。来日は人気があります。やはり本場のオペラを観たいですからね。

それにしても、1900年初演というのは凄いことです。明治になって西洋音楽が日本に入ってきて、尋常小学唱歌の編纂が1911年から1914年にかけてということで、そのころ日本はオペラのオの字でもなかったでしょうから。

オペラの舞台になった教会、宮殿、城を忠実に再現した舞台装置、巨匠フランコ・ゼッフィレッリのオーソドックスな演出、そして世界のディーヴァ、ディーヴォ<ソニア・ヨンチェヴァさん(ソプラノ)、ヴィットリオ・グリゴーロさん(テノール)>の鼓動がこちらにも伝わってくるような迫真のパフォーマンスも素晴らしかったです。この公演で、11年前に武蔵野音楽大学オペラ《魔笛》ダーメⅠで出てらした飯塚 茉莉子さん(ソプラノ)が信者役で演唱されている姿が見られ、とても嬉しく思いました。

9月末日、アンサンブル・コノハ出演<この日は中村萌子さん、遠藤 友歌里さん、齊藤 亜里紗さん、頼経 遥さん、田中 研さん、堺 裕馬さん>のイベントに行ってまいりました。地味な催しですが、拙ブログのタイトルにあるように、演奏家の地道な活動を応援するのが私の本来のスタンスです。

イベント第1部は、渋沢寿一氏(明治の実業家・渋沢栄一の曾孫)の講演で、勉強になる内容でした。話の中でアメリカにおける興味深い予測が紹介されました「今の小学生の65%は、将来現在は存在してない職業に就くだろう」

会場は北沢タウンホール。何十年振りかで下北沢駅前に降り立ちました..シモキタはすっかり変わってました(ここは何処?下北半島?私は誰?)。小田急沿線は高架に伴って各駅舎が改築され、駅前の様子も一変しました。

コンサートの終演後、女声メンバーのおひとりに「髪を後ろで束ねた方がずっと素敵ですよドキドキ」と進言申し上げたら、次のコンサートではその様にされていた模様。好色一代爺(笑)としては嬉しい キャハ

5年前、南池袋公園特設ステージでのアンサンブル・コノハのちょっと懐かしい映像です↓丁寧な演奏、一本調子でない所もご注目下さい。

原曲:アントニン・ドヴォルザーク「家路」訳詞:堀内敬三音譜“遠き山に日は落ちて”音譜唄:アンサンブル・コノハ


大掃除をしながら口ずさんでいたのはこの歌でした。以前チャリンコのペダルを漕ぎながら音譜母なる大地をあ~ 讃えよ大地をあ~音譜と歌っていたら、散歩中のどっかのオジサンが「こんにちわぁ~」と返してくれました。

ちなみに5年前の私。ザ・プリンスパークタワー東京メロディーラインカフェのグラマラスシスターズコンサート<柳澤利佳さん(ソプラノ)、新宮由理さん(メゾ・ソプラノ)>で周りに気付かれないようテーブルの下にスマホを構えて自撮り(美顔加工ソフトは使用してません)。今と比べると若い。今はすっかりお爺さん 苦笑 年取ってあんま痩せない方がいいかも。



堺さんもご活躍で...喜ばしい限り。

作曲:モーツァルト音譜アヴェ・ヴェルム・コルプス音譜重唱:高島 健一郎(テノール)、堺 裕馬(バリトン)、鳥尾匠海(テノール)/ピアノ:藤川有樹


10月、バリトンの井出 壮志朗さんを聴きに北とぴあ つつじホールへ。非常にデッドな会場で、あれだけ鳴らせる井出さんは、さすがだと思いました。

10月末の、なかのZERO大ホール「BS日本こころの歌スペシャルコンサート」は、撮り直しが利かない公開収録です。FORESTAのコンサートに伺うのは実に11年振り、最後列のひとつ前の席で聴きました(抽選で当たったのがその席で、応募総数6,000通の内たった一枚のハガキで当選したのですから贅沢は申せません)。遠目でしたのでメンバーの緊張した様子は窺えませんでしたが、客席のファンの皆さんは(むかし青江三奈さんという歌手がいました。ちょっと訛ってますが)嬉しそうでした。

ステージにずらりと並んだメンバーの佇まいが、何より懐かしゅうございました。そしてフォレスタファンの方たちにお会いできたのも、嬉し懐かし...中には12年振りに再会した方が何人か。あの後もHさんと糸電話で何度も「あれは楽しかったねえ.。o○」と。

ここだけの話ですが(もう時効になっていると思うので)...かつて最前列中央が我々古株ファンの定席でした。あるコンサートで最後の曲が終わって緞帳が下り、でも、客電が灯かない...これは絶対アンコールがあるに違いないと、私の隣の病院長夫人(私と夫婦と見られていた方)がナ、ナ、ナント!ステージに寄っていって緞帳をめくって確認「いた、いた」さすがの私も、あそこまで出来ない(笑)初めてナマコを食べた人の次に勇気があるお方...

今でも偶にコンサート会場でその方をお見受けし、帰りをご一緒したりしています、拙ブログに最初にコメントして下さった方、2番目、3番目、4番目等々のブロ友とも今も時々連絡を取り合っています。

前にも書いた話ですが...以前BS日テレ「こころの歌」は、毎週月曜午後10時から放送されていて(お年寄りは、もう休んでいる時間)、その時間になると、私が父と母を起こしにいってました。暫くすると母が決まって歌に合わせて歌い出し、たまらず父が「ちょっと黙っててよ!今これ聴いてんだから」と制する。しかも母は♪「雷さまを下に聞く...」⇒♪「雷さまの言うことにゃ 富士はにっぽん一のやま~」思えばそれが毎週月曜、我が家のナイトルーティンでした。今となっては懐かしい.。o○

新国研修所の難関を突破した声楽エリートの二人が、こうしてFORESTAで再会し、郷に入れば郷に従え、番組では「クルーナー唱法」でソフトに優しく語り掛けるように歌われる。これはこれでとても素敵で、聴いてる人の心をどれだけ癒してくれているかしれません...

作詞:荒木とよひさ /作曲:三木たかし音譜時の流れに身をまかせ音譜演奏:FORESTA


スイーツがひと段落し、今はポテトチップスに沼り気味です(これまでポテトチップスという物に真剣に向き合ってこなかった)。お正月用にスーパービッグ(コンビニサイズの6倍)と、ビックバッグ(同2倍)をキープ。



花のその後、現在の姿...山茶花も、続いて咲いています。



下北沢のイベント(世田谷にみどりいっぱいの会 主催)で配られたストックは、11月に満開を迎えてから未だ枯れる様子なし。葉はさすがに(昔さすが八郎という歌手がいた)しおれ気味ですが、花を長く楽しめてミント系の香りも健在です。



今年はとにかく異常に暑くて、夏が長かった。こんなの初めてです。夏に関しては温暖化というより灼熱化と言うべき。

そんなわけで当面冬の寒さも程々に、来夏も程々を願いまして、皆さま、どうぞよいお年を。

第二の故郷...蔵造りの街...2023年も静かに暮れていく。




次回のブログ更新は メモ 来年1月3日の予定です。

1月3日は、NHKニューイヤーオペラコンサートに当選した方のお誘いを受け、聴きに行くことになっています。ただ、恐れ多くて私如きにニューイヤーオペラのレポは書けませんので、新年のご挨拶を兼ね、行って参りましたというご報告だけする予定でおります。


マタネ